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2010年10月17日日曜日

育つ政治家、育たない政治家

 最近また政治ネタから遠ざかってきているのでちょこっと加工のいる情報を流すことにします。
 民主党政権になって早くも一年が過ぎましたが、前首相の鳩山由紀夫氏があまりにもあれだったのもあって現在の菅首相はまだマシに見えますが、それでも早くも尖閣諸島の対応について批判を受けて支持率の低下を招いております。ただそれでもまだ決定的な菅下ろしにまで発展しないのはなぜかと言うと、菅直人氏以外に首相を張れるようなまともな政治家がほかにいないというのが最大の理由でしょう。

 かつての小泉政権時にある評論家が、小泉元首相は不良債権の処理や郵政民営化など目に見える施策は確かに行ったがその一方で首相として果たさなければならない後進の政治家の育成だけはついぞ行わなかったと評していました。それでも敢えて当時の自民党内に将来首相足りえる人材として候補を挙げると、安倍、福田、谷垣、麻生、竹中といった当時の小泉政権のメンバーをその評論家は挙げていましたが、皮肉というか上記の候補らはその後すぐに議員辞職をした竹中氏を除くとものの見事にみんな自民党総裁になり、現在の谷垣氏を含めていずれも評価の低い、というよりどうしてこんな奴が……と資質を疑うような政治家だったということが露見する事態となりました。
 ちなみに私の評価は、「福田>>安倍>谷垣>麻生」、といったところです。

 それにしても国会議員が何百人もいながら与野党問わず首相を張れそうな人物がこれほどまでに少ないというのは異常事態です。かつての55年体制であれば実力があって期待もされながらも時に恵まれず首相となれなかった渡辺美智雄や金丸信などといった惜しまれる人物がたくさんいたことを考えると、べジータじゃなくとも現代は首相のバーゲンセールもいいところで、待ってりゃそのうちお鉢が回ってきそうな状況ですらあります。

 久々に前置きが長くなりましがたが、どうしてこれほどまで現代は政治家が育たないのかというのが今日のお題です。政治家が育つか以前にまともな人間が選挙を経て政治家になれるかという問題もありますがそれは今回置いといて、一度議員となった人間が議員生活を通して成長するか否かにスポットを当てます。

 この手の話をするとなると避けては通れないのが、55年体制時の自民党の派閥政治です。この派閥時代はどの政治家も何がしかの勢力に加入することでその派閥内で先輩から教育を受けて勉強したと言われますが、派閥がなくなった今とを比べると確かにその教育は存在して効果があったと言わざるを得ません。ではこの時代に戻れとなるとそれはまた別の話で、確かに今の状況よりは派閥時代のほうがマシかもしれませんがいまさら元に戻ろうとしてもまた違った形での派閥政治になってしまう可能性もあり、私はあまり賛成ではありません。
 では自民党ではなく現与党の民主党ではどうか。政権党ではなかったというハンデこそありますがあれだけ政策論議してきてこの結果かよと、やや擁護的な立場をとっている私ですらちょっと思ってしまう状態です。

 逆にこの十年くらいで成長したなと感じさせられる政治家はというと、挙げるとしたら小池百合子氏になってしまうのかな。打たれ強さなら定評があるけど。

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