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2020年8月15日土曜日

ゲームのグノーシア楽しい(´・ω・)

グノーシア(公式サイト)

 他の人もたくさんレビューしていますが、ハード末期のPSVitaで発売されて注目された後、Switchなどにも移植されたこの「グノーシア」ってゲームにはまっています。このゲームはどういうゲームかというと、特定ルールの中で集団から多数派になろうと目論む人狼を見つけ出すいわゆる「人狼ゲーム」をお手軽簡単に携帯ゲーム機で遊べるようにしたゲームです。

 詳しい解説は他のレビューに譲りますが、傑作であると非常に評判であることと、つい最近に同じく人狼ゲームをテーマにした「レイジングループ」というアドベンチャーゲームをプレイしたことから興味が湧いて購入しました。本来、人狼ゲームは非常に高いロジックでの議論が要求されることからこうしたコンピューターゲームに落とし込むのは難しいとされ、さきほどの「レイジングループ」も人狼ゲームをテーマにしているものの、実際に人狼ゲームを遊ぶのではなく人狼ゲームが繰り広げられる村内の議論をテキストとして見ていく、一般的なアドベンチャーゲームとなっています。

 それに対しこのグノーシアは、非常に高いレベルで人狼ゲームを再現しています。整合性を取るためセリフなどは非常に最低限に抑えられているものの、誰が誰を疑い、誰と連携を組むか、またいかに自分が目立たずに発言するかといった人狼ゲームにおける駆け引きがほぼ完璧に落とし込まれており、恐らくこれ以上人狼ゲームをゲーム上で再現させるのは不可能なんじゃないかと思うくらいシステムに粗がありません。

 またそれ以上に、このゲームのもっとも特筆すべき点は1周当たりのゲーム時間です。このゲームでは配役を入れ替える人狼ゲームを何度も繰り返していてことの真相を解き明かしていくいわゆるループ物になっているのですが、1回当たりの人狼ゲームはわずか10分程度で終わり、ともすればだれやすくなる人狼ゲームを非常に速いテンポで何度も繰り返し遊べるようにしています。実際に遊んでいてこのテンポの良さは驚愕に値するほどで、うっかり人狼(ゲーム上では「グノーシア」)に開始早々殺害されてもすぐまた仕切り直して遊べるし、また終盤まで生き残ったとしても経過時間は10分程度ということから、終わった後に「さぁもう一回」という風にまた遊んでみようという気になります。そのせいで、3時間くらいぶっ続けで人狼ゲームを繰り返す人も、私以外でも珍しくないのではないかと思います。

 またゲームの背景となるバックストーリー、BGM、キャラクター造形も非常によくできており、宇宙船内で人間を殺害していく異性体を探すというSFな状況は人狼ゲームと非常に合っており、また時折出てくるゲーム内用語もSFの世界観を崩さず、むしろ映えさせて雰囲気づくりに一役買っています。
 中にはまんまリトルグレイな宇宙人っぽいキャラクターがそのまま出てきて、しかも他のキャラの名前はみんなカタカナなのにこいつだけ「しげみち」で、「俺は人間だって」としゃべりだしてきますが、それでいて何故か周りに溶け込んでいるのは、スタッフの見事な力の賜物な気がします。にしてもこの「しげみち」はほんとに憎めないキャラだ。

 そのしげみちに限らず他の脇を固めるキャラクターも、個性が際立ってキャラがしっかり作られており、どれも好感が持てるキャラクターになっています。逆に、好感が持てるからこそ「実はグノーシア」だったという結末時の裏切られた感が大きく、ゲームの面白さを高めています。キャラの中には性別は男性女性でもない「班」というのがありますが、これに属するセツというキャラなんか文字通りかっこかわいいキャラクターで、よくこういうキャラを作れたものだと感心します。

 真面目にこのゲームは遊んでいて、比類なき完成度を持ったゲームであると感じます。人狼ゲームの設定作りは作り込まれていますが、システム自体は比較的シンプルにまとめられており、それでいて粗がほぼ全く見つかりません。丁寧に完成度高く作られており、それでいてこれほどの魅力があるというのは称賛すべき出来であり、遊んでない方や人狼ゲームに興味ある方はマジ本気でお勧めできるゲームです。

