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2022年2月12日土曜日

もう戦って決めたらと思う甲子園選抜

 週一で洗っているものの、長い年月を経たことによりシャワールームのガラスが水垢が汚れ、付着した水滴が下に流れなくなったことが前から気になっており、ネットでガラスの水垢には重曹が効くと聞いて、半信半疑で試してみたらやばいくらい水垢落ちてガチで感動しました。今年は抗生剤といい、人類の英知に感動する機会が多い。

 話を本題に移すと問題発生からもう結構立ちますが、未だに春の選抜甲子園において聖隷クリストファーが選ばれなかった問題が燻っています。案外日本人というのは「平等、公正」に関して他国と比べてもかなり厳格な民族ということもあるでしょうが、堂々と不可解な選び方して、明らかに齟齬のある決断理由を高野連が説明するという火に油を注ぐ行為もあって、多分この問題は実際の甲子園開幕後もまた炎上するでしょう。
 聞くところによると、聖隷クリストファーを特別枠として選抜するよう求める署名も集められているそうですが、この不可解な選抜経緯からすればこうした活動が行われることも自然だと思います。しかし高野連側はこうした署名を無視する気満々で、ぶっちゃけ襲撃事件とか起こらない辺りは日本は平和な国だなと思います。

 私個人としても明らかに人口の多い東海三県から1校を無理やり出すために聖隷クリストファーが犠牲になったとしか思えず、この高野連の決定には到底納得がいきません。その一方、発表された後でやっぱなしということになったら、今度は選ばれた大垣日大の生徒が不憫になってきます。ではどうすればいいのかですが、この際だからもう戦って決めたらいいのではと思うようになってきました。
 つまり、聖隷クリストファーと大垣日大がこれから試合を行い、勝った方が甲子園に出場するというエキストラマッチを行うということです。

 そもそも高野連が今回大垣日大を選んだ理由として「甲子園で勝てるチームを選んだ」と話してます。だったらなおのこと、聖隷クリストファーと大垣日大のどっちのチームが本当に強いのかを直接対決ではっきりさせるべきでしょう。勝った方を選ぶことによって、文字通り強いチームを選ぶことができるだけに、非常に合理的だと思います。というよりむしろ、現時点においてまだこのエキストラマッチを行っていないという時点でナンセンスもいいところです。
 ベッケンバウアーじゃないですが、「強い奴が勝つのではなく、勝った奴が強い」のです。勝者がすべてに頂くという世界共通ルールこそ今持ち出すべきであり、これによって妙な後腐れなくこの問題にケリをつければいいと思います。なのでさっきの署名の人たちも、「聖隷クリストファーと大垣日大を戦わせろ!」という要求に変えるのも一つの手だと思います。

2022年2月10日木曜日

中国の羽生フィーバー

センバツ落選の聖隷クリストファーに大会主催者「これ以上の説明差し控えたい」署名提出待たず“幕引き”強調(スポーツ報知)

 上の記事については「なに勝手に話し終わらせようとしてんだ?」という気がします。っていうかこの際だからもう春の甲子園は金輪際やらず、夏の大会だけにすればいいんじゃないのかと思えてなりません。夏の大会もスケジュールを調整し、5月くらいから地方大会を行い、7月から8月にかけて余裕ある日程で開けばこの際いいんじゃないかと思います。
 可能ならば6月くらいから本大会やるべきだと思うけど、6月だと梅雨でなかなか開催できない可能性が高いです。まぁ大阪ドームでやりゃいいだけだと思うのですが。

 というわけで今日フリーの演技が行われた北京五輪の男子フィギュアですが、二大会連続金メダルのレジェンドである羽生選手はSPのアクシデントが響き4位に終わりました。とはいえ8位から順位を伸ばしており、よくあのアクシデントを引きずらずにフリーで巻き返したなと思うととに、4回転半にも挑戦するなど、スポーツ選手の中でもやはりひときわ輝く存在に見えます。

 そんな羽生選手についてこのところ日系メディアでは中国でのフィーバーぶりがよく報じられていますが、報道内容を見る限りあまり実態に則しているという感じはしません。というのも、実際はもっとフィーバーしており、ガチで今大会で一番人気のある選手なんじゃないかとすら私も思います。

