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2020年3月8日日曜日

出生率に関する父親要素の考慮について

 今回の記事は傾向を示すデータさえあればJBpressで出そうかと考えていたのですが、相変わらず出生率関連データで検索しても、平気で1995年くらいのデータとか飛び出してくる始末で全く参考にならず、同じ内容を主張する研究なども見当たらないので、仮説ということでブログのみで出します。結論から言うと、出生率に男の方の要素は無関係なのかということです。

 この疑問を持ったのはつい最近で、日本の出生率低下とその対策について女性の第一子出産年齢、婚礼率、あと世帯年収などが関連データとしてよく比較されます(その割にはあまり傾向などがまとまってないように見えるが)。特に実際に出産を行う女性に関してはこれでもかというくらい細かに年齢や学歴をはじめとする属性が世代ごとに分類されていて、「どんな女性だと子供を多く生むのか」という視点でよく描かれています。
 ただ今挙げた要素の中でも、大きな矛盾が見え隠れしています。具体的に言うとそれは世帯年収で、男性上位の傾向がまだ消えない日本社会においては男親の収入が世帯年収を大きく左右する要素であり、その収入は男性の属性データなどが大きく相関することは間違いありません。

 そうした点を踏まえた上で前から気になっていた点として、大卒よりも高卒の男親の家庭の方が子供の数が多いような気がします。平均年収で言えばまず間違いなく大卒が高卒を上回ることを考えると、教育費用の問題云々で出産数が伸びない云々とかはどうなるのかって話になるわけで、一つデータを調べてみようと思ったらありませんでした。
 データがないため確かめることはできないことから、上記仮説は仮説として置いておいて、もう一つ私が気になったアプローチポイントとしては、出産に関して男親については、実年齢以上に勤続年齢の方が重要なのではということです。単純に、仕事も一通り覚えて定着し、貯金もある程度たまってないとなかなか結婚、出産に踏み切れにないと思うからです。仮にその通りだとしたら、社会人となる年齢が早い高卒ほど有利になり先ほどの仮説を裏付ける要素となるのではと考え、これについても一つデータを調べてみようと思ったらありませんでした。

 っていうか出産に関しては女性、女性、ジョジョ製ばかりのデータで、男親がどんな奴だと子供ポコポコ生むのか全くデータがなく、傾向が掴めません。あるのはただ、ビッグダディの情報ばかりです。

 改めて述べると、出産・育児に関する研究ではやや、女性に関するデータに偏っている気がします。もちろん出産当事者である女親に関する研究は非常に重要ですが、男親に対する視点やアプローチが丸々抜けていて、その「年齢」と「世帯年収」にのみ間接的に出てくる以外ありません。
 世間でいうほど世帯年収が出産に非常に重要な要素であるとするならば、男親に関するデータの分析は当然重要になるはずです。そうした点を考慮すると現状の研究はどうなのか、男親の属性や傾向について軽視し過ぎであるように見えます。

 なお上記の個人的分析に基づくならば、父親が高卒者であれば意外と出産数は増えるのではと見込んでおり、ならどうすればいいかとなると単純に、大学の定員もろとも大学進学率を引き下げ(20%くらいに)れば、少子化問題の対策になるんじゃないかと勝手に睨んでいます。

2 件のコメント:

ルロイ さんのコメント...

裏付けるデータは確かにありませんが、いわゆるヤンキー系の家庭で子供を作らない家庭などほぼ皆無というイメージがあるので、学歴や収入もそこに含まれるにせよ、本能に忠実なタイプの家庭での出産率は高いのだろうなと思います。

花園祐 さんのコメント...

 実は記事本文には書きませんでしたが世代別の出生率データで見たところ、男親は高卒と大卒でそこまで差はなかった一方、女親は中卒の層がぶっちぎりで出生率が高かったです。もっとも中卒層となると学歴以前に家庭環境の影響の方が大きいように思えるので、更なる検討が必要なデータではありますが。