渡哲也氏の逝去について

 このブログではあまり逝去報道については触れませんが(水木しげるは別として)、昨夜報じられた俳優の渡哲也氏の逝去に関してはなかなかに衝撃を受けました。私に限らず、というより私より上の世代なんかはもっと衝撃が大きいと思いますが、キャラクターの強い俳優でまた石原軍団を長きにわたり引っ張ってきた大御所であるだけに、その死を惜しむ声は既に各所からも出ています。

 近年は闘病を続けていたと聞き、また出演作も少なくなっていたことから大変だったのではないかと前から思っていましたが、非常に静かな幕引きというか、そうした闘病の姿をあまり見せずに静かに去っていったのは本人の意思によるものではないかと思え、また見事な去り際だったと思います。
 私個人の印象ではやはり大河ドラマ「秀吉」の織田信長役が一番印象が強く、当時もはまり役と言われ、これ以降は多かれ少なかれ渡版信長のイメージが強く持たれていました。

 このほか特にとりとめて書くほどのことではないですが、改めて渡哲也氏を思い起こすにつけ、こうしたダンディズムというか男臭さを前面に出した俳優が少なくなってきている印象を覚えます。これは何も日本に限るわけじゃなくハリウッドでも、いわゆる「ケツ顎」俳優が近年少なくなってきており、キャプテンアメリカ役のクリス・エヴァンスのように、マッチョではあるけど顔は割と細面な俳優が増えているとされ、ごつい系の男性俳優が以前ほど活躍しなくなってきています。それだけに今回の渡氏の逝去を受けて、この流れがますます加速するのではないかとも少し思います。

 なおどうでもいいですが先日会社の同僚に、「ベネットって何?」と聞かれました。理由はプロフィール欄に「かかって来いよベネット!」というメッセージを何故か近況欄に入れていたせいです。ベネットほどじゃなくてもいいけど、やっぱああいう男くさい俳優が活躍する方が個人的にはうれしいかな。

2020年8月12日水曜日

香港の民主化活動家逮捕に関する中国の報道

封印されしドラえもん

 今朝、以前に香港で戦っていた(ブラック企業と)後輩から香港の民主化活動家の逮捕などの弾圧について、中国ではどういう風に報じられているのかと聞かれたので、この点についていくらかまとめます。結論から書くと、まず多くの日本人は中国の報道規制を過大に考えている一方、日本のメディアの報道を何か勘違いしてみているのではと思っています。

 まず最近日本で大きく報じられている、民主化活動家の周庭氏と「蘋果日報(アップルデイリー。「ひんかにっぽう」と書いているメディアもあるがセンスがないと思う)」創業者の黎智英氏の逮捕ニュースについては、中国でももちろん大きく報じられています。なお余談ですが、アップルデイリーは知ってる人には非常に有名なメディアで、世界で最初に鄧小平の死を報じたメディアでもあります。その報道時に使われた写真は病院のドアの隙間から盗撮した写真で、報道が出てから間もなく中国政府もその死を公式に発表しました。

 話を戻すと、恐らく大半の日本人は上記逮捕事実は中国では全く報じられていないと思っていたのではと思います。しかし実際には日本で報じられている内容はほぼすべて中国でも報じられており、誰でも簡単に閲覧することができます。それこそ、周庭氏が取り調べ中に日本の欅坂の歌詞を思い出したと発言したことも普通に中国共産党直系メディアの環球網も報じているし、むしろ英ITVの特約記者が逮捕されたとすぐ報じているあたり、日本以上に香港国家安全維持法関連の報道は充実しています。まぁこれは中国が包み隠さず報じているというよりかは、日系メディアが何も独自に取材して報じていないというのが種明かしなのですが。

