時期が時期だけにこのところ政治関係の記事を書くのに手一杯です。もう少し間隔を空けて留学体験記を初め他の記事も書きたいのが本音ですが、毎日こんだけ書いてて足りないと言うのだから仕方がありません。
そういうわけでまたもオーソドックスな今後の政局についてですが、現時点の情勢だと次回の総選挙では奇跡でも起きない限り自民党に勝ち目が無く、それどころか選挙に至るこれからの一ヶ月間でますます形勢が悪くなっていく可能性が高いでしょう。今朝も自ら買って出た割には選挙を直前に控えたこの時期になって突然古賀選対委員長が都議選の敗戦の責任を取るとして辞意を表明し、どこのニュース番組もその報道で持ちきりなばかりかコメンテーターも「自己保身に走った」などと辛口のコメントをしています。また現時点において、古賀氏も別にそうでもなかったけど自民党内に選挙を実質的に取り仕切れる人材も不足しており公示を控えてますます混乱するのが目に見えています。
なお前回の郵政選挙では小泉元首相の秘書の飯島勲氏が選挙を取り仕切ったと言われていますが、私の見方では飯島氏もさることながら二階現経済産業大臣も大きく関わっていたように思えます。なので二階氏が次の選挙も取り仕切るのならまだマシなのですが、ちょっと今はすねに傷を抱えているので選挙責任者になる可能性は低いのではないかと私は考えています。
そしてこの選挙の問題で実は今後一番大きくなっていきそうなのが、皮肉なことに前回の郵政選挙で当選した小泉チルドレンたちの処遇です。あまり大きく取り上げられているようには見えないのですが、実は昨日に面白いニュースがほんのわずかでしたが報道されていました。
・選挙:衆院選・山梨2区 長崎衆院議員が自民離党 無所属出馬、正式表明 /山梨(毎日jp)
上記にリンクを貼ったニュースは自民党の現衆議院議員である長崎幸太郎氏が離党し、次回の選挙では無所属で出馬する事を報じているニュースです。この長崎氏は前回の郵政選挙時に郵政民営化に反対票を投じた堀内光雄氏の刺客候補として山梨二区に送り込まれたものの、地区投票では堀内氏に敗北して比例で復活当選を果たした小泉チルドレンの一人なのですが、堀内氏が安倍政権時に自民党に復党したことによりかねてより次回出馬の選挙区について心配されていたところ、案の定自民党から次回選挙での山梨二区の公認を得られませんでした。
記事を読む限りだと他の選挙区へのお国替えなどを打診されていたのではないかと伺えるのですが、この長崎氏自身が二区からどうしても出馬したいという意向を持っていたことから、自民党を離党して無所属で出馬するのを表明したのが昨日のことで、私もどっかのニュース番組でこの報道を知りました。毎日の記事でも書かれているように地元の長崎氏の支持者らも長崎氏の行動を歓迎していると事で、私が見たニュース番組では自民党支持者3000人がそっくりそのまま長崎氏についていくようだと報じていましたので、多かれ少なかれはあれども同選挙区の自民党支持者に分裂が起きているのは間違いなさそうです。
元からこの小泉チルドレンの処遇が次回選挙時に大きな火種になると去年から言われていましたが、こうして実際に火が起こってみると改めて問題の根深さに気づかされます。これ以前にも北海道の選挙区において杉村太蔵議員が公認を得られずに涙を呑むこととなりましたし、今回の長崎氏と全く同じ状況にある野田聖子と佐藤ゆかり議員の折り合いもどこまでついているのか未知数です。
これがまだ自民党優勢の立場であればただ単に小泉チルドレンを切って終わったでしょうが、ただでさえ地方選挙で連敗するなど不人気な今では自民党と決別したりするだけでも脚光を浴びることが出来ますし、またそうやって飛び出したところで当選に至らなくとも自民党支持者を分裂させることになります。
ここで気になるのが他の野党、特に民主党です。ここは信長の野望じゃありませんが、そういった不安定な立場に立たされている小泉チルドレンたちにどんどんとリクルートをかけて彼らを取り込むことができれば、今後ますます状況が有利になっていく立場になります。もっとも、すでに推薦候補者が決まっている地区では難しいでしょうが。
私としては次回の選挙で自民、民主の双方がどちらも単独過半数に届かない痛み分けで終わってしまうと、ただでさえ参院が不安定な状況のために日本の政治が大きく停滞して全体にとってマイナスになるという予想から、もはや自民に立ち直りが効かないのであれば政策すべてを評価していないまでもなんとか民主に大勝させなければと考えています。またたとえ民主が政権をとったところで維持できないにしても、一旦野党に下ることで自民党内も森喜朗を初めとした老人らを一気に掃討することさえ出来れば国民として痛みに耐える価値はあると思います。
そういう意味もあって比較的年齢の若く議員生活もそれほど長くない小泉チルドレンらには、次回の選挙にも生き残ってほしいと陰ながら願っている次第です。
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