2018年11月11日日曜日

日中の価格変更の違い

 最近自分のことばかり書いているのでたまには真面目な記事を書くことにします。

 さて先月日本に帰った際、割と楽しみにしているコンビニの巡回にてちょっと「おや?」と感じることがありました。それは何かというと紙パックの100%ジュースで、価格こそ確か税引100円と私が学生だった頃から変わりのない金額だったのですが、容量は500mlから450mlに減っていました。ずっと日本にいる人からすれば「そんなの結構前からじゃん」と思われるかもしれませんが、久々に帰ってきた私からすれば印象に残るものがありました。

 なにもこうした100%ジュースに限らなくても、食品類では同じように価格据え置きで容量を減らすという価格変更が円安に転じて原価が高騰するようになってからよく行われるようになったと聞いています。記憶にある中だとソーセージとかヨーグルトなど、恐らくほかの食品でも多かれ少なかれ同じことが行われていると思いますが、中国住まいの私からしたらやはり違和感を覚える価格変更の仕方です。

 一つ昔話をすると、中国でのコカ・コーラの値段はお店や場所によって異なりますが、ペットボトルサイズなら大体3元(約49円)です。ただ昔は2元だったのですが、そのかわり容量は500mlしかなく、3元への引き上げ時に現在の600mlに引き上げられました。そのため日本の感覚でガーっと飲むと思ってた以上に量が多くて途中でえらいことになります。

 説明するまでもなく、価格引き上げの方法が日中で真逆だったりします。日本は価格を据え置く代わりに容量を減らす、中国は価格を引き上げる代わりに容量を増やすというやり方を取っており、コカ・コーラ以外でもそうした価格変更の仕方が多い気がします。で、結論から言うと私は中国の方が本来あるべき価格変更の仕方で、日本のやり方は長期的に見て企業にも社会全体にもマイナスだと感じます。

 なぜ日本が価格を据え置くのかというと単純に、単価が上がると客離れが起こることを懸念しているからでしょう。しかし原価が高騰しているのであれば経営的に価格引き上げは行わなければならず、またそのようにして価格が高騰しなければ経済というものは成長せず、デフレからの脱却も見込めません。いくら容量を減らして単位当たり単価は向上させたとしても、「値上げは悪だ」という感覚がはびこる社会は経済成長的には絶対的にマイナスです。
 また単価に含まれるコスト、具体的には運送費の面を考えると、やはり容量据え置きで単価を引き上げた方が利幅的には拡大が見込め、経済効率も上昇するのではないかという気がします。それでも客離れが嫌だというのなら、中国のように容量増やして単価を上げる方がまだ規模効果的にもいい気がします。とにもかくにも「値上げは悪」という空気自体が経済的には最も邪悪でしょう。

 なお先ほど私も、価格引き上げを実施してきました。大家がうちに来てこの1年間の水道・電気・ガス料金(600元=約9800円)とともに2ヶ月分の家賃を支払ったのですがこの際、「中国の物価はどれも上がっているから、来月から家賃をこれまでの月4300元から4500元に引き上げないか」と自分から提案しました。
 なぜ自らそんな真似をと思われるかもしれませんが、これまでの2年間は4300元で維持してきましたが、もし相場通りに引き上げるとしたら5000元になっていてもおかしくないくらい上海の物価は上昇しています。実際に先日も同僚から、引っ越しを検討しているがどこも月8000元以上しかないという愚痴を聞きました。

 こうした相場状況を鑑みた上で、敢えてこちらから引き上げを提案して恩を売っておいた方がいいという判断から今回自ら提案しました。それにしても、日本だと家賃は下がる一方だからこんな感覚を味わうこともないんだろうな。

2 件のコメント:

  1. 片倉(焼くとタイプ)2018年11月11日 22:58

    企業の中にはこっそり減量・値上げする所もあります。 私の勤務先にパンの宅配の営業が来るのです
    が、気づかないうちに袋入りのパンの個数を1個減らしたり、値上げしていました。 値上げについて
    は10円程度と少額な上、レシートは発行しないので、古い値札と比較するまで値上げしたことに
    気づきませんでした。 何の説明もなく値上げ(+減量)したことに腹が立ったので1度に買う金額
    を半分に減らしたところ、しばらくして宅配の営業に来なくなりました。ガソリン代がかかるから
    勤務先に配達に来なくなったと思っていたら、パンの宅配会社及びパン製造の親会社が倒産した
    ため、配達に来れなくなったという オチでした。

    価格据置き兼減量は日本の高齢化が原因かもしれません。高齢者は食が細くなっているので、沢山
    食べられない。年金以外に収入がないので、多少量が少なっても価格の絶対値が変わらないほうが
    ありがたいと思っているのだろう と考えます。

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    1.  パンの宅配については意外と切ない結末でしたね。でも無断で値上げしたから受注減とかに発展して潰れたのかもしれませんが。
       ちょうど自分が書き洩らした点を補足していただきありがたいというか、おっしゃる通りに少子高齢化による影響も、価格据え置き減量が採られる要因になっているでしょう。同じく家族構成、具体的には独身が増え家族がいない人間が増え、1回の購入必要量が減ってきていることも大きいとみています。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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