またちょっと更新が滞っておりましたが、理由をちゃっちゃと話すと今現在日本に帰国中です。何で日本に帰国したのかと言うと単純に野暮用を片付けたりなんなりで、今晩中にはまた上海に戻ります。
そういうわけで今回日本に戻って感じた事などを最初は書こうとしていたのですが、そうもいかないし日本にいる今だったらおおっぴらに書けるある大事件が」昨晩起こりました。
・安全軽視のツケ現実に 中国高速鉄道 「信じがたい事故」(産経新聞)
何気に今日の朝日新聞一面にも載ってましたが、校了の時間まで残り少なかったろうによくのっけてきたなと思います。
それはともかく、まさかこんなに早く中国の新幹線でこれほど大きな死亡事故が起こるとは私も予想していませんでした。数ヶ月、もしくは一年位したらなにかしら大規模な事故が起こるだろうとは思っていたものの、先程のNHKの報道ではすでに死者が30人を超すほどの大惨事だそうで、事故の被害者の方々には深い哀悼の気持ちを覚えます。
事故原因についてはいまだはっきりしないものの、これまたNHKの報道によると地元メディアでは落雷により送電が止まって事故の数時間前には別の車両が運転停止していたとのことで、何かしら送電施設に問題が発生した事に加え緊急停止装置が作動しなかったことが衝突の原因だと言われているそうです。
このブログでも何度か書いていますが、この中国版新幹線(高速鉄道)はかねてから現地紙でも安全性について度々疑義が呈されてきました。現実に先月開業したばかりの上海~北京間でも何度も緊急停止などといった故障が発生しており、そうした不安が手伝ってか高速鉄道が開通したことによって逆に同路線を飛ぶ飛行機の座席予約が増加傾向にあるとも聞きます。更に言えばこれだけの国家プロジェクトにもかかわらずそういった国内批判が数多くなされている事は異常とも言うべき事態で、今回の大事故を見る限りですとある意味では報道は的を得ていた、中国ジャーナリズムも捨てたものではないという見方が出来ます。
それで今後のこの中国版新幹線の行く末についての予想ですが、まず日本国内だと川崎重工らがほっと胸を撫で下ろし、中国国内だと日本の原発行政よろしく全路線において安全確認作業が実施されることとなるでしょう。安全確認の最中に運行を停止するかどうかについては今の段階ではわかりませんが、あくまで勘で言うとすでに去年から開業している路線もある事を考えると停止はしないと思います。もっともその間の売上げは悲惨なものとなり、運行本数はさすがに減らされるでしょうが。
このほか気になる点を挙げると、中国全体の鉄道整備計画に影響が出るであろうということ、関係者の処分などがありますが、それ以上に先程あげた中国メディアが今後どのようにこの事件を取り上げていくかについて注視していきたいと思います。
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