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2009年11月25日水曜日

鳩山首相の献金疑惑について

「今でもないと信じたい」=実母からの資金提供-鳩山首相(YAHOOニュース)

 この鳩山首相への故人献金疑惑が伝えられた頃からある程度目算がついていましたが、案の定というかこの献金疑惑はどうやら鳩山家内で円滑に遺産相続を行うために実行されていた可能性が高くなってきました。今日は久々にちょっとやる気が低いので簡単にまとめますが、日本の政治団体というのは法人と同様に代表の変更、引き継ぎがあってもその保有資産には一切税金がかかりません。そのため親の政治団体を子供が引き継いだとしても、事実上一切の相続税がかけられないまま資産の移動が行えてしまいます。

 この件が初めて大きく取り上げられたのは去年の週刊誌にて、小渕優子現衆議院議員が父親の小渕敬三氏の死後に政治団体を引き継いで代表に就任した際に、とんでもない額の政治団体が保有していた資産も一緒に引き継いだ事を政治家の世襲だと問題視する記事を載せたことからでした。今回の鳩山首相の一連の故人献金の出所の大半はリンクに貼ったニュースによると彼の母親の個人資産とのことで、恐らくこのまま普通に鳩山首相の母親が亡くなると相続に当たって大幅な相続税の負担を受けることが予想されることから、前もって生存中に相続税がかからない政治団体へ財産移動を行っていたというのがこの事件の構図だと私は見ています。

 この一連の鳩山家の財産移動はまごうことなき税金逃れで、政治団体への個人献金額が年間上限が150万と決められていることを考えると明らかな不正です。さすがに逮捕されるまでの重罪ではありませんが、鳩山首相も自分の母親がやっていることなのだからまずもって意図的である事を考えると、その責任は決して軽くはないでしょう。

 ついでに紹介しておきますが、今年夏の文芸春秋の特集にて佐野眞一氏が書いたルポによると鳩山氏の母親はブリジストン創業者の娘という事でブリジストン株を大量に保有しており、またその孫に当たる鳩山由紀夫、邦夫の兄弟も相当数のブリジストン株を持っているらしく、恐らくその配当金は年間で5000万円を超えているそうでそれが鳩山家の政治活動資金になっていると指摘していました。さすがに5000万円が何もせずとも入ってくると聞いて、これだけの額だと政経癒着じゃないかと思わず私も目を疑ってしまいました。なんか今度この記事をまとめた文庫本が出るそうだから、買いなおそうかな。

 ただこの鳩山家の財産移動を追う特捜の方も今はあまり調子がいいとは言えず、先程会見がありましたが郵便の障害者割引の認定過程で不正を行っていたという厚生省元局長の女性が改めて無罪を主張していました。この事件は言ってはなんですけど自民党が選挙前に民主党を貶めるために選挙前に行った国策捜査のきらいがあり、すでに政権交代が起こった現在においてこの点を政府から追求されると検察の方もたまったもんではなく、もしかしたらこのあたりで手打ちが行われたりしないだろうかとちょっと心配です。

 最後にまだ疑いの残る点として、この鳩山家の財産移動は果たして由紀夫氏だけのものなのか非常に気になります。あくまで私の予想ですが、同じような事を鳩山邦夫氏もやっているのではないかという気がします。そこら辺が気になっているのですが、なんかどのメディアも邦夫氏へのインタビューがないんだよなぁ。

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