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2011年5月29日日曜日

飛ばないボールと今年のプロ野球

 現在中国にいるせいでなかなか一試合ごとの内容を楽しむことが出来ませんが、日本のプロ野球の話です。
 現在セパ交流戦が開催されていますが例年の如くパリーグのチームがセリーグチームに圧勝している構図は変わらないまでも、どうもニュースを見ていると去年と今年で各チームの試合内容が大きく変化しているように思えます。具体的に何が変化しているのかと言うと投手と打者の成績で、投手防御率はトップは1点台がずらりと並ぶほど好調な一方で打者は打率が3割に達する選手はほとんどおらず、それどころか往年の名打者たちが不振に苦しむことが多くなっております。代表的な選手を挙げると巨人の小笠原選手、阪神の城島選手などで、まだ開幕してそれほど時間が経っていないもののホームランを量産する長距離打者ほど目に見えて成績が下降しているように思えます。

 一体何故このようなことになっているのか、結論を言えば私はやはり今年から導入された統一球こと「飛ばないボール」が影響しているように思えます。日本のプロ野球界ではこれまで各球団ごとに反発係数の異なるボールをそれぞれ勝手に使っていたのですが。WBCなど国際対抗戦が増えてきたことを受けて米国でも使用されているボールの仕様に今年から統一することになりました。
 その結果これまでより打っても飛ばないボールになり、長距離打者の多い巨人を筆頭に開幕したらどうなることやらとささやかれていましたが、案の定というか開幕前に有力視されていたチームほど苦しみ、逆に注目されてなかったヤクルトが現在セリーグで首位となるなど見事な番狂わせが起こっております。

飛ばないボール「低反発球」でプロ野球はどう変わる?(週プレニュース)

 リンクに貼ったニュースは3月22日のニュース記事ですが、このニュースの中で野球解説者の大塚光二氏のコメントとして以下のような内容が引用されております。

「セなら中日、パなら日本ハムが最も有利でしょうね。言うまでもなく、ともに打線のつながりで勝つスタイルが定着したチーム。また、昨年リーグ最多の148盗塁を記録したソフトバンクも力を発揮するでしょう」

 またこのコメントを受けこの記事を書いた記者も、

「また、本塁打が減るということは、「投手有利」ということ。岩隈、田中将の両エースを抱える楽天や、前田健太を有する広島が浮上する一方で、巨人や西武のような大砲揃いのチームが苦戦するかもしれない。その結果、僅差の試合も増え、最終回まで緊張感が持続するだろう。」

 開幕前ながら見事なまでの予想というべきか、両者が言うように打線のつながりを重視する小技が強いチームが確かに現在上位についております。ヤクルトなんか典型的ですし、日ハムやソフトバンクなんか交流戦入ってからも調子がいいままです。逆に巨人、西武、阪神などと去年まで強打で鳴らしたチームは前評判と比べて低い順位に喘いでいます。楽天については岩隈選手、田中選手という球界屈指のエースピッチャー二人がいるのに弱いのは監督のせいのように思えますが。

 さらに今日ちょっと個人成績をいくつか見てましたが、やはりホームランバッターが低い打率に苦しんでいる傾向が強いです。意外と言っては可哀想ですが選手層の割には健闘している広島カープも去年の主軸を担った梵選手の打率は未だ二割台前半で、好調を保っているホームランバッターと言ったら巨人のラミレス選手くらいしかいないように思えます。逆に元から安打の多かったヤクルトの青木選手は好調を維持しており、さすがと言うところです。
 またこのほかにも、どうも成績が急落する選手はパリーグよりセリーグの方が多いような気がします。パリーグは去年も打っていた選手は今年もよく打ってますし、比較的ボールへの対応を見せております。

 その中でも一際目を引くのは今年横浜ベイスターズからソフトバンクホークスに移籍してきた内川選手です。目下打率はパリーグ一の三割後半という恐ろしい成績もさることながら、通常セリーグからパリーグへ移った打者は成績が下降しやすいのに(その逆は上がりやすい)、並みいるエースピッチャーを相手に変わらぬアベレージヒッターぶりを見せています。
 前回WBC決勝戦ではイチロー選手の勝ち越し安打がよく取り上げられることが多いですが、私個人的にあの試合の最大の見せ場はレフトに飛んできたボールを内川選手が見事なグラブ捌きでワンバウンドキャッチして返球するシーンで、あの日から内川選手のファンとなりましたが自分が贔屓するソフトバンクで活躍していてうれしい限りです。折角だから統一球になっても比較的成績を保っている村田選手も来年来てくれればいいのに(´∀`*)ウフフ

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