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2011年7月20日水曜日

中国で商売する上でのカントリーリスク

 かねてから左クリックの調子が悪かったので新しいマウスを買ってきました。買ってきたのは近くのウォールマート系列スーパーの好又多で売ってたヒュンダイ製のマウスですが、そこそこ悪いわけではないもののもともとのパソコンデスクと椅子の高さのバランスの悪さから使ってて肩が痛くなります。それでも前のマウスより全然いいけど。

 話は本題に移って、先日に友人から自分のブログを見ていてやはり中国のカントリーリスクは高いと感じるという感想を受けました。確かに例の新幹線の話題などからすれば予期せぬ事態が起こりやすい国だと皆さん感じられるかもしれませんが、実はそういう記事を書いて煽っている本人が言うのもなんですが、私は中国というのは実はカントリーリスクが非常に低い国だとこの頃、というよりこっちで働いてみて感じるようになりました。

 私もかつては中国というのはカントリーリスクが高く、市場は大きいけれど商売も一筋縄では行かない国だろうという印象が強かったです。それが逆転したのはこっちにきて顧客と話をしている時で、その顧客が言うには確かにアメリカなどの欧米諸国と比べればそうみえるかもしれないが、ほかのアジア諸国に比べれば中国というのは実は非常に商売がやりやすいそうです。
 まず第一に言えるのは、国内の治安です。中国というのは警察がいろんな意味で強い国で地方によっては料金をちょろまかすタクシー運転手もおりますが、そういう細かいのに目を瞑れば都市部においては非常に治安のいい国で、夜も全く心配せずに一人で出歩けるほどです。ただ中国人は夜九時過ぎても子供を外で遊ばせておくのはよしたほうがいいと思うけど。治安というのは馬鹿にならないもので、それこそ強盗やテロなどが多い国では駐在員自身の安全を確保するために家賃なども高い居住地に住む必要も出てきます。けちな話をすると海外保険代だって高くなりますし。

 その上で中国が他の国と比して商売がやりやすいのは、宗教上の障害が少ない点です。それこそイスラム教の影響が強い国ですと様々なタブーがあり、確か昔には味の素が食品の製造過程で豚の油を使っているという根も葉もないデマが流れて直撃を受けたという話があるなど、普段生活する上でも数多くの制限があります。
 それに比べて中国はというと本当に何でもありというか、文化的にも近いことから日本と同等の感覚でさえいればタブーには触れずに済みます。

 そんな中国で唯一カントリーリスクというか触れてはならないものは政治関係の話題ですが、逆を言えば政治事にさえ関わらなければ本当になんでもやっていいように感じます。一応国が保護している産業などについては海外からの投資や買収が制限されたりはしますが、面倒な手続きと合弁などの手段をとりさえすれば国内でどのような活動をしても許されますし。
 もっとも去年のレアアースの禁輸措置など突然ありえない行動に出られたりはしますが、この点は確かにひどいといえばひどいですが多かれ少なかれ他の国でも相応のリスクはあります。言ってしまえばアメリカのトヨタ叩きもそうでしたし、タイでも毎回短期間で終わりますがクーデターが起こるなど、中国に限ることではありません。

 この辺自分がよく成長したなぁと思う点ですが、日本ではなにがなんでも想定外の事態は起こることは絶対にあってはならないし、もし起こったらその対応よりも責任者は誰か捜すことの方が優先されていた気がしますが、中国で働いてたり生活していると想定外の事態が起こるのが当たり前で、その都度に素早く対応できるようになってきています。これは世代による価値観なのかもしれませんが、どうもこっちで生活していると日本人は想定外の事態になれてないというか、ちょっとした事をすぐカントリーリスクにまで数えてしまうところがあるような気がします。
 昔から日本人は一番最悪な事態は起こらない、というか起こるはずないと妙な割り切り方をするところがありますが、そういう思考からは早く脱却したほうがいいと思います。私なんかこのところ、「これ以上最悪の事態が起こるとしたらどんな状態だろう」と常に考えるようになりましたし。

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