原発停止に伴い今夏に懸念される電力不足について、関電こと関西電力でいろいろ議論が起こっております。結論から言うと私個人としても関電の言うことは信用できず、より具体的な検証と報道、あと政府による圧迫が必要かと思います。
まず関電のどんなところが信用できないかですが、これは以前の産経の記事に書かれていましたが去年も散々に電力不足の懸念から消費者に節電を煽っておきながら、蓋を開けてみたらかなり余裕があった上に大きな問題が何も起こりませんでした。にもかかわらず今年においては去年と比べ停止している原発が増えたことから、今度は嘘じゃなく本当に本当で電力が不足する可能性が高いと主張しているものの、その不足数値があまりにもアレというか魂胆見え見えの数値であることに驚きを通り越してあきれました。
・大飯再稼動なら8月の電力不足回避…政府試算(読売新聞)
上記リンク先の読売の記事に書かれていますが、このままいくと今夏の電力は約15%不足すると試算を発表しましたが、この不足数値を発表するとともに、「大飯原発を再稼働させれば、ギリギリ足りる」という、実質的に大飯原発を再稼働させなければ電力を止めると言わんかのような脅しを打ってきました。しかしこれはスズキのスズキ会長もなんか言及したそうですが、足りない足りない地うばかりで具体的にどうやって不足電力分を補うのか、火力発電とか擦りよく発電をどれだけ増やすかといった具体案は非常に乏しく、はっきり言いますが今回の不足分の試算も大飯原発を再稼働させるための方便、つまり大飯原発の発電容量分を不足分に計算するという結論が初めから決まっていたのだと思います。
こっちは東電の話ですが、自らの不手際で電力不足を招いたにもかかわらず消費者には節電を要求し、その上でお気楽この上なく去年冬には社員にボーナスを支給しておきながら今年になって「電気代を強制的に加算する」と臆面もなく言ってくるあたり、どうも電力会社というものは世間の常識と明らかなずれがある気がしてなりません。極端なこと言うと、よくこういうことしておきながら夜道歩けるなとすら感じます。
・<需給検証委>関電に4社融通拡大 5%節電で制限令回避へ(毎日新聞)
などと考えていたらやっぱり出てきた回避案。上記の毎日新聞の記事によると、余裕のある西日本各社から電力を融通することで不足量は大分圧縮できるようで5%の節電で乗り切られるという試算を需給検証委員会が出してきたそうです。なんで外部からすぐこういうのが出てくるのにデータの揃っている自分の所で関電は試算が出来ないのか、わざとにしたってもう少しうまい言い訳を考えろよと手段の拙さに呆れてきます。
もっとも政府、というより経産省側も原発を早くに再稼働させたいという異常な意欲を持っていることから首謀者がどっちにあるかは(恐らくは両方の意見の一致による)はっきり言い切れませんが、人をだましたり蹴落とそうっていうのならもっとスマートにやれよと言いたいのが今日の私の意見です。
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