2011年12月5日月曜日

経済の強さと為替の二律背反について

 なんかこのところ日にちの感覚が曖昧になっているのでやや確実ではありませんが、確か先週にIMFが日本の財政状況を取り上げて健全化するように勧告を出してたと思います。もっとも日本を批判する前にどうして今までギリシャとかを見逃していたんだといくらでも言い返しますし、こんな世界にした張本人は私はIMFだと思っているのでこの勧告は特段気にする必要がないと思います。
 ただこの勧告が出た当初、「この勧告を真に受ける奴が出て円安に動かないものか」とちょっと期待しました。と同時に、単純に円高に持ってくためには景気を悪くするのが一番だと思ったのでその辺の当たり前な考察をまとめます。

 まずなんで私がIMFの勧告で円高に動かないものかと思った理由ですが、これは今の日本の景気と財務状況ががいいことから円高になっているからです。テレビでは不況不況といつも念仏のように唱えられているものの、前にも記事で書いたように今年第3四半期に日本はあれだけ震災でやられたにもかかわらずGDPプラス成長を記録しておりますし、失業率も欧米各国、ひいては隣の韓国と比べても遥かに低い状態を保っております。さらに言えば今後も震災からの復興需要が高まることも予想され、確かにリーマンショック前までとはいかないまでも絶望的に景気が悪い状態ではなく、相対的にはいい状態を維持し続けるでしょう。

 こんなことはなにも日本に限らずほかの国もわかっており、また日本の財政は借金漬けとはいえ対外債務はほとんどなくてデフォルトの危険性が全くないことから日本円は人気を博し、今の70円台後半という円高につながっているわけですが、じゃあ逆の円安に誘導するためにはどうすればいいかとなると単純に日本の経済と財政に危機感を持たせればいいことになります。
 そういう意味で先のIMFの勧告なんかある意味で危機感を煽るのにいい材料じゃないかと思ったわけなのですが、さすがにそうも単純にはいかずに未だに日本円は70円台をさ迷っております。一方、世界的にも危機感が煽られまくって実際にギリシャとかイタリアでシャレにならない事態に陥っている欧州ではユーロ安が進んでおり、ドイツなんかこのおかげかなり羽振りが良くなっていると聞きます。そのかわり周りの反発も買っているようですが……。

 こうしてみると景気がいいと通貨が高くなり、悪いと安くなるというある意味では正常な市場原理が働いているようにも見えます。となると「円安に持ってきて景気がいい状態を保つ」というのは今のこの時代だと、なんだか非常に難しい高等技術なような気がしないでもありません。実際に韓国もリーマンショック後にウォン安となってこの世の春を謳歌しましたが、ウォン高になるや急にサムスンが赤字出したりとただ通貨に助けられただけで裏打ちされた経済力でないことが一部露呈しました。といっても、ヒュンダイの車はデザイン面などで下手な日本車よりいいとは思うが。
 となるとじゃあどうすればいいかですが、はっきり言って今はあまりいい手があるとは思いません。強いてあげるとしたら内需を高めることでしょうがこれ以上日本の内需を高めろったって、現時点でも異常と言っていいくらいの高水準にあることを考えるとちょっと難しい気がします。それであれば行くとこまで行って一旦悪くなって、そっからまた這い上がるという老荘思想的な態度で臨んでいる方がこの際いいかもしれません。とりあえずまとめとしては、円安にしようったって好景気とはなかなかセットにならないということです。

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