今日の記事は書こうかどうか少し迷いましたが、書いておくべきだろうと考え書くことにしました。
・大相撲 春場所が中止へ 65年ぶり(産経新聞)
恐らく日本ではこのところのワイドショーはこの相撲界の八百長問題で持ちきりかと思います。前回の野球賭博問題で膿を出し切るといった言っていた傍からまだこのような問題を相撲協会は放置していたなどと考えると、一相撲ファンとしては悲しい限りです。
さてこの八百長問題ですが現時点では幕内、十両の一部の力士に限って行われていたと報じられているようですが、私個人の意見を述べさせてもらうとこの八百長はとてもそんな小さい身内の話ではなく、もっと広範囲で行われていたように感じます。そう思うのもかねてから相撲の中継を見ていて、場所中の千秋楽を七勝七敗で迎えた力士が最後の取組みで勝ち越しを決めるというパターンが異様に多いように感じていたからです。実際にアメリカの学者がこの件に関して統計を取っていたようで、七勝七敗で迎えた力士が勝ちやすいという有意な勝率結果が出ているそうです
・八百長驚かない 7勝7敗力士勝率80%(日刊スポーツ)
この記事によると過去の対戦成績から出した通常の対戦勝率が48・7%であるのに対し、実際に七勝七敗で迎えた際の取組みの勝率はなんと79・6%に跳ね上がるとして八百長が行われているのではないかと著者は疑義を呈しているそうです。今回の問題を受けてかこの統計が紹介されている本は問い合わせが相次いで早くも増刷がかけられることとなっているそうですが、実際によく調べているもんだという気がします。
私個人の意見を言わせてもらうと、あらかじめシナリオが立てられているプロレスならともかく見ている観客は真剣勝負をしているものだと思っていた大相撲で八百長が行われていたなど言語道断で、しかも金銭が動いていたとなれば決して許される行為ではありません。これは野球賭博の問題と比べても問題性は劣らず、関わっていた力士はどのような理由があれ全員角界から追放されても仕方がないかと思います。
その上でこの問題が発覚後、野球賭博のようにヤクザの間では相撲賭博も行われており、その相撲賭博と今回の八百長が何らかの形で関わっていたのではないのかという疑義が一部で呈されておりますが、全く懲りることのなく不祥事の芽を摘み取らなかった今の相撲協会を見ていると私としてもそのようなものがあるのではないかという気がしてきます。どちらにしろ、恐らく今回の不祥事で相撲協会は公益法人資格剥奪はやむを得ないでしょう。
くれぐれも言っておきますが、私は相撲を愛しております。しかしこう何度も問題を起こして形ばかりの対応策を取ってうやむやにしているようでは、とてもこれ以上応援する気にはなれません。もちろん真面目に取組みを行っている力士らには今後もがんばってもらいたいのですが、こういった通常の感覚では考えられない行為をいつまでも野放しにしている体質では見ている我々としても非常に複雑な気分にさせられます。
さてここからが今日の記事の本番ですが、私の視点から見て率直に八百長が疑われる力士とそうでない力士をいくつか挙げることにします。
まずは横綱白鵬ですが、この人は間違いなく八百長はしていないと思います。どの取組みを見ても正攻法とも言うべき勝ち方をしており、去年は歴代二位の63連勝を達成していることから一部で「話題づくりのための出来レース」ではとも囁かれましたが、皮肉にも連勝記録更新を目の前にして稀勢之里に阻まれたあたり、彼自身の不断の努力によってこの偉大な記録が作られたのだということに真実味を持たせる結果となりました。また白鵬についてもう少し付け加えるとテレビで見ていてもあっと言わせるような恐るべき反応速度で取組みで相手を負かしており、とてもじゃないですがあれが八百長による相撲だとは思えない内容です。
同様に去年引退した朝青龍についても、この人の持ち味も桁違いの反応速度で、特に出足に失敗して相手に一時押し込まれてから巻き返す際の動きの俊敏さは人間離れしており、彼自身の荒々しい取組みぶり(土俵を割っている力士に平気で駄目押しする)などから八百長らしさは全く感じられませんでした。
朝青龍については現役時、週刊現代に八百長を行っていると報じられ裁判にまでなりましたが、最終的に裁判で記事には信用性がないと判決が下され、発行元の講談社に取り上げられた力士らへ損害賠償が課されました。今こうして八百長が取りざたされてみるとこの週刊現代の記事は方向性はともかくとして取り上げる力士を間違えており、私自身としても朝青龍叩きに便乗していたようなおかしな記事だったなという気がします。ただこの記事が出た際に私は、「取り上げる力士が違うだろ」と周りに言い回っていたのですが、今回の八百長騒ぎが起きる前から私が八百長を強く疑っていた力士がおります。
その力士についてはまだしっかりとした証拠も出ていないので実名は挙げませんが日本人大関で、これまでに何度も負け越して何度も角番を迎えているものの何故か角番の場所だけは毎回のように勝ち越しを続けて現在もなお大関の地位に就いております。ではその取組みはどうかというとはっきり言って明らかに不自然な動きをしており、対戦相手を含めて見ていて「あれっ?」と思うような動きでいつも勝ち星を得ております。
さらに場所ごとの勝敗も見て見ると明らかに不自然だと思えるくらいに「八勝七敗」で終えることが多く、同じ大関でも琴欧州などは十勝を上げないとしょっちゅうNHKのアナウンサーや解説者に、「二桁勝利は大関としての義務」だなどと毎場所ではないものの二桁勝利をあげることもあるにもかかわらず批判されるのですが、その日本人大関は実に三年間も二桁勝利をあげていなかったにも関わらず誰にも咎められることはありませんでした。
実際にある掲示板でここ数年間、ほかの力士を含む七勝七敗で千秋楽を迎えた数人の日本人大関の対戦成績がまとめられておりましたが、見事といっていいくらいに皆勝ち星を挙げて最後の最後で勝ち越しを決めております。ただ二例ほど例外があり、その例外時の対戦相手がどちらも朝青龍で相手となった日本人大関に負け越しを決めさせているのを見ると、先ほどの琴欧州の話といい相撲会は未だに外国人差別を行っているのではないのか、朝青龍叩きはこの八百長問題の延長上にあったのではないかと疑わざるを得ません。それは同時にこの八百長問題は日本人力士の間で広く行われているのではないかという疑念にもつながります。
ここで書いたことはあくまで私個人の意見で、データ面などはともかくとして推論については各自でご判断ください。
それにしても野球賭博問題で後がないと言われていただけに、もう相撲界は駄目かもしれません。これは記事にしていませんが先の野球賭博問題では元琴光喜の追放は仕方がないと私も当初は主張しましたが、後になって詳しく調べて見るとどうも追放になった元琴光喜と元大嶽親方は先の理事選で慣例に反して貴乃花親方に投票を行ったことからかねてから目をつけられており、ほかにも野球賭博に関与し、発覚後も関与を隠していた力士がいたにもかかわらずこの二人のみ始めからこの問題にかこつけて追放するという算段があったようです。
相撲界は何が悪かったのか、何を正せばよかったのかですが、今となってはそれすらも考えることが馬鹿馬鹿しいほどです。
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