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2017年12月26日火曜日
大阪限定の「にんげん」という教材について
上の画像は先日ネットで見つけたものですが、一目見て「なんじゃこりゃ?」と全くその存在意義というか内容が伺うことが出来ませんでした。それこそ路上で油すましに遭遇したかのような得体の知れなさで、決して話を作っているわけではなく、この表紙を見て最初に想像したのは「妖怪人間ベム」でした。なんていうか、右手の指の形が微妙におかしい点といい……。
・にんげん(Wikipedia)
種明かしをすると、これは大阪府下限定で配布されていた同和教育用の教材だったようで、関東育ちの私が知らないのも無理ではありません。逆に大阪出身者からすれば見慣れたもののようで、「あったねーそんなの!」的な冗談に最近は用いられるそうです。
すでにこの教材の配布は予算の都合から廃止されていますが、1970年代から大体リーマンショックの頃までずっと大阪府の予算で購入され、小学生から中学生までに配布されていたそうです。中身については解説を見てもないし読んだこともありませんが、あくまでこの表紙画像だけをみて好きなことを言わせると、表紙の内容と同和教育という目的に一致性が見い出せず、中身もそんな感じだったんじゃないのかなと疑っています。
そもそも「にんげん」というタイトルからして微妙です。上にも書いた通りこの表紙から私はリアルに「妖怪人間ベム」を想像しましたが、いわゆる差別の歴史を学ぶという目的で「にんげん」というタイトルはいくら何でもおおざっぱすぎないかという気がします。それなら「公平」とか「平等」とかの方がまだ私の中でしっくりきます。
さらに言えば、通常の社会科科目でも同和差別についてはある程度教えることからも、わざわざこんなどっち向いているのかわからないような表紙の教材を用意する必然性も感じません。いくら関西が部落差別が根強い地域だと言っても、なんとなく手段がおかしいのではないかと思えて仕方ありません。それくらい無駄にインパクトの強い表紙だと上の画像は思います。
なおかつて大学時代の友人は、「農業という生産手段から土地に縛られていた昔と違って今は自由に引っ越すことが出来るのだから、差別されるのが嫌だったら誰も自分を知らない土地に引っ越せばそれでいい。それすらしないで差別を受けていると主張するのはただの甘えだと思う」と言ってましたが、私もこの意見に同感です。民族差別のようにどこ行っても(特定の領土範囲で)差別されたりするのは確かに対策が必要だと思いますが、関東圏なら部落差別はほぼないし、第一関西圏よりも関東圏の方が仕事も多いのだから、普通に考えたらもうこの手の差別はなくなっていてしかるべきだとも私は考えています。
私に至っては日本を離れて中国で働いていますが、目前の環境が嫌だというのならそれを変える努力をすべきで、それすらしないで不平はおろか妙な要求までするというのは言語同断でしょう。部落出身者でありながら野中広務氏も既存部落団体をよく批判していますが、私自身もああした団体が妙な活動をするから余計に差別が広がるのだと思っています。
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4 件のコメント:
私は生まれこそ西日本ですが人生のほとんどを東日本というか東北地方で過ごしています。
こちらでは部落差別問題など全くないです。 それどころか部落という言葉は「集落」と
いう意味であたりまえのように使われています。 私は両親が西日本の人なので関西
で部落差別問題について一応は知っていますが、先祖代々東北地方に住んでいる人は
関西で部落差別が問題になっていることすら知らないでしょう。
なにせ田舎とはいえ『○×部落公民館』という名前の看板が平然と掲げられている
くらいですからね。
自分も関東育ちですが、部落=集落という意味で子供の頃は考えており、差別用語とは全く思っていませんでした。さすがに「部落公民会館」は近くにはありませんけど。
逆にそれだからこそ関西行って部落差別が根強い地域もあるんだなと初めて知りました。ただだからこそ、関東くれば誰も差別しないのに何故この地に留まろうとするのかが理解できず、厳しい言い方すれば自業自得な面もあるでしょう。
私も人生の大半を東北で住んでいますが、部落は「家の集まり」くらいのニュアンスですね。部落差別の問題は、花園さんのおっしゃっている通りに住む場所を変えれば、それで問題が解決すると思います。
被差別側がうまい汁が吸えなくなるという問題はあるかもしれませんが・・・
自分から差別されにいくことにメリットを見出していると考えられますし、部落出身だから差別する必要があるかどうかというとなさそうです。
東日本の人間からするとほんとこの問題はちんぷんかんぷんな気がします。小学校の頃になんかこの辺の差別問題について教えられても、「そんな人いるの?」という感じでしたし。
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