さて今挙げた5G電波がコロナを広げているという話ですが、タマホーム社長だけじゃなく欧米でも一部こういうネタが広げられてて、中国の通信機器は買うなという運動につながっていると報じられています。これは恐らく5G通信機器で中国メーカーのシェアが高いことと、世界に先駆けて武漢からコロナが流行したことと、あと単純な中国への憎悪と電波系な思考が組み合わさって出てきた言質だと思いますが、ぶっちゃけ電波でウイルス飛ばせるならもうその国は世界支配してるでしょう。わざわざ宣言するまでもないですが、この主張に関しては私は全く信じていません。
なお最近のコロナは変異した英国株とインド株が主流になっていますが、英国製とかインド製の通信機器が危ないと誰も言わないのはそれはそれで不公平じゃないかって気がします。インドに至ってはコロナ流行当初、「カレーを食べるとコロナにかからない」なんて言われて時期もあったけどな。
この5Gに係るタマホームの騒動を見てふと思い出したのですが、携帯電話が普及し始めた90年代後半も、思えば似たような疑似科学な主張がやたら大手を振って報じられていました。具体的には、携帯電話の電波が脳を破壊するとか、ポケットに入れていると精巣にダメージを与えるとかです。後者はちょうど日本の少子化が激しくなるタイミングと重なったってのもあったかもしれません。
この手の主張で今でも笑えるのは、携帯電話を持った人がたくさん乗る電車の中では、電波同士が反射し合って電子レンジのようになるという主張でした。そもそも電波の種類自体違うというのに何を馬鹿なとか思いますが、こういうのをテレビのワイドショーとかが真面目に報じていたのが90年代のリアルでした。
こちらも書くまでもないですが、あの時代と比べると今の時代は携帯電話用の通信電波はおろか、WiFiをはじめ当時とは比較にならないくらい多くの電波が飛び交い、尚且つ基地局などの通信機器の量も桁違いに増えています。ぶっちゃけあの当時、脳が破壊されるとか言ってた奴らに「お前スマホとか持ってないよな?」とか聞いてみたいものですが、多分探そうと思っても雲隠れしてるでしょう。
なお携帯電話ネタでついでに書いておくと、なんか日本政府は携帯電話の契約先を切り替えたとしても、キャリアメールのアドレスを存続させるよう通信キャリアに求めているそうですが、内心ちょっと違うとこれ聞いて思いました。何が違うのかというと、キャリアメールアドレスを存続させるのではなく、ショートメッセージ(SMS)をもっと活用させるべきだと思いました。
中国では書類とかにメールアドレスを書くことはほぼなく、基本的に電話番号のみ書いて、そこからショートメッセージが連絡用としていろいろ送られて来ます。ワクチン接種の時も予約した後にショートメッセージで確認通知が送られ、またこのほか本人確認の二重確認などでもショートメッセージが活用されています。
基本的にショートメッセージは電話番号と紐づいているため、携帯電話を奪われない限りは本人に確実に届く重要な連絡手段になると思われますが、なんか日本だとそこまであんま活用されてないように見えます。キャリアメールなんかよりこっちの方がずっといいと思うのですが。
なおショートメッセージの中国語は「短信」なのですが、前に「2021年決算短信」という記述が「2021年決算ショートメッセージ」って誤訳されているのを見ました。随分濃いショートメッセージだなと感じました。
4 件のコメント:
日本の場合2011年までは他社宛にSMSを送れないキャリアがあり、代用として
キャリアメールが使われたという事情があります。だからSMSがあまり普及
しなかったのでしょう。
Gmailがここまで普及してしまうと、キャリアメールを維持・乗り換えする必要も
薄れてきます。Gmailなら携帯キャリアを変更しても引き続き使えるのでメール
変更通知を知人に送る必要もなくなります。 またLINEやツイッターなどメール
以外の連絡手段もありますし
SMS普及を阻んだのはおっしゃる通りに間違いなく他社宛て送信の阻害でしょう。これこそ、真っ先に排除すべきものだったというのに本当に日本の官僚はテクノロジーに疎いです。
で、代替的には確かにGmailが無難なのですが、実は中国だとグーグルへのアクセス禁止でGmailが一切使用不能になってしまいます。VPN使えば何とかなるものの、この足かせが大きいだけに中国関係者はGmailをメインアドレスに使えず、同様にLINEも使えずで、最終的にYahooをメインに自分はしています。
一つ言うなら、SMSはPCから(簡単には)送れないというのが普及しない要因でしょうね。日本の社会はWindowsPCが全ての基準になっていて、モバイル端末を同じようビジネス用途に使うという発想がまだ出ていません。スマホは社内コミュニケーション用の機械、タブレットはプレゼン用の機械って感じです。
ハードウェアに全てが依存する日本らしい現象の一つかもしれません。
おっしゃる通り、日本だとスマホとPCは完全に連動してませんよね。中国は基幹システムもスマホをかなり想定して作られることが多いですが、やっぱこの辺が日本のIT発達を阻んでいる主要因じゃないかと自分も思えてきました。
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