2013年3月9日土曜日

TPP交渉の先行き予想

 日本にいるといろいろ情報が手に取りやすいので時事問題も語りやすいです。そういうわけで今回は国論を見事に二つに分けているTPP交渉の先行きについて私なりの予想を紹介いたしましょう。前もって断っておくと、私はTPP参加賛成派です。

 まずTPP交渉に日本が参加するか否かと言ったら、安倍政権は間違いなく交渉参加を決断するでしょう。施政方針演説でも事実上参加するようなことを言ってましたし、この前のオバマ大統領との会談でもこの点について双方がそれぞれ話をしてきたかと思います。またこれが一番重要というか、安倍首相の周りにいわゆる農水族こと国内農業を保護するべきという思想の議員がほとんどいません。強いてあげるとしたら石破茂氏ですが、彼自身は農水族でこの方面の政策に詳しいもののTPP交渉には前向きな姿勢を持っているだけに、JAが期待するような反対行動はとらないと思えます。

 では交渉参加となると日本側はどういう風な姿勢で臨むのか。やはり国内のJAを中心とした団体向けに国内農業保護こと農産物への高関税維持の例外を米国に対して求めていくでしょう。
 私個人としては日本の農業をダメにしたのはまさにJA自身と旧来の自民党であるために守るに値しないと考えており、輸出できるような高付加価値作物を作っているJAの枠外で活躍する一部の農家の方々はTPP賛成を打ち出していることからこの際気にしないでいいと思います。ただ自民党にとっては票田ですし、一応パフォーマンスとして農業を守る交渉をしていくことが安倍政権に求められるでしょう。

 ただ高関税維持を主張するにしても、要求するだけでは相手こと米国は動きません。農業の高関税を維持するために日本側は何を差し出すのか、何を妥協するのかですが、一番可能性があると私がにらんでいるのは米国の自動車関税です。米国の自動車団体は既に日本をTPPに参加させることに対して反対運動を展開しており、米国側の自動車関税を例外として日本は認めるというのであれば米国としてもカッコがつきやすいように思えます。
 でもそれでは日本は自動車を米国に売ることが出来ず旨味がないのでは。そう考える人も多いでしょうが実は現時点で米国の自動車輸入関税は極端に低い水準にあり、自動車関税が現状を維持したところで販売面では何も障害がありません。更に大手日系自動車メーカーはほとんどが米国内に工場を持っており、円高は多少は影響するもののそもそも関税が影響することはないのです。唯一というかトラックなど大型商用車に対してはやや高い関税率が設置されているのですが、この点についてはあきらめるしかないでしょう。

 以上のような観点からすれば、日本は自動車で妥協し、米国は一部農産物で妥協する、といった交渉に持っていくことが私の考える中でベストです。これだと日本は得する面が多く、国内の世論もまとめやすい気がするのですが、それでも米国としては関税を維持させる代わりに現状からの引き下げを求めてくる可能性が高いです。それをどの辺で落とすか、多分こんな交渉になるんだと思います。

  補足
 ちょっと前にNHKの昔の映像特集で、日米貿易摩擦時の映像を見ることがありました。その映像ではデトロイトの市民が日本車をストリートファイター2のボーナスステージみたいに、鉄パイプでガンガン叩いて壊したりひっくり返したりしていて、なんていうかこの前の中国の反日デモみたいな映像が流れてました。時代が変われば所も変わるもんだとしみじみ感じます。

2 件のコメント:

  1. TPPって何ですか?

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  2.  TPPとは環太平洋戦略的経済連携協定のこと。要するに日本、米国を含めた環太平洋諸国間で関税をなくす、自由貿易協定構想案。まずはGoogleで調べよう。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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