 日系メディアの報道の出典等をよく見ればわかることですが、基本的に現地メディアの報道を翻訳して流しているだけで、独自の取材活動に基づく報道はほぼありません。いくつかは地元香港人へのインタビュー記事などありますがそこまでニュース価値があるわけでもなく、また香港情勢に詳しい専門家よりも、よくわからない日本国内にしかいない政治学者とかへのインタビューの方がよく出てくる辺り、お里が知れるところでしょう。
 この点は自戒も込めて書きますが、海外報道というのは基本的にほぼすべて現地メディアの情報を引用するだけで、現地メディアが報じる以上の内容は日本のメディアが報じることはほぼありません。それどころか、現地の突っ込んだ報道こそ裏付けが取り辛いこともあって、引用報道はされなくなる傾向があります。

 その点で言えばむしろ中国本土の方が取材ネットワークが香港もカバーしていることもあって、日本以上に現地の情報を拾ってくることが多いです。また現地香港メディアの報道も同じ中華圏ということもあって、引用報道の本数は必然的に日本以上に多くなります。

 ここで最初の話題こと、中国は民主化活動家逮捕などに関して報道規制しないのかについてもう少し触れますが、別にそこまでシビアな話題でもないし、そこまで中国がSFなパノプティコン国家というわけでもありません。香港国家安全維持法についても、中国メディアはその法的意味と価値を盛んに訴える一方、日本などを含む諸外国から批判されている点についても報じています。むしろ日本と米国の視点からでしか報じない日系メディアよりも、中国メディアの方がもっと他の国からの批判も取り上げているだけ日本以上に報道の幅は広いです。

 その上で言うと、諸外国から批判を受けていることを知った上で中国人は、この香港国家治安維持法を支持しています。理由は単純に香港のデモは暴動でしかなく、民主化を叫んではいるがその実態は社会への不満の憂さ晴らしと、米国の陰謀だと考えているからです。
 香港デモが激しかった頃に日系メディアがほとんど報じなかった内容の一つとして、香港デモの活動費の源泉に関する話題があります。中国メディアなどは香港の米国大使館などからでも関係者、民主化活動家らに資金が流されていると報じ、これらデモを米国が裏で糸を引いている、若しくはわざと拡大させていると報じていました。

 この報道を真実と取るかはそれこそ人に拠るでしょうが、私は規模はわからないけどまぁ米国はやっていただろうなと考えています。というのもちょっと前の米国における黒人差別デモにおいて米系メディアは、デモの主催者らに中国大使館が資金を流していると報じていたからです。
 世の中平和なんてことはなく、こうした相手国で内乱を誘発させたり拡大させたりするのはどの世界でも日常茶飯事です。ましてや米国なんてイランで昔CIA使って国ごとひっくり返したこともあり、むしろこの分野では最先端をひた走っています。そういう意味で米国も中国も、香港デモと黒人デモでお互いにでも主催者を応援していたと言われても別に私は不思議に思いません。っていうか、「やること似ていて米国も中国もお互い仲いいじゃん(^ω^)」とか思ってます。

 話を戻すと大半の中国人は香港デモについて、民主化を叫んではいたがその実態は外国からの支援を受けた内乱誘発行為でしかないと信じ切っており、香港政府が抑えきれなかったのだから中国が強権を使って抑え込むのは仕方のないことと考えています。なので外国から批判されたとしても、批判している国は内乱を誘発させたい国、若しくは現地の実態をよく知らずに発言しているという風にしか思っていないでしょう。
 ある意味で、こうした中国人の見方は正しいと私も思います。少なくとも日本のメディアに関しては香港デモ、そして今現在の香港の状況について現地報道を引用する以上の報道はほとんどしておらず、自らその実態を探るような動きは私には見えません。方針を見定めるには、絶対的に取材、報道量が足りていないというのが今の日本の状況です。