 羽生選手についてはその人柄、実力ともに非常に優れていることもさることながら、女性っぽい顔立ちの細マッチョという中国人女性にとって一番ドストライクなキャラクターが人気の原動力だと思います。まぁ日本でも同じっちゃ同じですが、ガチムチマッチョに対する見方が日中だと日本の方が人気であるのに対し、中国はややそうでもないってのもあって、羽生選手の中国での盛り上がりを過熱させている気がします。
 もっとも室伏氏のようなガチムチマッチョについてこの前知り合いの中国人女性に聞いたところ、「中国でも決して人気がないわけじゃない。っていうか私だって好みだ」と言われました。今度、中国で人気のあるガチムチマッチョとかまとめてみようかな。

 話を戻すと羽生選手のフィーバーぶりについてですが、大会中に選手の中からコロナ感染者が何人か出ているのですが、この報道が出た時に中国メディアでは「羽生選手は大丈夫だろうか?」などと、中国人選手そっちのけで羽生選手を心配する声が多く寄せられました。実際に中国の空気としてはガチこんな感じで、自国の選手以上に羽生選手の動向が大きく注目されています。

 それにしても今回のフィギュア、金メダルこそネイサン選手が見事得たものの、2~4位を日本人3人が独占するという、地味に凄い快挙であったと思えます。浅田真央氏が現役だった頃は女子フィギュアばかり注目されて男子はやや一段下の人気であったものの、今やこの差は逆転しており、男子の方が大きく注目されるようになって、それとともに実力もどんどん上がっていったという風に見えます。

 なお今回の大会で羽生選手は、その代名詞ともいえるプーさんのぬいぐるみティッシュ箱を持ってこなかったそうです。オリンピックの版権キャラ出すのがいろいろとアウトっぽいためですが、ネットでは「プーさん出すと、ペーさんにいろいろ差しさわりがあるからでは?」と書かれててなんか笑えました。ペーさんって愛称は悪くない気がします。

2022年2月8日火曜日

中国女子フィギュア選手が非難される別の理由

「中国語で話したい」転倒非難の中国女子フィギュア選手が流暢でない〝母国語〟で懸命に話す(東スポ)

 今日の友人との食事で、上のニュースについて日本のメディアが報じている内容とは異なる背景を教えてもらったので、備忘録代わりに書いておきます。本当はもう寒いからブログなんて書かずに寝たいのに。

 絶賛開催中の北京冬季五輪ですが、米国育ちながら2018年に中国に帰化して代表となった中国女子フィギュア選手の朱易選手ですが、今中国から大バッシングを受けています。その理由というのもフィギュアのSP、フリーともに転倒し、順位も最下位だったことがきっかけですが、これについて日系メディアは、

・帰化して他の選手から代表の座を奪ったのにこの体たらく
・そもそも実力がないのに代表になったのでは親のコネではないのか疑惑
・中国語も話せないのに代表だなんておかしい(実際は話せるよう)

 このような理由から彼女が叩かれていると報じられています。

 こんな感じで日本でも話題になっているよと中国人の友人に話したところ、「ちょっと違う」と言われました。どういうことかと聞くと、「彼女が叩かれているのは気持ちを立て直さなかったからだ」と教えられました。
 友人によると、SPで転倒して駄目だったのはまだ許せても、そのまま気持ちを引きずったままフリーでも目に見えて覇気のない演技を見せたことが主な非難理由だそうです。これを聞いて私も、ナットなくこっちの方が真実なのではないかという気がしました。というのも、中国はどん底から這い上がる人間に対しては惜しみない称賛をするからです。

 同じ女子フィギュアで、日本の浅田真央氏が現役時代にSPで同じく転倒して振るわない点数を叩き出したものの、続くフリーで会心の演技を見せた際、中国国内でも非常に話題となって彼女を称える声で溢れました。こんな感じで割と中国人は、失敗から立ち直る姿勢を非常に重視する傾向があるのは間違いありません。
 それが今回の朱易選手の例では、SPの失敗を思いっきりフリーにまで引きずったというのが目に見えてわかるほどだったようで、その点が逆に中国人からすれば一番気に入らない要素だったというのが友人の言です。先の浅田氏の例を見ると割とそういう見方になるのではと思う要素があると私も思え、実際はどうだかわからないけど、少なくとも日系メディアでこうした見解は報じてないのでここに書いておくことにしました。

