目指していた数字というわけでもないですが、この記事の投稿を以って陽月秘話の投稿件数が2000件となります。もっとも企画倒れで終わったものや社会状況の変化によって自分の病気自慢がガチでやばくなったため削除した記事がいくつかあるため、実質的な投稿件数ではとっくに2000件を超えており、あくまで今回の数字は現時点での投稿件数ということになります。
このブログは2007年の12月スタートですのでほぼ丸六年かけて2000件の記事を投稿したことになり、年平均で言うと約333件ペースで投稿していることとなります。ただ今年や去年はサボることも多くなっている一方、2008年とか2009年は1日2本投稿することも珍しくなかったのでかなり貯金を食っているような状況と言えるでしょう。
改めてこの2000件という記事投稿数ですが、正直な所それほど感慨はありません。本気でやればこれの倍くらいは書く自信もあるしブログだけに力入れるならあれこれ取材してもっと面白い記事を書く自信もあります。決して惰性でやっているわけではありませんがあくまで片手間で書き続けるということがこのブログのポリシーで、自分の政治意思や価値概念を世の中へ意識的に広げようとは考えず、変な出世欲などとは一線を置いた距離を保つことを意識しております。といってもほぼ毎日書いてるブログを片手間と呼ぶのも変な感じですが。
なもんで今日は2000回記念で何か気合入れた記事でも書こうかなとも思ってましたが、昨日の記事が結構真面目に長く書いたものであり、二日続けてかたっくるしいを書くことにやや疑問を感じました。じゃあ何書こうと考えた結果、好きなものを書こうという結論に至り、ある漫画のキャラクターについて書くことに決めました。ただこのまえ半年ぶりに話をした友人に聞かせたら微妙な反応だったので自己満足な記事になるでしょうが。
そんなわけでやっと本題ですが、今回紹介しようと思うその漫画キャラクターというのは球磨川禊(くまがわみそぎ)というキャラクターで、このブログに限らずあちらこちらで取り上げられていてジャンプ読者であればまず知っているであろう超有名キャラクターです。このキャラは今年初めに連載を終えた「めだかボックス」というまごうことなき萌え漫画に出てくる男性キャラクターなのですが、作中で主役を明らかに食う人気ぶりで、事実キャラクター人気投票では主人公に4倍ものスコア差をつけて堂々の第1位に君臨してました。
私がこの「めだかボックス」という漫画に初めて接触したのはちょうど去年の今頃、十秒間口閉じてることのない先輩が日本からジャンプもってきたというので譲り受けて読んだ際、連載中だったこの漫画を初めて見ました。ちょうどその回にも今日取り上げる球磨川禊というキャラが出ていたのですがやはり一見して感じるものがあり、その独特なセリフ回しから非常に強い印象を覚えたわけです。なもんだから日本に帰ってきてからは「めだかボックス」の単行本を手に取って読み始めたのですが、最初に感じた印象に偽りはなく読み進めるごとにこの球磨川禊に対して興味を深めていきました。
ここでこのキャラを簡単に解説しますが、この「めだかボックス」はジャンプの王道漫画らしく途中からは各人が持つ能力を駆使する完全なバトル漫画と化していくのですが、その中で主人公を含む生徒会一派に対してリコールを要求するグループのリーダーとして球磨川禊は登場します。これだけの設定であればよくある敵役であって、どうせ敗北した後は主人公の見方になるんだろ的な流れに繋がっていくわけなのですが(実際にそうなる)、そのキャラ造詣のいびつさから後半になっても一切人気が衰えず、というかむしろ高まっていた節すらあります。
では球磨川禊はどんなキャラクターなのかというと、一言で言えば「ネガティブの塊」みたいな人間で、実際に作中でも「負完全」な存在だと自称してます。どれだけネガティブなのか作中のあるキャラクターに言わせると「まるで心が無いような」キャラで、実際に話すセリフはどれも飄々としていて本音が全く感じられず、本気で言っているのかふざけて言っているのか、果てには何が目的なのか全くわからないようなセリフを並べ立ててきます。一例を挙げると、誰がどう見たって明らかに球磨川禊が手を下してモブキャラを打ちのめしているのに、自分は経った今ここに来たばかりだと主張して『僕は悪くない』という口癖を平然と言ってのけてしまいます。
その一方、会話の端々には妙にリアリスティックというか正鵠を射ぬくようなことを突然口にすることがあり、名言と称される代表的なセリフがNAVERにまとめられていますがをいくつか挙げると以下の様なのがあります。
『エリートを皆殺しにすればいいんですよ。そうすれば世界は平等で平和です』
『「人生はプラスマイナスゼロだ」って言う奴は、決まってプラスの奴なんだ』
『だからこの痛みの恨みは日之影くんに迷惑をかけないように、きみとは何の関係もないその辺の誰かに何かして晴らすとするね』
引用しておいてなんですが、なんていうセリフばっかだと私も思います。
