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2018年2月15日木曜日

打たれ弱い現代の若者



 今日はお休みとあって6時間ぶっ通しでプラモ作ってたため、未だに指先の震えが止まりません。っていうかこれ(ハセガワのセリカ・GT-Four)、古い商品だったのかデカールが全く剥がれず、台紙ごと剥がれたりしていつもより時間喰いました。

 話は本題に入りますが、現代の日本の若者の特徴を挙げるとしたら私はその打たれ弱さこそが最も特徴的だと挙げます。私自身も上の世代と比べたら決して打たれ強い方ではないと自覚していますが、それでも同年代の他の人間と比べるとマシな部類に入ってしまいます。そして私より下の世代を見てみると、私の世代に輪をかけて打たれ弱くなっており、「こんな紙装甲で大丈夫なのだろうか……」とみていていちいち心配になってくるほどです。

 先日、就職氷河期世代の戦友とこの件について話したところ、「4歳下の弟を見ていてもそう思うし、花園さんくらいの世代を見ていても確かにそう思う」とすぐ同意してくれました。なおその戦友からは、「打たれ弱いと自分で言ってるけど、毎日怒鳴られたり物投げつけられながら仕事してた辺りはもう少し誇っていいよ」といくらかマシな方だという評価を得ました。

 話は戻りますが単純に「打たれ弱い」というだけなら、年少者は年長者と比べてどの世代においても打たれ弱いのが常で、これ自体はなにもおかしいことではありません。では何がおかしいのかというと、少なくとも現在40歳超の就職氷河期世代以降、打たれ弱さの程度が年を経るにつれて大きくなっている、つまり右肩下がりに打たれ弱さがひどくなっているということです。仮にこの傾向が続くのであれば今後も日本人はどんどん打たれ弱くなっていくということが予想され、何が原因で、いつ歯止めをかけられるのかについてそろそろ考えないとまずいのではないかと思えてきました。

 打たれ弱くなった原因についてはいくらでも考えられますが、最大の要因としては「失敗が許されない社会」こと減点方式の価値観が日本で渦巻いていることではないかとみています。このほか、刑罰が重くなるなど社会的責任も年々高まってきていることも同様です。

 私が下の世代を見ていて特に打たれ弱くなったなぁと思うポイントとして、端的に言えば「殴られても殴り返そうとしない」という個所です。もちろん殴る、殴らないは比喩的表現で実際には叱責や罵声、嫌味ですが、これらを上から投げつけられた際に、「うるせぇ!」の一言もなければ皮肉も返さず、反抗的な目つきを見せることに至ってはほぼあり得ず、ただただ怯えた目つきで「すいませんでした」というだけの若者が多過ぎる気がします。
 これは私個人の考え方ですが、やはり殴り返さんとばかりに反抗的な目つきをする奴は叱り辛く、言い方とかをもっと考えたりしなければならなくなるのですが、やはりこの手のタイプの方が基本的にタフで、苦しい状況でも粘り強く対応できる人間が多い気がします。逆に一番ダメなのは反抗的な態度も取らず、かといって反省する態度も取らず、聞き流すように無関心な反応を示す人間です。

 ただ反省する態度を示してきちんと次に生かしてくれる人間なんかはそれはそれでいいのですが、こういうタイプはやはりプレッシャーに弱く、ある日突然バタンキューすることもあるだけでなく、ここぞというところで逃げてしまう人間も中には含まれています。何も全員が全員、反抗的な態度を示すタイプであればいいというわけではありませんが(それはそれで本気で困る)、やはりもうちょっと、現代の若者においては打たれ強さで信頼のおける、こうした反抗的タイプの割合が多い方が望ましいのではないでしょうか。
 もっともこんなブログで吠えたところで世の中動く訳じゃありませんが、企業の新人採用の人向けにアドバイスをすると、コミュニケーション能力より打たれ強さに着目してこれからは新人を取った方がいいと思います。今後、この方面の能力が非常に重要になってくる気がしてなりません。

8 件のコメント:

潮風太子 さんのコメント...

いつも拝読させていただいておりますm(__)m
この件に関して管理職サイドの目線にて一筆。
確かに花園さんの仰るように、
とにかく打たれ弱いですホント。
さらに書くと上の人間も「打つ」ことが
禁じ手となっているため「打って鍛える」コトが
できない状況と・・・
なので「準備力」を鍛える環境も作れないんですね。
よって現場トラブルにすこぶる弱い・・・とか、
いい言い方をすると「物わかりがイイ子」であり、
「後先読める利口な子」ということになるのですが、
こちらとしてはホンネで言うと、
ちょっとばかし「血の気の多い輩」の方が、
確実に伸びることが解かっているだけに、
なんとも歯痒いところです。
間違いなく「潜在能力」は我々の世代より確実に上。
なのに、その能力に気づかないまま、
実力を遂に発揮することなく、
早々に転職・・・こういうことが現在、
「好景気」の日本のあちこちで起きているのですが、
この先のこの国と「会社」の未来が本当に不安です。
さて、翻って中国では一人っ子政策世代と、
1980年生まれ以前の世代との違い、
まぁ出自の違いも相当にあるかと思いますが、
花園さんの「客観的」な目線で見て、
あるように感じるんでしょうか?
前々から伺いたかったので機会ありましたら、
そのあたりのネタを拝読させていただきたく存じます。