 それにしても春節の休暇中はよく見えた視力が、勤務復帰直後からまた見え辛くて仕方ない状態に戻りました。休暇中はよく寝っ転がりながら長い時間ゲームしてたのに目はぐんぐんよくなったというか見えるようになっていったのに、自分の仕事がどれだけ目に良くないかがこの二日間ではっきりわかりました。

2022年2月7日月曜日

日本が衰退した理由

熟練の「技」覚えたロボットが細胞培養、自動化で研究時間を確保…理研が神戸に拠点(読売新聞)

 上の記事見て、これならスタップ細胞も作ってくれそうじゃんとか妙な期待感持ちました。


 上の記事見て、「会社を三等分できない東芝経営者たち」というタイトルが浮かびました。っていうかこの会社分割化案のメリットは全く見えず、何を目的にこんな提案を始めたのかガチで思考を疑っています。まぁぶっちゃけ、妙な手順で事業売却するつもりなんじゃないかという気がしますが。


 それでようやく本題ですが、最近この手の日本の衰退理由を問うまとめ記事を見ることが増えてきました。なんとなく90年代後半にかけてのバブル崩壊認識期のような空気になってきたなと感じるとともに、衰退理由を尋ねている時点でなんかいろいろと思いやられます。
 結論から書くと衰退理由はあり得ないくらいあるため、いちいち挙げ切ることはできないというのが私の見方です。その上で上記のような問いをする人たちは恐らく、「何か一つの致命的な問題を日本は抱えており、それさえ解決すればまた日本は浮上する」という前提を無意識に持っているのではないかと思ってみています。前からも書いていますが、なんか日本は悪い原因を複数要因として分析することはせず、たった一つの原因がすべてを悪くさせていると思い込み、更なる失敗を重ねる傾向が強い気がします。

 もっとも、複数要因があるにしても何か一つ、代表的な問題を絞ってもらいたいという心理はわからなくはないです。まぁエリートがそれで納得しちゃったら終わりなんだけど。
 敢えて経済関連でそうした代表的問題を挙げるとしたら、ダメな中小企業をやたら保護して生かそうとしてきたのがハイランクな問題、エルフ的にはハイエルフ的に致命的な問題だと思います。厳しい言い方になりますが事業拡大がもはや見込めない中小企業に関しては余計な支援などせずガンガン潰してくれた方が全体経済にとっていいし、また無能な経営者の淘汰にもつながります。実際自分も日系企業をいろいろ見てきて、本当に無能な経営者が多いなとこれまでに何度も感じてきました。死人出ても知らんぷりだったし。

 次に社会的な面で言えば、コミュニティの喪失が地味に大きいかとも見ています。先日もまとめ掲示板で、社会人になったら人間関係は社内だけになるとみんな書いてて、「え、そうなん?」とか思った自分は少数派です。
 地域でも趣味でもいいから会社以外の人間関係をもっと持たせる、その上で政治的組織票を形成することによって政治への反映、議論を深めるようにしないと、今の地方議会のように明らかにやばい奴が当選し続ける環境が今後も続くと思います。野党ばかり批判する人が多いですが、野党でなくても、100人単位の組織票となるようなコミュニティがあればそこそこ政治への参画力とか高まると思うのに、なんかそういう投票団体が一切日本では形成されないなと前から思っています。

 このほか中国絡みでもう少しいうなら、日本人は他国をもう見るな、というか比べるなと言いたいです。何かに憑けて「韓国や中国よりマシ」と大合唱しますが、以前にJBpressで書いた記事でも書いたように、他国のリスクを心配している暇があるなら自国のリスクに向き合えよと声を大にしていい対です。むしろ自国のリスクを認識していながら目を背け、放置し続けてきた結果がこれだというのに、この点を誰も改善点に挙げない時点で日本国内の人材不足を痛感します。

