かなり久々の漫画レビューです。今回からアフィリエイト広告も貼っておりますが基本的に自分の読んだものしか貼るつもりがないので、興味がある人はクリックしてくれたら幸いです。そんな今回紹介するのは、自分が日本に帰ってきて真っ先に買った、岡本倫氏が現在ヤングジャンプで連載している「極黒のブリュンヒルデ」というマンガです。
このマンガのあらすじを簡単に話すと、幼い頃に幼馴染の女の子を事故で失った高校生の少年のクラスにある日、幼馴染そっくりの少女が転校してきます。その少女は自らのことを魔女だと称して現実に非科学的な能力を主人公に見せる一方、毎日薬を飲まなければ24時間後に死ぬ体だと明かします。しかも研究所から脱走してきたため薬はあとわずかで切れてしまうと話し、主人公は幼馴染とその少女を重ねつつ、なんとか生き残る道を探る……というのが一巻の主な筋立てです。
これだけ書くとよくありがちなSF漫画の筋書きに見えますが、一番肝心なのはこの漫画を描いているのはほかならぬあの岡本倫氏であるということです。知っている人には早いですがこの人の代表作は「エルフェンリート」という漫画で、アニメ化もされて日本国内よりも海外の方がよく知られています。この作品がどういう意味ですごいかというと一見すると美少女が表紙を飾ってて萌え漫画にしか見えないのですがその実、中身は日本の漫画史上でも屈指のえげつなさを誇り、容赦なく登場人物が次々と死にます。さも重要そうに出てきたキャラクターが次のページでは首が飛んでたりすることが誇張ではなく頻繁にあり、一説では「HUNTER×HUNTER」の作者の冨樫義博氏がこの漫画を読んで影響されたのか、自分の漫画でも首チョンパのシーンを増やしたとまで言われております。
自分はエルフェンリートも読んでいますが、初めて読み終えた時は感動というより一体この作者はなんなんだという恐ろしさの方が大きかったです。岡本氏の次回作である「ノノノノ」はスキージャンプをテーマにした漫画で前作にあったグロテスクさは陰をひそめましたが、相変わらず読者の予想を裏切る展開で個人的に非常に気に入っている作品です。生憎というか途中で打ち切りを食らって連載を終了してしまいましたが……。
話は最新作「極黒のブリュンヒルデ」に戻りますが、作者曰く「エルフェンリートのようなノリを読者は求めていると友人に言われた」と書いており、はっきり言ってその通りというか、あの有り得ない展開の運びと共に遠慮容赦のないグロテスクさが見事復活しております。第一巻からぶっ飛んでるというか、幼馴染が事故で死ぬシーン(ダムの水門から小学生二人が真っ逆さまに落ちる)の情景とか、よくこんな絵を書いて載せてくるなと読んでて冷や汗を感じましたが、一番ビビったのはこの前出たばかりの四巻です。詳しくはネタバレになるのですがある重要なキャラクターが死ぬシーンを見てはっきりと、「この作者は狂ってる」と冗談抜きで思いました。
以上のような内容からこのマンガは大衆受けするものではないと思う一方、単純にストーリーで魅せるマンガというならその異彩ぶりは群を抜いていると言えます。そんなわけで一応広告貼り付けておきますが、グロテスクなのが苦手な人は見ない方がいいでしょう。
それにしても、なんだかんだ言って自分はこの人のマンガをちゃんと全部読んでるなぁ。
2 件のコメント:
キミはマンがが大好きやねん!
実際そうだと思う。ここに挙げたマンガ、知ってる人は日本人でも少ないだろね。
コメントを投稿