 というのが香港に関する報道の私の見方ですが、単純に香港としてみた場合、今や完全な衰退期に入っている地域というのが私の見方です。香港だからこそあるという特色やメリットは年々小さくなっており、観光に関しても今はコロナで国境移動が制限されているけど、コロナ以前は中国人も海外旅行に行きやすくなったことからやや色が薄れてきており、遅かれ早かれ厳しい立場に追いやられる地域であったという風に見ています。
 それがたまたま去年のデモで早まっただけ、というのが現実的な見方です。もしも本気で運動を成功させたかったのであれば暴徒が出ないよう徹底する必要があったし、それに失敗した時点でもう負けは決まっていたでしょう。

 ただ、中国政府も中国政府でここで香港を急激に締め付ける必然性は感じられません。それこそゆっくり時間をかけて骨抜きにしたりする方が穏便且つ確実であったにもかかわらず、今年中盤にコロナが一段落してからというもののかなり激しく香港の民主派の弾圧に乗り出してきました。
 無論、内乱誘致への危機感もあるでしょうが、それ以上に去年に散々邪魔されたことに対する報復めいた感情が感じられ、ややスマートでないという気もします。だからこそ日本や米国の様にここぞとばかりに批判される口実まで与えてしまうし、私も私で中国政府は意外と余裕がないのかなという風に感じたりします。まぁ素人の一意見ではありますが。

2020年8月11日火曜日

このところの夏の傾向

 恐らく今頃日本はめちゃ暑な状態かと思いますが、先週の上海もそうでした。もっとも不快指数的には早朝に雨が降って湿気と温度がやばかった昨日が一番しんどかったですが、去年といい今年といい7月は比較的涼しく、8月にめちゃ暑になる年が増えてきている気がします。まぁそれ以前からもずっとそうだったかもしれませんが。

 個人的な観測では、5月のGW頃に一度ぐっと気温が上がったと、6月の梅雨の時期は20度台が続き、7月から最高気温30度越えが続くというのが東京や上海の天気ですが、このところは7月が20度台が続き、8月から35度前後が続く年が多いです。特に今年は台風が日本では7月に一度も観測されなかったそうですが、上海も何度か台風が近づいたことはあっても、本来一番多く発生する6月が大人しかったのはなんか妙な感じしました。

 かつては暑さ寒さもお彼岸までといわれましたが、なんとなく近年はこれが当てはまらなくなり、むしろお彼岸頃がピークで、そのまま9月いっぱいまで暑いというのが常な感じがします。特に上海は春と秋が短く暑い状態から急に冷え込むから、10月あたりで過ごしやすい天気というのがなんかパッと思い浮かびません。

 なんかとりとめのない内容が続きますが、なんとなく最近の日中の夏を見ていて思うこととして、大気汚染がなくなってきたからむしろ暑くなっているのではと思う節もあります。大気中の微粒子が増えればそりゃ日照量も落ち込むわけだし、空気がきれいになればなるほどむしろ夏は暑くなると私は考えています。
 二年前に私も記事に書きましたが、かつては中国の代名詞だったPM2.5こと大気汚染も近年は大分改善しており、青空も普通に拝めるようになってきました。かつてはマジで青空見られたら超ラッキーなくらいに珍しかったですが、今年の夏は雨でも降らない限りまっかっかな晴天で、むしろ鬱陶しさを覚えるくらいです。

 日本も2000年代中盤頃からやけに空が澄み渡るようになり、リーマンショックで景気が悪くなってからはさらにその傾向が増しました。地味に温暖化の犯人の一部はこれじゃないかと思っており、自動車エンジンの改良による廃棄物削減によってそれが晴れ渡り、世界各地で最高気温を引き上げているというのが私個人の見方です。少なくとも中国に関してはこの数年間ではっきりそう感じることが多く、あの汚かった空が普通に懐かしいです。

2020年8月9日日曜日

画面奥のマスク



 上の画像は中国のATMですが、何故画面奥の行員がマスク姿なのか、感染しないだろ普通とかいろいろツッコミどころが多いです。なお撮影はつい最近ですが、この画面への切替えはウイルス流行からすぐに行われており、なんでこういうところだけ仕事早いんだよとか当時思っていました。

 画像ネタのためこれ以外に特に書くことないのですが、先々月、先月と過労死ラップ(月80時間)で残業し続けているので早く休みが欲しいです。もっとも休みになっても日本いけないし、外暑いしで、あんまやることないのですが。

2020年8月8日土曜日

ねじピッチ違うじゃねーか( ゚Д゚)ゴルァ!!