 その人材に関しても、私自身が誰にも負けないような超優秀な完璧超人だと言い張るつもりはありませんが、それでも日本の市場見ていると、「なんでこんな奴らにわけわかんない妙な仕事で振り回されたんだろう」とか思うことが多いです。単純にライター業でも、新卒の頃はすべての新聞社に落とされましたが、私よりアクセス稼げる記事を書ける人は半分より多いか少ないかで言えば少ないと断言できます。
 もっとも最近は日本国内のアクセスを稼ぐとともに、中国メディアに翻訳してもらえ、尚且つアクセス稼げる記事を意図的に書こうとしていて、あんま日本のアクセス数にはこだわらなくなってきました。

 内心、私自身がこのような感じでスペックに見合わない無駄な使われ方されてきたという自覚があるだけに、自分以上に優秀な人たちはもっと無駄に費消されているのではというのが私の見方です。器用な人は自分で独立したり外国行ったりするけど、優秀な人が誰しも器用とは限らないだけに、人材の無駄遣いが日本国内ではかなり激しいのではと思ってみています。
 その上で、はっきり言ってしまえば日本では無能な人ほど偉そうにして、優秀な人ほどなんか世間で低くみられる、というか変人扱いされて報われていないように見えます。私自身も日本国内ではガチで気違い扱いされてきましたが、なんであんな目に見えて無能な人をみんなで崇め奉るのか、未だ理解できない日本の神秘です。

2022年2月6日日曜日

ローラースルーゴーゴーの真実

『ちびまる子ちゃん』はまじが明かす“神回”の裏側、家が全焼した「永沢君」の正体は(週刊女性PRIME)

 また凄いインタビュー記事が出たというか、読んでてめちゃ面白かったです。
 上の記事は漫画「ちびまるこちゃん」の登場人物である「はまじ」のモデルとなった当人への、作中内容は本当のところどうだったのかということを尋ねたインタビュー記事です。人気のある作回に絞って尋ねており、そんなこの漫画を読み込んでない自分でも「あ、あれね」と思い出せる話が多いです。

 中でも自分が記事を開いた瞬間から、「あれはないのか?」と考えていた「ローラースルーゴーゴー」の話についても、このインタビューでしっかり触れられています。「友蔵のローラースルーゴーゴー」と言えば話が早いこの神回について上記インタビューでは、実際に当時流行っていたものの、作中ではまじはまるこに料金を取って貸し出していますが、モデルの浜崎氏は当時、実際にはローラースルーゴーゴーを持っておらず、自分も友達に貸してもらって遊んでいただけだったそうです。
 まぁさすがにあの展開(貸し出して、山田に乗り壊されて、弁償してもらったところ金取っていたことがばれて怒られる)は、子供心にもフィクションだろうとは思ってましたが。

 このほかインタビューでは、浜崎氏が若い頃にビートたけし氏や西川のりお氏に弟子入りを志願していたという事実も明かされているのが印象に残ります。この点で言えば作者の故さくらももこが将来芸人になりそうと言っていたのも、あながち間違ってはいなかったのでしょう。

 それにしても「友蔵のローラースルーゴーゴー」は、「迂闊な発言や決断で多大な出費に迫られる」といった意味で、故事成語にしてもいいんじゃないかとすら思います。

2022年2月5日土曜日

中国の女性の社会進出具合


 今日は上海郊外にある余山というところに往復50㎞を自転車で走って行ってきました。改めて思うのは先月まで本当に運動不足だったということで、しっかり自転車で走る度に体が以前に比べ動くようになってくるのを感じます。
 去年秋は夏場の激務からあんま動けず、1月は扁桃腺が腫れたせいでさらに動かなくなり、運動不足をはっきり自覚するとともに、ガチで疲れやすくなっているのを感じてました。そのためこの春節休暇の間はしっかり運動しようと思っており、昨日に油差したこともあって自転車がめちゃ早く動き、そこそこ楽しく走れてきました。


