ちなみに、このランキングのナンバーワンの人は秘書さん。
 そこそこ年紀を積んだこともあって後輩などにも指導する機会が多くなっているのですが、提出された報告書の添削や業務の進め方を指導する際、直接的に「こうしなさい」とは言わず、暗に自分が意図した方向に動かすように示唆させるだけにとどめています。あくまで示唆するだけなので思った通りに動いてくれないことの方が多々あるのですが、致命的なミスに繋がるもの以外はそのまま通させ、不完全ではあるもののクライアントが許容するであろう範囲で提出させています。
 なんでそんな回りくどいことをするのかというと、直接「こうしなさい」的な指導をすると定着が悪いからです。一体何故そのようにしなくてはならないのかという観点や理解が不足し、言われるがままにやるためなかなか覚えないし、覚えたとしても背景原理を理解していないので応用が利かないことも多いです。
 それに対し、示唆する程度にとどめて自分で正解に辿り着けたのなら、「いいテクニックを見つけた(・∀・)」みたいな感じでその後も率先してそうしたテクニックを使うようになるため定着がよく、またその業務テクニックを使うべきシーンと使うべきじゃないシーンの応用も比較的よくこなしてくれます。この辺、自分で見つけられるか否かというのがやはり重要だと思え、正解を教えるのではなく、正解に如何に自ら辿り着かせるかという指導を心がけています。
 この辺、ゲームの攻略にも言えますが、アクションゲームなどの操作テクニックをネットの攻略法で見るのに対し、プレイ中に自ら気づくのとではやはり違います。自分で見つけたほうがその後も活用しやすく、またプレイにおける喜びというか快感もデカいです。
 こう言ったことは仕事においても同じだと思え、仕事に対するモチベーションを引き上げるうえでも頭ごなしな指導は極力控え、私のレビューやチェック回数が増えることを覚悟で、やや消極的な指導を続けています。もっともたまに、「ここが新聞社だったら君に物投げてるぞ」と、無駄に新聞社がヤクザ組織みたいな脅しをかけることもありますが。
 
 
安藤帯刀(紀州徳川家の付家老)も同じような部下の教育方法を行っていました。部下の良い案はすぐに採用するが、ダメな案や改善点のある案は首を横に振って再提出させました。帯刀の場合はヒントも与えなかったようですが。
返信削除自分で気づかせないと結局身につかないものですよ仕事は。まぁあまり突き放し過ぎるのも問題ですけどね。
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