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2008年5月14日水曜日

時代遅れな日本の不動産業界

 基本、どの国も産業というのは一次から三次に分類されます。農業や林業といった自然から採集、生産をする第一次産業。自動車や洗剤などの工業製品を作る第二次産業。そして教育やコンサルタントなどの知識やサービスをお金に換える第三次産業です。
 日本の場合は第一次産業はともかく、二次と三次に限れば相当な先進国です。特にサービス業などはコンビに業界を筆頭に、一部ではアメリカに負けますがそれでも高いレベルにあると自負してもよいでしょう。そんな中、今日紹介する不動産業界に限っては日本ははっきり言って最低とも言うくらいレベルが低い国です。正直なところ、第三次産業にうまく転換仕切れていない中国よりダメダメです。

 では一体どんなところがダメなのでしょうか。まず皆さんも思い浮かべるでしょうが敷金、礼金という制度です。これなど関東ならまだいいものの、関西では経験者はわかると思いますが、シャレにならない値段を今でも吹っかけてきます。たとえば、関西で月の家賃が五万円から六万円程度の部屋を借りようものなら、敷金と礼金を合わせて二十万円くらい入居の際に要求されます。しかも敷金、礼金と分けているくせに、退去する際は清掃費やら復元費などと理由をつけて結局ほとんどかえってこないのが現実です。ちなみに、これらの部屋の復元にかかる費用は、賃貸者の故意の破壊等を除いて法律上でも家主の負担と明記されており、賃貸者がこういった費用を払うこと自体間違いです。実際に日本で訴訟額が三十万円以内なら簡単に起こせる制度の裁判で、これらの費用総額二十万円を家主側から賃貸者が奪い返した例も存在します。そのときの大家の言い分は、その二十万円は清掃費用に必要だとのことでした、どんだけ掃除する気だよ……。

 これらの費用もさることながら、私個人的に我慢ならないのが「家具」です。結構驚かれる日本人が多いのですが、外国では家具は部屋ごとに備え付けられてるのが基本です。もしついてないものならば、誰もそんな部屋なんて借りません。
 備え付けられる家具は生活に必要なものばかりで、冷蔵庫や電子レンジにテレビ、それからソファーとかベッド、あとタンスとかテーブルももちろん付いてきます。これはなんとあの中国でも同じで、都市部限定だとは思いますが学生やサラリーマンが部屋を借りる際はそういった家具付きの部屋を借りて住みます。しかも大体が2LDKとかで、二つの部屋に二人で住んで家賃も折半というルームシェアリングを行います。このような形式は、私がはっきりこの目で確認したのならイギリスでもそうでした。

 こんななので、自分も中国から帰ってきて日本で部屋を借りようとした時にルームシェアをしたかったのですが、周りはみんな「一人がいい」といってのってくれず、泣く泣くまた人部屋(家賃は三万九千円)を借りました。
 それはともかくとして、私はやはりこの家具というのは家主側が用意してなんぼだと思います。なにせ、冷蔵庫や洗濯機といった大型電気家具は引越しの際に大きな荷物になりますし、新しく部屋を借りる度に苦労して運んだり、また新しい物を買わなければいけないというのは社会全体で非効率な気がします。
 幸いというか、最近になったマンスリーレオパレスなどが家具付きでの部屋の賃貸を始めました。今後もこういった動きが加速するとともに、敷金礼金はもちろんのこと、一般に高過ぎるといわれる日本の家賃代も下がり、せめて諸外国並みのレベルに不動産業界が成長するのを期待しています。

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