 それで本題ですが昨日上の記事見てブックマークしておいたので、少しこの話題に触れます。記事にも書かれている通り、中国は結婚した夫婦はどの苗字も名乗れる、つまり相手側の名字でも、元からの名字でも男女それぞれが自由に選ぶことができ、一般的に男女ともに旧姓を名乗り続けることが大半です。なお子供は父親側の姓を名乗ります。
 以前に馬鹿な日本の政治家が夫婦別姓になると家族の紐帯が途切れるなどとほざいていましたが、日本などよりもずっと家族関係が密な中国が夫婦別姓であることを考えると、あまりに妄想に満ちた発言に思えてなりません。その上で私自身は、やはり女性が結婚を機に苗字を変えるとなると、昔ながらいざ知らず現代においては携帯やクレジットカード番号を始め、あらゆる契約で修正が必要となることから、日本も早く選択的夫婦別姓を採用すべき立場を取ります。

 そんな夫婦別姓もさることながら、女性の社会進出という点でも中国は日本より進んでいると感じます。出産などのイベントもあるとはいえ、日本と比べるとベビーシッターの雇用が一般的であり、またシッター代を払ってでも職場に復帰してキャリアを継続することが、企業側にもよしとされる文化があります。
 やや偏見かもしれませんが、日系企業の場合は出産を機に単純労働力の女性を解雇し、もっと若く給与も安くで済む若者を入れようとする傾向があるのではと見ています。職種別採用じゃないことが大きな原因であるとともに、ハナから女性のキャリアアップを考慮していないのではないかとも見ています。

 話を戻すと、実際に大手企業でも女性のマネージャー職は珍しくなく、夫婦においても嫁の側の方が収入がでかいというのもさほど珍しくありません。そのため上の記事でも書かれている通り、農村では未だに男尊女卑の意識が強いものの、大都市部においては女性の方が家庭内でパワーがでかいというのがあんま珍しくないです。そもそも中国の女性は気が強い人のが多いので、なんとなくですがDVも女性が加害者というパターンが多い気すらします。

 それはさておき、あくまで自分が見て来た中で述べると、管理職となる女性は全体として単純に優秀な人が多いです。優秀だからこそ管理職になれると言えば聞こえは早いですが、日本においてはむしろそういうケースはあまり見てこず、社長や役員などとの距離感で管理職になる女性の方が多かったとすら思います。
 では中国は何が違うのかというと、単純に競争原理が強く働いているからだと思います。具体的に仕事でどんな業務ができるのか、どれだけ売上上げているのかがシンプルに評価されるのと、よけにな足の引っ張り合いをしていたら第三者にあっという間に追い抜かれるという空気すらあるだけに、日本と比べると妙な妨害とかせず、自身の給与アップにつながるのであれば貪欲に仕事をするエリート女性が多い気がします。また会社側も、その辺で男性に対する妙なえこひいきとかせず、割と公平な目で見ます。

 そういう意味で上の記事に書いている通り、日本でキャリアアップが閉ざされた女性が中国に来ると、かえって中国の方が働きやすいと感じるというのも道理です。実際に何人かの日本人女性がまさにそのようなことを話しており、女性に限るわけじゃないですが、こと仕事面においては中国の方が日本よりずっと環境がいいと私も思っています。何が環境を良くさせているのかというと、先にも書いた通り競争原理がシンプルに働いているからでしょう。

 逆を言えば、日本は女性の社会進出を応援だとかどうこう言っていますが、ただ単に競争原理を最優先にするだけでこの手の問題はほぼすべて解決されると私は思います。しかしそうした競争原理の導入へ日本企業が踏み込まないのは、やはり一部の身内びいきを温存させたい一心じゃないかとも思います。
 以前にも書きましたが、日本企業の経営者は利益に対して驚くほど貪欲さがないです。増益につながる手段が目の前にあっても、何故か見て見ぬふりするのが本当に自分は不思議です。

2022年2月4日金曜日

ガチですごかった木製爆撃機


 昨日から今日にかけて、デ・ハビランド社がかつて作った二次大戦期の「モスキート」という飛行機のプラモを作っていました。知ってる人には早いですがこの飛行機、当時としても開発時点では「あり得ない」と言われた木製飛行機で、且つある意味で史上初のステルス機です。


