先日にブータン国王が来日した際は日本中で大フィーバーとなったそうですが、こういう外交を見るにつけやはり王室というものは大事だと実感させられます。私は中学生くらいまでは天皇制を批判していましたが、アメリカやフランスなど王室のない国とイギリスや日本の外交を比べた際にやはりこういったロイヤルファミリーがいるといないと全然戦術の幅が違っており、また日本の歴史的流れから言ってもやはり皇室は大事だと現在は思うように至っています。また世界を見回してもタイではこのところ何度も政変が起きましたが、そのたびに王室が極めて重要な役割をして混乱を最小限に食いとどめております。仮にいなかったら、本当にどうなってるんだろうな。
そんな世界の王室たちですが、最近になって十年前のネパールで大きな事件が起きていたことを知りました。
・ネパール王族殺害事件(ウィキペディア)
この事件の概要を簡単に話すと、2001年6月のある日、王族内の夕食会中にディペンドラ王太子が銃を乱射し、ビレンドラ国王を含む王族9人が一度に亡くなったという事件です。事件自体は現場にいた国王の孫婿であるシャヒ大佐によって明らかにされましたが、犯人のディベンドラ王太子はその場で自殺を図って事件3日後に死亡しています。
王族が一度にこれほどなくなるという非常にショッキングな事件内容はもとより、この事件は当初より陰謀論が強く疑われています。主だったものをあげるとまず犯人のディベンドラ王太子の銃創は後ろから撃たれたもので、自殺を図ったとするには不自然な姿勢で発砲している点と、事件後に国王に即位した王弟のギャネンドラの一家だけは全員無事だったことがあります。
こうした背景からこの事件は宮中クーデターという見方が未だに強いそうですが、今となっては真相はもうどうでもいいことになりつつあります。というのもネパール王室はギャネンドラ国王時代に専制を強めようとする国王に対して大きな民主化運動が起こり、2008年に王制は廃止されて共和制に移行しました。
結果的に言えばこの事件がきっかけでネパール王室は潰れることとなったわけです。皮肉と言えば皮肉ですが、当然の帰結と言えば当然かもしれません。
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