このところ真面目な話題ばかり取り上げていたのでたまにはくだけた話題を書こうと思います。
自分の密かな趣味として、陶器集めがあります。もちろん専門の方と比べたら屁でもない程度ですがそれでもほかの人と比べると茶碗やら湯飲みやらマグカップを購入する量は明らかに多く、金がなくて一食の食事代もケチっていた学生時代ですら平気で1500円くらいの湯のみをぽんと買うのに友人も不思議がっていました。
自分のこの陶器趣味は恐らく、うちのお袋の影響によるところが大きいです。うちのお袋もこちらは主にティーカップですがよく集めており、実家には自分がもらったものを含めてそんなに大きくはないガラス棚ですがウェッジウッドなどが所狭しと並んでます。
それでは一体どんなものを私が買うかですが、基本的に買うのは日本製の茶碗です。ティーカップも嫌いではありませんがおふくろの持っているもので十分なので、新たに買い足したりはせず買うのは決まって茶碗です。お気に入りの茶碗は伊賀焼と信楽焼で、どちらも薄くて軽いのが特徴ですが安土時代の武士ではないですが柄は無骨な茶碗が好きなので大抵単色でざらざらした質感の茶碗を買ってたりします。両者とも手に持って見ると驚くほど軽く感じるのですが、その分熱伝導率も半端じゃなくお茶を入れて飲むとたまに手がやけどしかけるというデメリットがありますが。
そんな伊賀焼と信楽焼に対し、一時期ハマったのは山口県の萩焼です。これは広島に左遷されっぱなしのうちの親父と中国地方を回った際にたまたま立ち寄った土産物屋で値段は2000円程度でしたがいい茶碗が見つかり、買って帰って使ってみると使い心地もよくしばらくはその茶碗で毎日三杯はお茶を飲んでました。
ところが、それだけ愛用していた萩焼の茶碗ですがある日帰省していたうちの親父がその茶碗を取ろうとして滑り落とし、割ってしまいました。まだ買って一ヶ月もしない新婚ほやほやの期間だっただけに今思うとちょっと怒り過ぎだと思うくらいの勢いで当時は親父を激しく責め立て、そのあまりの剣幕を見てか後日うちのお袋が私に内緒で3000円くらいの別の萩焼の茶碗を通販で購入してくれました。使い心地は、やっぱり前の割った奴のがよかったけど。またその後、今度はお袋が広島の親父を尋ねていってそのときにもまた別の萩焼の茶碗を買ってきてくれました。こっちは通販のよりはまだよかったけども、それでも最初のあの茶碗を越えることはありませんでした。といっても、受けられる水の量がちょうどいいからその後一年くらいは日常用として使ったと思いますが。
私は基本的に茶碗というのは飾るものではなく使ってなんぼだと思うので、買ってくそばからローテーションを決めて日ごとに茶碗を変えたりして次々と飲み変えていきます。それでも毎回変えていたらお袋に怒られるので日常用は固定して使いますが、確か日本を出る前までは去年の正月に友人と浅草で会った際に購入した信楽焼の茶碗だった気がします。京都にしばらく住んでたくせに、なぜか清水焼には手を出さなかったなぁ。
こうした茶碗に対し、マグカップ類は単純に絵柄で決めます。容量は大体300ml以上が入るのが条件で気に入った柄があればどんどん買います。ただこういったものはやっぱり値段がきちんと反映されると言うか気に入る柄は1000円位したりして、100円ショップの柄は大抵は気に入りません。唯一100円ショップで購入した中で気に入っているのはアルミ製のマグカップで容量も大きく、アルミという一風変わった材質がやけに気に入って愛用していました。
ただマグカップ類は茶碗と比べて買いやすいため、大学在学中でも一人暮らしの癖して常に7個とか8個くらいはマグカップを保有していました。これだけ多いと置き場所にも困るし新たに買い足せないため、何度も家に来る友人らに気に入ったマグカップがあれば彼らにそのまま譲渡していました。基本的に男子学生なので私みたいに年がら年中お茶を飲む習慣はおろか急須すら持っていないのが普通なので、マグカップも大抵の友人は持ってないのでみんなそれなりに喜んで持っていってくれました。私自身もあまり使わないで置いておくよりも、それぞれ気に入ってくれた人に使ってもらった方がいいだろうと考えて渡していました。
ただ唯一、「俺、これが欲しいっ!」と言われても手放さなかったマグカップがあります。別に高いわけではないのですが私がイギリスに行った際に買った、リーマンショックで廃業してしまったウィッタードというコーヒーとお茶を売っていたところのマグカップですが、イギリスらしく愛らしいウサギの漫画が書かれた小さいマグカップで使用機会はそれほど多くなくとも非常に気に入ってたので人気抜群の中、とうとうこれだけは手元に置き続けました。
その後ウィッタードは私が大学を卒業した後に前述の通り廃業したわけですが、Googleに検索をかけると前に陽月秘話で書いた私の記事が出てきたりしますが、案外こういうちょこっとしたものほど検索に引っかかったりするんだなとしみじみ感じたりします。思い出というのも、こういうものなのかもしれませんが。
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