今日自転車でスーパーに行く途中にふと、「この二年くらい、新鮮さを感じる瞬間がないな」という考えがよぎりました。実際、中国の風景とか見ていてもアッと驚くことはなく、先日も小型トラックから荷台に積まれた新品の冷蔵庫がダンボール梱包のまま道路に落ちて、「冷蔵庫落ちたでー」とおばちゃんが大声で知らせようとする場面に遭遇しても、「中国ならよくあること」という感じで何の驚きもなく見届けました(トラックは気づかずにそのまま走り去っていった)。
何故このようになったのかというと、単純に生活が安定しているから以外他ありません。約2年ごとに転職して業務内容はおろか、業界ごと仕事と人間関係を一切合財ひっくり返してきた自分にとってすれば、4年間も同じ会社に居続けるなんてかつては想像もできませんでした。今の会社に移った2016年以降は仕事内容も大きな変化はなく、人間関係はおろか住居までずっと同じで、打線の援護がない時のカープの黒田元投手並の異常な安定ぶりです。
真面目な話、日米ともに援護がない時の方が投手として安定している黒田元選手はいろいろおかしい(;´・ω・)
無論、転職を繰り返してた時の苦労は半端じゃなく、今の立場は非常に楽だしコラムの連載もできててそれなりに楽しいですが、こと人生における新鮮さというかスリリングさではそれ以前の前半生と比べると雲泥の差です。逆に言えば、そうした激しい転職と激烈な体験を繰り返してきただけに、普通の人に比べ数倍の濃さの人生経験を積んでいるという妙な自負があります。あまり役に立つ経験は多くはないけれど(;´・ω・)
古い漫画を例にするとしたら、「コブラ」の冒頭のシーンなんかが自分の心境に違いかもしれません。この漫画ではサイコガン片手に宇宙を飛び回り、いろんな悪党に追われるのが嫌になって記憶を封印し一階のサラリーマンとなった主人公でした、そしたら何の変りもないサラリーマン生活に退屈さを覚えてトリップムービーを見たことで「コブラ」としての記憶を戻すという展開ですが、実際、自分の心境はまさにこんなだと思います。もちろん私はサイコガンなんて持っておらず、「銀魂」がネタにしたように「酒瓶(サカビン)」も持ってませんが(;´・ω・)
私の場合だと特に、中国という外国の生活に慣れたということも非常に大きいと思います。それこそ2010年に中国で初めて就職して生活し始めた頃は、留学時代と比べて普段の生活で驚いたり興味を持つことが多かったものの、かれこれ十年近くも中国での生活をしていると、留学時代の2006年くらい頃の方がいろいろ楽しかったなどと変に昔を懐かしむことが増えてきています。
逆に今日本に帰ると、2013年に一時的にいた時の様に、その変化のなさぶりに逆に驚いて新鮮味を覚えるんじゃないかと思います。明日出る記事にも少し触れていますが、コロナ追跡アプリがないと聞いて本気で自分は驚いたくらいだし。
最後にちょっと変なまとめ方ですがこうした自分の経験を踏まえていうと、海外生活は最初の2年間くらいはビックリワクワクな経験がたくさんできますが、3年目以降はそういったドキドキふわふわはなくなっていき、極端な話、滞在期間が3年でも10年でも、その本人が独自に活動したり追求したりしていない限りは海外経験において大きな差はないのではないかと思います。言い換えると、大体満2年毎に居住国を変えていけばずっとスリリングに生きられるだろうと私は思います。私はさすがにもうやりませんが(;´・ω・)
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