 この飛行機の開発経緯についてはウィキペディアなどで詳しいですが、金属などの材料が不足することを念頭に、「じゃあ全部木製で作っちゃえばいいじゃん!」という、如何にもその場のノリを本気で実行に移す英国人的なチャレンジ精神(=無謀)から、デ・ハビランド社で開発がスタートします。ただ企画を持ち込まれた英軍では、当時としても時代遅れと見られていた木製飛行機という構想に興味を示さず、具体的な発注も行わないと拒否しますが、「じゃあ俺たちが勝手にやってやんよ」と、受注の目途すらないのにデ・ハビランド社で開発が続けられます。


 こうして試作機を作り上げたところ、飛行テストで最高速度600㎞/h超という、このサイズ(爆撃機サイズ)の飛行機で当時としてはあり得ない数値を叩き出します。ちなみに最高速度で言えばB29は576㎞/h、零戦は518㎞/hで、単純計算でゼロ戦に対し1.2倍の速度を持っていたことになります。なお最終的にモスキートの最高速度は高高度にて664km/hにも達したそうです。


 一体何故モスキートはこれほど早かったのかというと、木製なため機体重量が極度に軽かったためです。また機体強度に関しても、優れた設計から金属製の飛行機に劣ることはなく、むしろ木製ゆえに敵機から機銃で撃たれて翼に穴が開いても深刻な損傷とならず、そのまま問題なく飛行できたというメリットすらあります。
 もっとも木製ゆえの弱点が全くなかったわけではなく、対日本のアジア戦線では高温多湿の環境から木材が腐食することが多く、ヨーロッパ戦線ほどには活躍できなかったそうです。ひどいのになると、キノコが生えて来たとも言われています。


 こうして戦線に投入されたモスキートでしたが、機体に違わず圧倒的な速度を武器に、爆撃や偵察、果てには夜間戦闘機としてマルチな用途に応用され、各方面で優れた実績を叩き出してきました。また前述の通り耐久性も案外よく、損傷率も他の飛行機に比べて悪くなかったようです。


 またこれは開発者も想定外でしたが、機体が全木製ということもあり、レーダーに映らないという特徴までも備えていました。この特徴は夜間爆撃などで特に力を発揮したとされ、「史上初のステルス機」という見方を持つ人もいます。


 そのほか機体が木製なため、家具工場などでも生産でき、また生産資源的にも木材で行けるという生産効率面においても他の飛行機を凌駕するメリットがありました。一見すると冗談で作られたように見えるものの、大戦期における実績や貢献は半端なく、傑作飛行機としてファンも少なくない機体です。
 そうした背景から自分も前から興味があり、通いのプラモ屋に置いてあったので購入して今回作りましたが、組立は楽しかったもののかなり大変でした。昨日に5時間ぶっとおしで組み立てたものの、室温が10度を切る中で作業したため最後の方は指が震えて組み立て辛かったです。


 また一般の戦闘機とは違い爆撃機に分類される機体であることから、そのサイズのでかさには結構ビビるものがありました。上の写真は同じ縮尺(1/48)で前に作ったコルセアのプラモとの比較ですが、羽の大きさからして全然違うのがよくわかると思います。

コックピットに入るラダーを付けたバージョン

 組立に関してはタミヤ製とあって基本的によくできているものの、主翼と本体は付け根部分に設けられた二つ穴に釘を通すような感じでパーツを入れるとパチッとはまるように設計されているものの、本体と主翼に少しでも狂いがあるとこの穴にパーツが通らなくなっています。私もまさにその通らなかった口で、最終的にはパーツを通すのをあきらめ、主翼と本体は接着剤でくっつけました。

 爆撃機系の機体は一応前にも「Su-34フルバック」を作っているものの、あっちは戦闘機ベースの攻撃機であり、ガチな爆撃機はある意味これが初めてです。はっきり言って置き場所に困るという点があるものの、やっぱそのサイズゆえの迫力というか見栄えは非常に優れており、知り合いからはもう「次はB-52行け」と早速言われました。