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2013年3月31日日曜日

0増5減の選挙制度改革案について

 このところ政治解説が疎かになっているので、一票の格差を解消するため現在審議されている「0増5減案」について私の意見を今日は解説します。結論から言えば次回の参議院選挙が今夏に予定されていることもあり、一時的な代替策としては現法案で問題はないと考えております。


 一票の格差問題についてはさすがにいちいち解説しませんが、今検討されているこの0増5減案が成立することによって1人の国会議員が当選するのに必要な得票数の差は前回選挙での最大2.52倍から1.998倍に縮小されるそうです。世界的には2倍以下が合理的とされているので無理矢理数字を合わせた感がありますが、既に述べているように次回の選挙も近いことですし、現状は早期にこの改革案を成立させもっと別の問題の議論に時間を投じた方がいいと私は思います。

 ただこの改革案ですが、都市部への人口集中が続いている現状からすると1.998倍の差は5年もすればまた2倍以上に開くことは確実です。そういう意味では根本的な解決に至っていないともいえ、現状はこれでいいとしても選挙の度に毎回区割りを修正するのも問題ですし、抜本的な改革案は今後も求められます。

 ではどういう風に改革すればいいのかですが、一つの議題となるのは比例代表制の議席枠です。民主党なんか比例の議席枠をもっと減らすべきだなどと主張しているようですが、小政党からしたら地方選よりも比例選の方が議席が取りやすく、公明党と連立を組んでいる自民党としても比例枠を減らしたくないのが本音でしょう。

 私自身としては現在の比例制だと政治家の新陳代謝が働かない、要するに無能な重鎮が生き残りやすいためあまり好ましく思っていませんが、地方選との二重出馬を禁止するならば小政党を生かすために存続した方がいいと考えております。となるとやっぱり地方選の区割り、または議席数を大胆に修正していくというのが無難な案といえるかもしれません。

 補足として選挙制度についてもう一点加えると、以前からも主張しておりますが現在の参議院はタレント議員が多い上に衆議院と何の差もなく、その存在意義に対し強い疑問を私は感じております。はっきり言って不要だと思えるくらいで、それであればもっと独自性の強い議員にすべきと考えており、選挙制度をこの際だから抜本的に改革したらどうかと思います。どんな選挙制度がいいのか私の案を述べると、やはりアメリカ同様に、各都道府県につき2人ずつ当選し、47都道府県だから94人が定員の議員にした方がいいと思います。

 この選挙制度の特徴はなんといっても、人口比に縛られず各地方の代表が確実に2人ずつ議会に送られてくる点にあります。言ってしまえば衆議院に比べて都市部よりも地方の意見力が強く発信されやすく、国の代表たる衆議院議員に対して地方の代表たる参議院議員という構図が出来ます。優越権はもちろん現行制度の通り衆議院が持ちますが、地方の代表者が国政の場で意見を発信しやすくさせるためにこの制度が一番ありじゃないかというのが、今日の私の意見です。


 書き終ってからなんだけど、0増5減についてほとんど語ってないな……。

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