 これまで使っていた左のPC用の椅子がボロボロになってきたのと、前から気に入らなかったので先週ニトリで右のオフィスチェアを購入し、本日届けられました。前の椅子がなんで気に入らなかったのかというと、座面の奥行きが長く(約55㎝)、普通に座ると膝の関節部分を縁に乗せると背中が背もたれにつかず、腰が非常に痛くなるためでした。何度か対策は試みており、クッションを置くなどして改善はできたものの、そしたらそのクッションから大量のダニが発生して腰回りを穴だらけにされたこともあり、最終的には膝を縁に乗せずに座面の上で胡坐をかくスタイルとなりました。
 なお胡坐をかくために、本来取り付けるアームレストはわざと外していました。まぁずっとキーボード叩くだけなので、なくてもそんなに困らなかったですが。

 そんなわけで新しく買う椅子は座面奥行きをはじめから重視し、今回500元(約7500円)で買った椅子は45㎝で、やはりこれくらいだとちょうど日本人の体形に合っている気がします。また背もたれも変にリラックス感覚で後ろに倒れた奴じゃなく、わざと直角の様に直立したものを選びました。
 これなんか知ってる人には早いけど、私は無駄に姿勢がいいというか座っていて背中がやけに直立していて猫背にならないため、背もたれは直角の方が楽だったりします。

 以上の要因から届くのが割と待ち遠しく今朝もワクワクドキドキしながら待っていたところ、ふとニトリの領収書兼荷物送達状を見たら、住所の部屋番号が間違っていました。きちんと確認していなかった自分も悪いですが、そもそも購入時の時点で受取人名も間違えて入力されており、「名前くらいいいよ」と言われそのまま受け取っていました。名前どころか住所も間違えてて、なんやねんって気になります。
 とはいえ中国の場合は運送業者が到着前にあらかじめ在宅かどうか電話で確認してくるので、その電話の際に住所が間違っていると伝え、正しい部屋番号を教えたので受取には問題ありませんでした。っていうか日本も到着前の在宅確認電話とかした方がいいと思う。

 そんでもって到着した椅子を早速組み立てたのですが、結論から言うとかなり苦戦しました。オフィスチェア自体はこれまで何度か組み立てたこともあり慣れたもののはずなのですが、説明書にあるねじの種類がねじA、ねじB、ねじIと書いてあるのに、実際のキットはねじG、ねじH、ねじIと分けられてて、この時点で「( ゚Д゚)ハァ?」となりました。幸い、ねじの長さが書いてあったのでそこから判別して組み立てていったのですが、アームレストと背もたれを繋ぐねじを止める際にトラブルがありました。
 具体的には、ねじが入りませんでした。どれだけ力入れても無意味にくるくる回るだけで、全く差し込んでくれない。仕方ないのでアームレストを一旦置いた上で、全力で背もたれに対しねじだけを差し込むことにしました。非常に長く格闘しましたが、どうにかねじを入れることには成功しました。

 そもそも何故ねじが入らなかったのかですが、まず間違いなくねじピッチがねじ本体とねじ穴で一致していなかったためと思われます。ねじピッチとはねじの溝が一回転当たりでどれだけ沈むかというネジ山の高さを指しています。当然、ねじとねじ穴でこれが規格で一致していないとねじが入ることは通常あり得ません。
 何故このように判断したのかというと、前述の通り普通にやってもねじは入らなかったのに対し、かなり力を入れて無理やりねじ巻いたところ入ったからです。しかも一回ねじを留めて抜き出した後、ねじ本体が出来立てのカレーみたくめちゃくちゃアツアツになっており、金属部分が引き延ばされて熱を帯びたとみて間違いないでしょう。実際に一回ねじ込んだ後は、それでも固いけど前よりは断然楽にねじ込むことができるようになったし。

