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2007年12月13日木曜日

年末国会について

 たまには時事問題もやろうかということで、今回は選挙に絡む国会の話です。

 恐らく明日にでも自民党は会期延長を行い、通年国会に発展するのは必死ですが、現在はそれ以上に、次の総選挙がいつかという事が焦点になりつつあります。自民党、というよりも福田総理は七月の洞爺湖サミット以降にしたいというのが本音でしょうが、民主党としては参議院選挙の勝利の勢いに乗りたいのもあり、来年度の予算案が固まる四月に行いたいところでしょう。

 結論から言うと、四月に総選挙が行われる可能性は高いでしょう。というのも、現在あちこちで選挙の準備が始まっているのがその根拠です。
 まず自民党の選挙対策委員長の古賀誠がいわゆる小泉チルドレンに対して比例名簿に公認として載せないと発表しました。この時期にこんな事を言うのは、まず選挙をにらんでの事と思って間違いないでしょう。そして政局の小泉と呼ばれた元首相の小泉純一郎も、私的な会合にて四月に選挙がある、チルドレンは選挙を他人任せに思っていてはいけないと言っており、上層部は既にチルドレンを切る方向で行く事がうかがえます。

 かた相手の民主党にとっても、四月はあらゆる点で有利になるゆえ堂々と受ける可能性が高いでしょう。なぜなら来年度の予算審議にて、来年途中に切れる揮発油税が大きく取り上げられる事が予想されます。元々、わかっている人にとっては知られている法律で、時限立法であるということを考えると、日本の司法が期限が切れるたびに更新されているという状況について違憲判断を下さないのがそもそもおかしな法律です。それが今回の原油高と共に一般マスメディアにおいても大きくクローズアップされて、ガソリンの値段を下げるべきだという声と共に廃止する声が非常に高まってきています。
 もちろん自民党としてはそんな案は飲めないに決まっています。この問題に絡めて民主党はごねればごねるほど選挙でも有利になり、昨今の防衛省問題と絡めて格好の批判材料ともなり、民主党にしては珍しく世論と合致した行動が取れそうです。

 ではなぜそれほどまでに不利な状況下にも関わらず、自民党も四月説をうかがわせるような動きを見せるのだろうか? これについてはいくつか仮説が立てられます。一つは、今回の防衛省問題で出てきた山田洋行問題を、四月にカミングアウトして逆転劇を狙う仮説です。
 もともと、山田洋行は自民党時代の小沢一郎と関わりの深い企業で、その癒着ぶりはあちこちの週刊誌でも取り上げられています。この事実を選挙前にぶちまけて、一気に信頼を落とす、というか今までの民主党のパターンで倒すという作戦を自民が練っているのではないかという考え方です。何気に、自民党はこの手の手法に長けていますし。
 もう一つの仮説が、これも今もめている薬害肝炎問題を選挙前に劇的に政治決着させて、支持を得るという方法です。そのために今、粘るだけ粘って冷たいそぶりをしているという考え方ですが、これは自分でも、ちょっとどうかなという仮説ですね。

 しかし最近民主党を見ていると、前回の大連立事件があまり影響を与えていないのが驚きです。むしろ、小沢の影響力が弱まり、かえって反感を持っていた民主党議員がやる気になったりと、前より元気そうに見えます。
 それはそれでいいのですが、ひとつ気になることとして、あの大連立事件以降、小沢がほとんど表に出てこなくなったのがどこも報道していません。前以上に健康が悪くなったのか、イメージを嫌って民主党上層部が隠しているのか。それとも前回の参議院選同様、既に地方回りを始めているのか。この小沢の行方が、今一番気になる動向です。

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