・オリンパス損失隠し「異常な行い」 海外メディア(日経新聞)
すでにあちこちで報道されておりますが、これほど海外でも大きく取り上げられる日本の経済ニュースは米国のトヨタ叩き以来じゃないでしょうか。
念のために上記リンク先のニュース概要を簡単に説明すると、医療機器メーカーのオリンパスでこのほど、先に解任された英国人元社長が同社の海外企業買収を行った際にコンサルティング会社に不透明な多額の支出があったことを発表。これを受けアメリカなどでも調査が始まり、真相はどうやら買収以前に帳簿に記載しなかった損失をまとめて帳消しにするために一気に計上させたということですが、その隠れ損失額も千億を超えるとされ、上場企業でありながら長年にわたって粉飾を行ってきたことから非難も集まっています。株価も下がりまくってるし。
私個人としてはオリンパスの製品にはほとんど触れたこともないのであまりこの企業に関心はないですが、ちょうどタイミングがいいというか大王製紙の方でも「馬鹿社長」を見事に体現した創業者一族が、会社から100億円もの金をむしり取ってマカオのカジノに突っ込んでいたというニュースも発覚してます。何気に先週にマカオ行ってきましたが、アリエール持ってうろつけばよかったな。
大王製紙の方は売上げは国内がメインなのでそれほど海外でも取り上げられてはいないかと思いますが、どっかの評論にどちらも企業上層部のごく一部の人間が会社経営を私物化するような行為を平然と行っており、日本のコンプライアンス意識に対して海外から「閉鎖的」と見られるかもしれないと書いていましたが、なかなかうまい評論だと思います。もはや当たり前の言葉となっているグローバル化ですが、トヨタとかグローバル企業の代表格でも意外とローカル臭さが色濃く残ってますし。今どき誰も使いませんが、私なんかトヨタを今でも田舎大名と呼ぶくらいです。
話は少し変わりますが、実は海外で生活するようになって日本、というより日本市場の閉鎖性を強く意識するようになってきています。そう思うようになったきっかけは中国の新聞に書かれていた日本市場に対する評論に、
「日本人は自国製の製品が最も優れていると考えており、自動車をはじめ外国製の製品を忌避して買おうとしないなど、海外企業にとって規模は大きく魅力的であるものの参入の難しい市場である」
と書かれてあり、ちょっと思うところがありました。
言われてみると自分をはじめ周りの日本人の友人は雑貨にしろメイドインチャイナと見るだけで「はっ、中国製か」と普通に言いますし、またアメリカ製については「作りが大雑把」というイメージが私の中にあります。さすがにフランスとかイタリアのブランドものだったらありがたがりますが、もちろん日本製品の技術の高さやこれまで培ってきたブランド力が影響していることは間違いないものの、外国製品を一段低く見ているという点については大半の日本人に当てはまるのではないかと思います。
実際に日本の製品が優れているかじゃないか、という意見もあるかと思いますが、私も内心同じ感想を持っています。ただ性能差のほとんど出ない雑貨や一部の外国製品、いくつか例を上げると中国製のトラックや重機などは日本製とほとんど変わらない性能(それで値段は安い)を持っており、ただ外国製だからといきなり見下すのはやはりよくない日本人の癖なのではと思うところがあります。恐らくそう思われる外国人らは日本人以上にそれを感じ取っていて、「日本人は閉鎖的なところがある」と思っているのかもしれません。
なおこういっておきながらもなお日本製が圧倒的に外国製を凌駕している製品をいくつか挙げると、まずはなんといってもボールペンをはじめとした文具を私は挙げます。トンボ鉛筆は前にやらかしているので一切買いませんが、三菱鉛筆こそ文具界において最高にして至上だと信じ切っており、知り合う外国人には「三菱鉛筆は三菱重工などといった三菱グループとは全く関係ない会社」とどうでもいいトリビアを触れ回ってます。
文具とともにやはり外国製を上回っていると思うのはあとは自動車で、日本で外国車が走っているのを見るとどうして高い値段払ってあんな性能の悪い車に乗るのだろうといつも不思議に思います。あまりよそで言っている人は少ないですが、トヨタが1997年に発売した初代プリウスのハイブリッド技術は、発売から10年以上経っているにもかかわらず国内外のメーカーは未だにこの技術に準じる技術を開発できずにいます。ホンダのハイブリッドなんかプリウスと比べたら「まだそのレベルなの?」と言われてもおかしくない程度ですし。
ハイブリッドに限らず4WD技術も富士重、三菱を筆頭に非常に高いだけでなく、世界的にも珍しい最新技術が盛り込まれた車がこれだけ安価で買えるというのは日本だけな気がするのですが、こう思うのも自分だけなのかな。
0 件のコメント:
コメントを投稿