「近現代の日本で最高の政治家は?」と仮に聞かれるなら私は、「マッカーサー」だと即答します。日本統治当初からGHQと米軍がバックにあるという恵まれた環境からスタート出来たこともありますが、それを差し引いても短期間で農地改革から民主化、経済再生までやってのけたというのは驚愕に値する功績だと考えているからです。もっとも、マッカーサー自身は本来、政治家じゃなく軍人だけどなぁ。
それにしても自分で書いておきながらですが、日本最高の政治家がアメリカ人というのも寂しい話です。ただ戦時中から米軍は日本軍を指し、「日本軍は末端の兵士や下士官は非常に優秀だが指揮官は無能で、無謀な作戦を組んでくれるから助かる」と述べており、事実その通りな状況でありました。私自身も日本人は今も昔も底辺が果てしなく優秀であるのに対して上層部の質が低く、極端にマネジメント能力が悪い民族だと考えています。となるとマッカーサーによるGHQ統治時代のように、日本人は案外、外国人にマネジメントしてもらった方が効率よく動けるのではないかという話を今朝に友人としてきました。
なんでこんな話が出てきたのかというとそもそもの発端は何故か自動車メーカーのマツダで、今ちょっと中国市場では落ち込んでるがこの前に取り上げた「CX-5」を始めクリーンディーゼルエンジンのあの技術は非常にすごいという話をしていて、なんであんなのを作れたのかというとディーゼルエンジンの普及率が高い欧州をメインの市場にしているということに加え、一時期に外国人経営者を招いていたことも大きいのではという意見が出てきたからです。
現代だと少し隔世の感がありますが、マツダはバブル期の多チャンネル化失敗によって90年代に米フォードから資本参入を受け、96年から03年までフォードから派遣された人物が社長を務めておりました。この時期に社長に就任したのは計四人ですが、なかでも最初にやってきたヘンリー・ウォレスという人がなかなか勘が鋭く、日本市場で初の本格的コンパクトカー「デミオ」を発売して危機的状況だったマツダを一気に立ち直らせております。
同じく自動車メーカーで言えば言わずもがなの日産のカルロス・ゴーンも見逃せません。彼がやってくるまで日産はずっと赤字が続いていましたが、日産の広報曰く「うちのゴーン(マイブーム)」が来てからは劇的に経営が改善し、現在に至ってもまだまともに会社が続いていることを考えたらその経営力は計り知れません。
こんな具合で、「日本人はマネジメント能力の高い外国人に支配された方が効率的に動けて、幸せになれるんだよ」といつもながらの過激で極端な主張を展開したところ、「闇金ウシジマくん」が大好きな友人は「そうとも限らないんじゃないかなぁ」と反論してきました。言われてやや落ち着きを取りも出した私も、「確かにソニーのストリンガーの例もあるしねぇ」と考え直して一呼吸を置き、「ただリストラクチャリング(=経営再建)という分野に限っては外国人経営者の方が勝っているのでは」と改めて言い直し、これには友人も同意しました。
それこそさきほどのマツダ、日産の例はまさにリストラクチャリングですが、外国人だとしがらみがないことから果断に従業員の整理解雇や事業部門の廃止を実行しやすく、変に日本人がやるよりも経営再建しやすいんじゃないかと思えます。ある意味ではGHQ統治も、日本国家のリストラクチャリングだったとも言えますし。
その上で話を現代に持ってくると、大幅な赤字が続いているパナソニックやシャープなんかは敢えてここで外国人経営者を招く方が良いのではとも言えます。外国人経営者であれば変な雑音に影響されることもないし、シャープなんかきわどいことを言うと、ホンハイから誰か役員なり社長なり送ってもらえばよかったかもしれません。我ながら、本当にきわどいことを平気で口にするなぁ。
最後に改めて言いますが、私の目からして日本人のマネジメント能力は極端に低いとしか思えません。この方面で長けているのはやはり欧米人で、さらにもう一歩踏み込んでいえば日本人よりは中国人の方が確実に上だと思います。まぁ中国は伸び盛りでオーナー経営者が多いという要因もありますが。
極端な自由制限があるとかだと話は別ですが、支配されるか否かは幸福とはあまり関係がないと思います。むしろ誰に支配してもらうか、これこそが圧倒的大多数の幸福に大きく影響すると思います。優秀な経営者、政治家、指導者、そういった人たちにどのようにつくかという価値判断をもうそろそろ日本人は考えるべき時ではないか、というより自分たちの幸福につながるのであれば国籍にこだわっている場合じゃないのではというのが今日の私の意見です。
8 件のコメント:
うちの中二の長女なのですが、学校の担任にしろ、習い事にしろ、良い先生に恵まれて、ずっと「先生運」が良いと思ってきたし、本人にも言ってきたのですが、、最近、親ばかですが、うちの娘を生徒にもった先生が「生徒運」がいいのかも?と思ってきました。家庭訪問で、若い女の先生が、「〇〇ちゃんは、いつも、私の目をまっすぐにみて、うんうんとうなづいて人の話を聞いてくれます。〇〇ちゃんが教室にいてくれるだけで、元気が出ます!」とおっしゃっていただいてから、、、。
マッカーサー元帥も、卓越した指導力はもちろんのこと、素直にテキパキと動く日本人だから、その指導力がいかんなく発揮された面もあるかもですね。毎日「マッカーサーさん、ありがとう」と山ほどファンレターが届いたそうですし。
昨日までの敵を柔軟に受け入れる日本人の調子の良さは面白いですが、日本人は、心の底では「外人」は受け入れ難いのですよね。物事を良い方向に変えるには、リーダーは憎まれ役になってもらわなければならない場面もでてくるし、優秀な外人にリーダーになってもらうと、うまくいくのかもしれませんね。「時間にルーズ」な点も、外人ボスが一言言えば、みんなあっさり定時に帰りそうですね。
