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2011年8月29日月曜日

野田氏の民主党総裁就任について

 このところ政治系記事から遠ざかっておりましたが、久々に大きく取り上げるニュースが入ってきました。
 すでにあちこちで報じられていると思うのでリンクは貼りませんが、本日行われた管首相の後継を巡る民主党代表選挙の結果、現財務大臣の野田佳彦氏が当選しました。与党民主党の代表ということで事実上次の総理就任が確実ですが、私の感想はというと意外な結果でした。

 今回の民主党代表選挙ですが、私の予想では第一回目の投票では小沢派が推す海江田現経産大臣が一位になるも過半数は獲得できず決選投票となり、その決選投票を経て前原氏が勝つんじゃないかと思っていたのですが、ふたを開けてみると一回目の投票で二位となったのは野田氏で、二回目の投票でも海江田氏を破っての当選となりました。前の記事で「小沢派は言われているほど影響力はない」と書いてしまってたのもあり、海江田氏が落ちて実はホッとしました。

 それで当選して次の首相になる野田氏についてですが、正直なところこの人の持つ政策案や人物は未知数なところが多いです。最近日本の情報から遠ざかっているのもありますが、私が唯一といって野田氏について知っていることはその財政方針が増税・健全化派だということです。
 かねてから野田氏は与謝野氏同様に財政健全化のためには増税が必要だと主張しており、なんかあっちこっちでもう書かれていますが一日二箱を消費する程のヘビースモーカーにもかかわらずたばこ税増税を自ら手掛けています。私も与謝野氏、野田氏同様に増税やむなし、下手すりゃ震災だからと言い訳せずに果断に実施すべしというくらいの立場であることから、この点については野田氏に対して好感が持てます。

 またこのほか今日になって焦って経歴とかも調べましたが、現在の管首相同様に野田氏も二世議員ではなく完全な叩き上げの議員であることも期待感が得られます。管首相もたたき上げであることからこれまでの二世議員と違って、辞任発言をしたにもかかわらずなかなかやめようとしないなど余計なくらいにタフでありましたが、近年の日本の政治的混乱は安倍首相に始まるすぐに交代する首相職が大きな原因であることから、是非とも野田氏も生半可な批判程度には負けずに任期を全うしてもらいたいものです。

 なんかつぎはぎだらけの文章が続いていますがもう一つ野田氏を持ち上げるエピソードを挙げるとすると、ちょっと時期は忘れましたが円が急騰を見せた際に記者からコメントを求められ、「状況を注視して見守っていく」と発言したことが確かありました。この発言の後、あくまでネット上ではどれだけのんきなことを言っているんだ、無策な人間だなどと激しく野田氏を批判する声が見かけられましたが、私はこの野田氏の発言を見て意外にしっかりした人だと感じていました。というのも当時の状況(現在もだけど)で日本が円高に対して打てる手段なんてないに等しく、具体的な手段に言及しようものならその程度しかもう政府には手が残っていないのかと懐を見透かされる恐れがあり、それであるのなら何も言わずに手段があるのかないのかを敢えてぼかし牽制するのが一番と考えており、まさにそのように野田氏が発言したのを見てああいう場での発言をよくわきまえている人だと思いました。

 と、こんな感じで折角の新首相なのでやや持ち上げるようなことを多く書きましたが、マスコミもすでに言及しているように野田氏を待つ現状はお世辞にも楽な環境ではありません。まず求められるのは震災被災者に対する支援と復興対策ですが、物事を決めようにも衆参でねじれ現象が起きており、なおかつ民主党内もいつものことですが一枚岩ではないために党内運営ですら困難が予想されます。また仮に総裁選前に前原氏が公約に掲げた自民党、公明党などとの大連立が起きたとしても、恐らく所帯がでかくなるだけで現在の民主党と同じ内部抗争を繰り広げるだけに終わる可能性が高いです。
 ではどうすればいいかですが、一つ考えられるのは自民と大連立した上で掲げる政策に同調できない議員らを党内から追放し、政界再編を敢えて起こすことです。リスクは高いですが成功すれば衆参のねじれを解消した上で政策を一本化し、安定基盤を作ることができます。もう一つの案としては現民主党体制を維持した上で、世代交代を進めることです。こっちの案については詳細を省きます。

 とはいえ、今の日本の状況を考えると誰が首相になるかよりもどのように首相を切り盛りするかが大事です。一国民として必要であれば引きずり降ろすべく批判しますが、そうでない場合は可能な限り応援したいと思います。

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