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2023年3月15日水曜日

小西文書の出所について

総務省文書問題 「立民の小西議員は自民党の道具に使われた」須田慎一郎氏が指摘(ニッポン放送)

 先日から国会をにぎわせている小西文書ですが、そもそもこの文書がどういう経緯で小西議員にわたったのかがいろいろと注目されています。結論から書くと上の記事で須田氏が指摘している通り、自民党関係者が高市氏をパージするために意図的に小西氏に回るよう仕組んだ可能性が高いと私も思います。

 そもそもこの文書ですが、その中身を見ると解釈変更に関しては磯崎氏の発言の方が非常に不穏当です。磯崎氏は当時、総理秘書官に過ぎないにもかかわらず、解釈変更は安部元総理の意向だと主張して従わないなら総務省職員を飛ばすなどと、ジャイアンの威を借るスネ夫の如くな発言をしています。これに比べると高市氏の発言に関する言及は短く、内容は確かに放送に対する行政の統制を強めるような発言が記されていますが、正直言って磯崎氏の発言と比較するならむしろ目立たなく見えます。
 にもかかわらずこの文書を小西議員が出してからというものの、話題の主役は高市氏でありました。簡単に挑発に乗って自分の辞任をかけた高市氏にも原因がありますが、その内容から考えるとやや不自然な動きと言わざるを得ず、初めから高市氏が狙い撃ちされていたと思える節があります。

 その高市氏は小西文書が総務省の公文書であることは認めつつも、文書に書かれた発言はしていないと主張しています。実際はどうなのかさすがに判断しかねますが、高市氏が記載内容が捏造だと主張する合理性も、全くないわけでもありません。というのも、この文書は作成日や作成者がいまだ不明というか記録されていないということで、何の目的で作られたのかもはっきりしないままです。
 そもそも作成者が記録されていない公文書が存在するということ自体が、文書に書かれている内容よりもずっと問題である気がします。日本の公文書管理は元からあまり信用していませんでしたが、ここまでレベルの低いものだったのかと唖然とさせられます。高市氏の肩を持つわけではありませんが、こんな作成経緯のあやふやな文書についてどうこう議論すること自体不毛であり、まずやるべきことは総務省の内部文書管理の是正、そして目下の担当者の配置替えでしょう。あとスネ夫こと磯崎氏もこの際パージした方がいい気がする。

 その上で今回高市氏がはぐれメタル並みに狙い撃ちされたと仮定すると、その目的は何なのかということになります。一番はやはり自民党内の派閥抗争ですが、次の総裁選を睨んでの追い落とし工作であった可能性が高いのではないかと思います。私自身は今回簡単に挑発に乗るなど、高市氏についてはあまり要職に耐える能力の持ち主ではないと考えていますが、それでも知名度が高いことから警戒する人物もいるのかもしれません。言っては何だけど、心配性すぎる。

 以上のようにグダグダな展開が続いているのと、盛り上がっているWBCの報道の方が優先されることから、恐らく来週あたりにはこの小西文書報道は沈静化というか忘れられてくると思います。これ以上掘っても仕方ないし何も出てこないだろうし、総務省の文書管理がやばいということが分かっただけでも良しとするしかないでしょう。

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