P.S. コメントの件ですが、パソコンからは問題なくコメントできますが、アイパッドだと、できないです。
実は、現在、SHARPの亀山工場にて、AppleとSamsungのOEM生産がほとんどであり、製造秘密保持の為、日本人が入れないApple専用Officeもある模様です。
ある意味では、外国人がコントロールしている日本企業とも言えますね。
ご立派な娘さんで、親としても鼻高々なんじゃないかと思います(´∀`)一方、うちの両親は自分の様なのが生まれてきて(;´Д`)ハァ…みたいな感じです。
組織というのはやはり、上下が揃ってなんぼだと私は思います。おっしゃる通りにマッカーサーも日本人が下で働いてくれて助かってたんじゃないでしょうかね。それだけに今の日本の指導者の質には悩まさせられます。
コメントの件、どうもありがとうございます。モバイル端末だと入れづらいのかなぁ。
亀山工場のその話は今まで聞いたことなかったな。でもApple製品を作るとしたらフォックスコンの中国工場みたいに機密保持で囲い込むのも自然だろうね。でも真面目にシャープは、この際だからホンハイからもっと指導を受ける立場にまで落ちた方が良かったと思えるなぁ。
些か我田引水なコメントを・・・。
私が最近感じた事なんですが、日本の政治・経済・マスコミの中心を東京圏から移せば「日本人のマネージメント&戦略力の欠如」が改善されるんじゃないかと思うんです。
そもそも、明治初期の外交や政略が上手だった時期の指導者は薩摩や長州などのおサムライさん達ですし、信長にしても秀吉にしても名古屋の人ですし、関東の将門さんや頼朝さんは関東ローカルな政権を志向していました。
徳川幕府の江戸も鎖国の首都で、柔軟なマネージメントより統制と規律の政治体制下の志向が強いのではにでしょうか??
上方の商業中心地に「船場」という所があります。
今でも繊維業の会社とか多いんですが、そこの古~い諺に「大坂の旦那に京の女将、名古屋の番頭に長崎の手代、江戸の丁稚は商い上手」と言うのがあるそうです。
私なんぞは、長年ベトナムに住まいしておりますがこの国は中国やタイと違って日本ナイズが全然行き届かないんです。
Japan as No.1が終わる頃に発展しだした国なんで、日本がOne of themの評価しか貰えていないんです。
で、昨今のASEANブームで日本からの進出も多いんですが、2~3ヶ月でGive upになるのは殆どが関東人です。
その理由が、日本と違いすぎることです。
あと、「日本」というブランドのパワー不足=自社のネームバリューで勝負が決せない。事も大きな要因みたいです。
お上(誰か他人)の決めた規則や価値観に従っている限りにおいては平野と繁栄が保障される環境下では、規律正しく組織的な実績を上げられる。
しかし、混沌や不透明な状況下で「リスクに賭ける」ような山師的なマネージメント業務や企業戦略は不得手。
こういう「怪しい」人物は橋下さんにせよ河村さんにせよ、非東京的ですよね?
と、言って見たもののSharpもPanasonicも関西の企業ですが・・・・。
娘は、家ではゴロゴロとテレビばっか見て、鼻ほじっていますが(;´Д`)、私のマンガ「ガラスの仮面」にはまり、「さあ、仮面をかぶるのよ。」って感じで、外面はいいです^^;
私も、黒いタートルネックを着て、「恐ろしい子、、」と白い目をむき出しながら見てます。日本社会が良くなるには、やっぱり花園さんにも仮面をかぶっていただいて、金髪・青いカラコンをして、リーダーになっていただくしかないのかなぁ、、、
普通の29才の男性は、「ガラスの仮面」とかご存知ないでしょうが、花園さんが恐怖新聞をご存知だったと知ったころから何か吹っ切れて(^^;)、花園さんは何でも知っている、という前提の元にコメントするようになってしまいました。
「ガラスの仮面」はもちろん知っております。ただ例の「恐ろしい子……」を筆頭に名(迷)場面だけしか知らないので、友人からの勧めもあるのでそろそろ一から読んでみようかなと検討中です。
すいかさんに限らないのですがよく40代や50代の方からも、「同じ年代の人間と話しているような気がする」と妙な誉め言葉を受けることが多いです。年寄りくさい知識と考え方してるからかなぁ。
おっしゃられること、いろんな意味で深くわかります。というのも自分も今年2月までずっと上海で働いてましたが、あっちでもやたらと元気なのは関西人で、「大阪でもお前、そんなきつい関西弁使わんやろ」と言いたくなるような河内言葉が日本食レストランで飛び交ってました。自分は京都にも長くいたので、どっちかっていうと京都弁とか船場言葉のようなおっとりした関西弁の方が好きなのですが。
自分の目から見ても、関東の人(自分もだが)はルールにやけに依存するところが多い気がします。人を説得するのはルール、または常識ではそうなっているからと言い、じゃああんた自身はこの行為が正しいかどうかは判断しないのかと真面目に問い詰めたくなるのが多いです。中国、そしておそらくベトナムもそうでしょうが、あっちではルール自体がないというか重んじられてない場所なので、そりゃ関東人は弱るでしょうね。
最後に蛇足かもしれませんが、現代の関西人は依然と比べてかなり質が落ちている気がします。というのもできる関西のビジネスマンは東京なり海外なりに早くから出て、逆にちょっとどうかなって思える関西人がやけに威張りちらしているなという印象を受けます。もっともそれは関東でも似たようなものかもしれませんが、中国で暮らした後になってみると関東人も関西人も所詮は「日本人」だなとひとくくりに見えてきます。
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