PS,ちょっと古いネタの遅れコメですみませんが、
  ヤクルトの成瀬。あれが本当の実力ですんで・・・
  実は成瀬の活躍。
  マリーンズ七不思議の一つでしたから(笑)
  手品のネタバレみたいなものです。



花園祐 さんのコメント...

 いつもコメントありがとうございます。こちらもそちらの記事は毎回読ませてもらっていますよ。
 自分自身も叱られたりするのは決してうれしくはないものの、やはり「叱れる場所で叱る」という行為も最近必要だと思えてきて、現実にそのような場面で散々叩かれて今こうしていられるという自覚があります。しかしおっしゃられている通りに現代だと何でもかんでもパワハラだと叩かれ、管理側にとっても、そして叱られる側の若者のどっちにとっても不幸な結果になっているような気がしてなりません。
 この点についてはむしろ私よりも潮風太子さんの方がお仕事柄、切迫感を持って感じられているかもしれません。誰かがそろそろ声を挙げなきゃとは思うものの、まだしばらくは打たれ弱くなる傾向が続くかもしれません。

 中国の若者世代間の違いについての記事、了解しました。またいいネタ振りだと思え、早ければ明日にも書きます。
 成瀬選手は一時期の活躍が目に焼き付いてたせいで、「これで小川、石川頼みのヤクルト先発陣も安泰だ」などと期待してましたが、あの成績はマリンの風があってのものだったんだなぁと納得しました。つば九郎も言ってましたが、「返品」できるならしたいなぁとすら思いました。

酷道マニア さんのコメント...

「最近の若者は打たれ弱い」て、何を根拠に言ってるんですかね。人によって打たれ弱いの定義は違うだろうし、仮に社会的に共通の定義があったとしても統計的な調査を行うことは難しいでしょう。
私としては、花園さんがこの手の話を好むとは、実に意外でした。こういう根拠もなく主観で異なる世代を誹謗中傷することを嫌悪する人かと思ってましたので。
あと、確かに打たれ強いのは、若者よりおっさんおばはんだと思います。それは若い時から打たれ強かっただけでなく、歳をとるにつれて怒られ慣れただけだと思いますが。
僕も最近はおっさんになったので、怒られてもへらへらしてます。

酷道マニア さんのコメント...

とは言いつつ、大きな社会変動から明らかに世代間で大きく異なる文化を持つようになることもあるでしょう。
例えば元々日本の軍隊は体罰を禁止にしてたらしいのですが、第二次世界大戦でむちゃむちゃになってからは体罰が常態化しました。
このような理由からか、戦後すぐぐらいにおいては、年配の教師は二次大戦を経験した若い教師に対して「最近の若者は、すぐ人を殴る」と感じたそうです(そういう記事をどこかで見たのですが、ソースは今となってはわからないです)
今後有事が起きて、若者が戦争を経験したら、我々は「最近の若者はすぐ人を殴る」と感じるかもしれませんね。

花園祐 さんのコメント...

 いやはや手厳しい意見で申し訳ありません。確かに統計資料とかありませんが、個人的視点、意見ってことで勘弁してください。
 補足すると「打たれ弱い」の定義は「抵抗しない」、「暴力・暴言への反応(怖がり方)」、「後に引きずる長さ」です。おっしゃられている通りに戦争などといった修羅場を一回でも経験すればこれらのハードルは一気に上がるため、要は修羅場を経験しているか否かの差かもしれません。自分も現地採用経験してから物事の価値観がずっと軽く見えるようになりましたが、下の世代に「何か修羅場は経験した?」と聞くと「何それ?」みたいな反応を示されることが多くなってきています。

酷道マニア さんのコメント...

戦後の教員の話も、なんの裏付けないのに、事実のような書き方になっててすいません(通勤時だったので、ちゃんと見直さずに送信しちゃいました)
個人的には最近の若者は〜とか、修羅場経験してないからダメなんだよ、というくだりで上司に詰められた苦い経験があるので、自分は下の世代にはそういう発言はしないでおこうと思ってます。。。後輩に嫌われるしね

princessmia さんのコメント...

私はとっても打たれ弱いですね。叱られても反抗したりしません。

花園祐 さんのコメント...

 まぁ人それぞれです。
 打たれ弱いなら弱いなりの戦略や生き残り方、戦い方があります。打たれ強い人間に変われないというのであれば、そうした対策方面に力を入れるのがベターでしょう。