ページ

2020年4月19日日曜日

時事通信の広州写真についての疑惑

習指導部、求心力低下も 経済目標の達成困難に 中国(時事通信)

 いきなりですが上記リンク先の写真について強い疑問が感じられます。
 このブログでも書いている通り、現在上海市内はマスクをつけていることを除けばほとんど日常を取り戻しており、ショッピングモールや飲食店などもかつてのような賑わいを取り戻しています。一部の店には自粛の反動のような込み合いも見られ、割と楽しく暮らせてたりします。

 それに対し、上記リンク先にある「広州市内のショッピングモール」とされる写真では人が全くいない閑散とした風景が写されています。それこそ店舗運営の自粛、外出の制限がなされていた2月中であればこうした光景は確かに上海市内でも見られ、実際に私も直接見分していますが、4月以降でこうした光景は普通は撮影できないのではと正直思え、意図的な作為があるのではと感じました。

 そういうわけで早速広州市内の友人に「ヘイ、広州の状況はどんなん(´・ω・`)」と尋ねたところ、「もう日常通りだよ(∩´∀`)∩」とすぐ返事がきました。っていうかめっちゃ気を使ってくれて、わざわざ子供たちのキャッキャ(´∀`*)ウフフな声が聞こえる公園の動画まで送ってきました。
 その上で上記記事のリンクを送ってこの写真についてどう思うかと尋ねたら、「オープン直後か閉店直前など、狙いにようによっては撮れないこともない写真」という、結構辛辣な返事がきました。そしてはっきりと、「少なくとも、今の広州の実態を表すような写真でないことは確か」と言われました。

 私はこれまで時事通信に対しては比較的信用していたのですが、この写真の掲載に関しては疑問しか覚えません。また記事内容も「GDPの倍増目標が未達に終われば、習指導部への信頼が揺らぐこともあり得る」という文言についても友人は、「コロナの影響で達成が出来なくなるのはみんな当然と考えてるし、すくなくとも一般市民の間でそのような意識は感じられない」と、こちらが聞くまでもなくコメントしてくれました。
 なおその友人は自分の知る限り五指に入るくらい天才な友人です。理系出身なのに日本語を完璧にマスターして日本語で新聞記事まで書いてしまう中国人だし(;´・ω・)

 逆を言えば何故時事通信は見方によっては捏造とも取れかねない記事をここで出してきたのか、この点の方が気になります。はっきり言えば、中国人との接触がない人間が書いているのではないかと思います。下手したら、街中すら出歩かずに書いているのかもしれません。
 こういう人間がいるから、ある意味自分も仕事を続けなくてはならないとも思います。本当はわざわざ口うるさいことをいちいちJBpressとかで指摘とかしたりしたくないのですが。

2 件のコメント:

上海熊 さんのコメント...

広州が日常通り、というのは私も広州人の友達から訊いた話と一致してますね。

「習指導部への信頼が揺らぐ」というのもそこまでは無いと思います。勿論、中国もずっと厳戒態勢を取らなくてはいけないのでゼロとは言えませんが。

花園祐 さんのコメント...

 今日この記事に出てくる広州人の友人から再び動画付きで連絡があり、あの写真ほど閑散とはしてはいないけど、コロナ前と比べるとショッピングモールにいる人はやはり少なくなってはいると教えてくれました。ただ外出する人は気温上昇とともに増えており、上海も今日は子供を始めたくさん外を出歩いてましたね。