 正直な感想を述べると、ニトリは椅子一つまともに作れないのかと、ねじ記号と送り先住所を間違えていた件と相まって非常に呆れました。それこそねじピッチの件は普通気づくだろうって話だし、自分だから無理やり止めることできたけど、工作が苦手な女性だったらまず間違いなく取り付けは不可能だったと思います。

 とはいえ、椅子自体は前の椅子がいろいろ体に合っていなかったこともあって今の段階では気に入っています。前の椅子は高さ的にも結構微妙であったし。
 アームレストもまた胡坐で座り続けるからいらないかなとも思ってましたが、やはりあったらあったで使うし、アームレストあっても胡坐組めるのでしばらくはつけたままにしようと思います。まぁ気に入らなかったらあんだけ苦労したけどアームレストはまた外すことになりますが。

 なお届けられた椅子を梱包していたダンボールを捨てに行った際、「ちょっとあんた」とおばちゃんに呼び止められ、そのままダンボールを持ってかれました。資源となるのでどっかに売るのでしょう。
 そしてこれまで使っていた椅子も同じく捨てに行ったところ、粗大ごみを置くところにおいて一時間後にその場所へ戻ったら、もはやその姿はありませんでした。これも回収業者か誰かが持って行ったと思われ、こういうところのリサイクルは本当に中国は日本よりずっと進んでいるとよく思います。

2020年8月6日木曜日

中国からの謎の種騒動に関する中国の反応

 リクエストがあったのでさっそく今話題の中国から送られてくる謎の種騒動について、中国現地の報道を軽く洗ってみました。結論から言うと、日本や米国の報道をそのまま後追いして報じています。


 共産党系発行で私の記事も以前翻訳して掲載してくれた環球時報も、米国での謎の種騒動を上記リンク先記事の様にして報じています。またここだけでなく他の中国メディア、はたまた海外ニュースを取り上げる個人ブロガーなども多くこの話題に触れており、日本のテレビニュースなどの報道を引用も多数見かけました。中でも驚いたのは、今日日本で放送されたと思う内容(送付業者への電話インタビュー)も早くも取り上げている人がいたことです。仕事が早い。

 これらの報道は「神秘种子」や「不明种子」、日本語に訳すなら「神秘の種」とか「なぞのたね」などというキーワードで語られているのですが、これら報道を見て気が付いた点としては、中国国内でではこの謎の種が送られてくるケースはあまり起きていないのではないかと思います。仮に起きていたら「国内でも……」的な報道が少なくとも出ると思われますがそうした報道は一切なく、前述の通り米国と日本の報道が引用の形で報じられているだけです。

 その上で推理を進めると、やはり送り先は既に一部で指摘されているようにAmazon利用者だと考えられ、Amazonの住所情報か何かが流出したことからレビュー関連の何らかの不正を行うために送付した事実を作っていると私も思います。地味に重要な前知識をここで挙げておくと、以前はアクセスできましたが、中国国内からAmazonの日本語サイトにアクセスすることは現在できません。英語サイトは映るものの、日本語サイトはアクセスが遮断されており一切閲覧できないのですが、なんとなくこの辺も米国と並んで日本にばかり種が送り付けられてくる理由の一つになっているような気がします。
 あとタイミング的には、先月辺りからコロナ禍でサービスが中断していたEMS(国際宅配)が再開されたというのもあるでしょう。

 一応、中国政府は種の封筒に中国郵政のスタンプがあるがこれは偽造であると説明はしているものの、状況から考えると中国政府がやっているわけではないものの、中国の業者が種を送り付けているのはまず事実でしょう。あまり大事にしたくないだろうし、中国政府も内々に処理するかはわかりませんが、検疫的にもかなり逸脱した行為なのでしばらくしたらアクションが起こるとは思います。
 それにしても、中国の話題を、中国メディアが日本の報道を後追いするという形を見ていてかつての冷凍毒餃子事件を思い出します。あれから長い時間がたったけど、自分はその間どれだけ変わったのだろうかと妙なノスタルジー覚えます。