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2009年4月9日木曜日

ナポレオンにとっての幸せ

 今日プロ野球チップスを買ってきたらいきなり阪神の金本選手と日ハムの稲葉選手のカード(キラじゃないけど)が出てきてびっくりしました。二人とも昨日の試合で三回もホームランを出しているので、何かとタイムリーなカードの出方でなかなかうれしいものです。
 さて最近は自分でもちょっと固い話ばかり書いていると思うので今日は寓話形式に簡単な記事にしようと、ナポレオンのとあるエピソードを紹介しようと思います。

 ナポレオンとくれば説明もいらないほどの世界史での超有名人物で、何でもある調査によると世界で最も数多くの伝記が書かれてもいる人物だそうです。日本人からするとあまりピンとこないかもしれませんが彼がヨーロッパ、ひいてはアメリカに与えた影響は非常に大きく、現在の人権思想からウィーン条約によって形作られた国家体制など彼がいるかいないかで世界史は全然違ったものになっていたことでしょう。
 そんなナポレオンですが、彼は生粋のフランス人ではなく彼が生まれる前までは独立をしていたコルシカ島の出身で陸軍幼年学校の入学の際にフランス本国へと初めて渡り、当初はフランス語もあまり出来なかったため学校ではフランス人の他の級友らによってよくいじめられていたといいます。

 いじめられたことによるものか元々の性格のものかまではわかりませんが、青春期のナポレオンはあまり同年代の友人らとは深く付き合わず一人で読書するなど自ら周囲と距離を作って生活していたそうです。だからといって大人しい性格だったかといえばそうではなく、教師に対してもあまり従順ではなく反抗的で、何か意見が違えれば誰彼構わずすぐに言い合いを起こしたりと絵に描いた問題児振りを発揮していたそうです。

 そんなある日に学校の授業にて教師が、「どんなことが人間にとって幸福なのか」という問いを発したところナポレオンが真っ先に立ち上がってこう答えたそうです。

「自分の能力を最大限に発揮することこそがその人にとって最大の幸福です」

 当時の彼の状況と後年の有り余るばかりの軍事的な才能と政治上での立ち回りを考えるにつけ、当時からナポレオンは自分自身に対して相当な自負心などがあってこのような発言をしたのだと私は思います。はからずも彼は少年時代に教師から、「君はギリシャ時代に生まれてくればよかったのにね」とまで言われた時代にあって、ただの一軍人から皇帝という地位にまで上り詰めるに至りました。

 以前にもこのブログで私は人間は仕事を為すことを通して初めて自分自身に対してプライドを持つことが出来るのではと主張しましたが、仕事を為すためには能力が必要で、能力を蓄えてもそれを発揮する場所がなければ仕事を為すことはできません。
 そういう意味でこのナポレオンの発言というのは地味に人間の幸福について的を得た発言のように思え、私に欧州史の中でナポレオンを一番好きな偉人とさせている最大の要因になっているわけです。

2 件のコメント:

サカタ さんのコメント...

 ナポレオンはかなりの自信家だったようですね。僕の知っている言葉は「状況?何が状況だ俺が状況を作るのだ!」と「秘訣?秘訣などない私がその秘訣だ!」です。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1738301

 個人的にはこのリンクにある山本五十六の「やって見せて、言って聞かせて、やらせてみて、褒めてやらねば人は動かず」が一番好きです。変な上司にあったらこの言葉で反論したいと思います笑。

花園祐 さんのコメント...

 ナポレオンが自信家だったのは間違いありませんが、彼の場合はそれがうぬぼれでなかったというのがほかと違ったところでしょうね。

 五十六の言葉もいいですけど、彼と同じ永岡出身の河合継之助がよく言ってた「常在戦場」という言葉が私は好きです。中国びいきだからかな、四字熟語になってしまうのは。