上記のセリフからもわかると思いますが、このキャラは極端に破滅願望が強く、また世界全体に対してほとんど価値を見出さない傾向を持っています。それは他人に対してだけでなく、むしろ自分自身に対しても強く向けられており、自分の様な底辺は何をどうやっても勝利を得ることがないと自覚して勝負自体の勝利は相手に譲るものの、散々な嫌がらせをして勝利そのものを無意味にするかのような行動ばかりとってきます。
と、ここまでで説明しただけのキャラクターであればただの気味の悪いキャラクターで終わるのですが、彼の評価がうなぎ昇り(うなぎが絶滅したらこの言葉はどうなるのか?)になった回で、球磨川禊が唯一と言っていいくらい信頼するキャラクターに対して初めて本音をぶちまけます。その本音というのも「勝ちたい」という4文字の言葉で、どんなに蔑まれても、嫌われても、才能に恵まれなくても、これらの条件をすべて兼ね備えたエリートに対して勝って駄目な人間でも主役を張れることを証明したいという内容でした。
ほかの解説記事などでも書かれていますが、ジャンプの漫画というのは「努力、友情、勝利」というのが三原則になっていますが、球磨川禊に言わせるとそれでもジャンプの主役たちは現実世界と同じように、結局は恵まれた才能を持っている人間が勝つべくして勝っているそうです。そして、だからこそそれらすべてを持たないというか敢えて持とうとしない自分がエリートに挑んだところで負けることはわかっていながらも、それでも一度は勝って見せたいというある意味でジャンプキャラらしい強い意志を持って動いていたことを明かします。
実際にこの「勝ちたい」というセリフに続く球磨川禊の独白シーンが私もこの漫画で一番好きなシーンで、ほかの多くの方々も名シーンに取り上げています。これ以外にも色々とすごいセリフを連発していてみていて本当に面白いキャラクターで、ネガティブさを前面に出し、実際にはチート級の特殊能力を持ってて簡単に勝利を得るのに自ら敗北へと走り、その上で自分が認める勝利を求めるという複雑な人物像であることから、個人的には日本漫画史上でも屈指のキャラクターではないかと私は評価しています。
ここでがらりと空気を変えますが、私がこの球磨川禊に対して強い関心を持つのはその特異なキャラクター性もありますが、それ以上に自分自身も非常に強い破滅願望を持っていることが原因でしょう。スピリチュアリストの荒川さんにも、中世の西欧騎士の様に美しく散るような結末を強く望んでいると直接指摘されましたが、事実その通りで子供の頃から如何に生きるかよりも如何に死ぬかに対する関心の方が現在に至るまで強いです。でもって自分の知識量をはじめとする一部の能力は世の中で役に立つ要素があるかもしれないけど、少なくとも自分自身に関しては世の中にあってもなくても意味はなく、今現在を生きていても死んでいてもあまり意味はないなどと捉えております。
荒川さんからはこのような破滅願望は百害あって一利なしだから早く捨てるべきだと結構マジで注意されましたが、私としては逆に生存欲求というかそのような希望を持ったところで何の価値があるのか、無駄に生き永らえようとして生き恥さらしたり、いざってところで自分の命優先してリスクを取れなければ何も面白くないのではなどと考えてしまうためやっぱりそっち方面に考えを変えることが出来ません。
こういう自分だからこそこの球磨川禊に対して並々ならぬ共感を抱いたと自己分析しているのですが、このキャラクターの最後の結末というか作中で示されたメッセージに、「負け続けることがわかっていても勝負から逃げずに戦い続ける、何故なら負け続けることは戦わないことよりも価値があるから」というような内容のセリフがあり、なんとなく自分そうなのかもしれないと思えました。少なくとも、たとえ命を失うこととなっても勝負をしないような人生だけは送りたくないと本気で思います。
以上が好き勝手に書いた内容ですが、やっぱり歯止めを掛けなくなるとネガティブな内容に走ってしまうのが自分らしいです。
4 件のコメント:
おめでとうございます!2000件は最低消費ですよ。これから、20000件、そして、20万件を目指してください。
提案ですが、今後英語で記事を書いては如何でしょうか?中国語でもOKやわ!
2000件達成、おめでとうございます!
テキトーな記事でなく、中身がぎっしりつまった記事が2000本、片手間で書いてきたというのだから、すごいです。それにしても、上記の上海忍者さんのコメント、面白いです!
私も、20000件、20万件達成、そして、上海忍者さんのコメントも、これからも楽しみにしています。
20万件って、今のペースで書き続けても600年かかるぞ。
外国語で記事書くのも面白そうだけど、体力と時間的にやや厳しいね。中国語でウェイポーなら始めてみたい気はするんだけどさ。
応援ありがとうございます。
片手間と言いつつも気合入った記事もいくつかは入っており、でもってそういう記事ほど固定読者を得るきっかけになることが多いので、やっぱ意識して書くことは大事なのかもしれません。
投稿件数は出来ることならほかにも、このブログ上で意見を言いたいって人がいるのならぜひ記事書いて送ってもらって、そういうのをのっけて行って簡易ニュースサイトっぽくすれば伸びてくかもしれません。といっても、20万件はさすがに多過ぎ……。
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