2017年2月22日水曜日

平成史考察~ここがヘンだよ日本人(1998年)

 今思い返してみるとすごかったなぁと思いだす番組として、上記の「ここがヘンだよ日本人」があったので今日はこれについて書きます。

ここがヘンだよ日本人(Wikipedia)

 「ここがヘンだよ日本人」とは1998年から2002年までTBS系列で放送されたバラエティ番組の事です。元々は特番でしたが視聴率が好調だったことを受けレギュラー化し、放映当時は番組の内外で様々な議論が起こっておりました。
 多分覚えている人の方が多いと思うので説明する必要があるのかやや微妙ですが説明すると、在日中の外国人を集めて日本の様々なトピックについて見解を聞いたり、外国人同士で議論させるという番組内容でした。当初は比較的穏やかな、日本人からすると当たり前の光景や習慣だけど外国人からしたらどんな風に映るのかといったテーマが多かったものの、法曹界を重ねるごとに段々と内容がシビアになり、日韓問題や同性愛問題など機微なテーマも取り扱いだし、また出演者がいろんな意味でキャラが濃い面々が多かったことからも怒鳴り合いなんて当たり前、回によっては本気で乱闘にまで発展しかねないほど白熱することもありました。

 この番組から芸能事務所に所属する外国人タレントが数多く出演していましたが、中でも番組お顔となったのはゾマホン現ベナン共和国駐日大使で、大抵どの回でもテリー伊藤氏を始め他の出演者を激しく批判したり怒鳴ったりして、見ている私としては「見ている分には面白いけどあまり友達にはしたくないタイプだな」という感想を覚えていました。そしたら今回改めて経歴を調べてみたら日本に来る前は中国に留学しており、その留学先が北京語言学院だったため、地味に私の先輩であったことが判明しました。
 この番組で知名度を上げたゾマホン大使はその後、たけし軍団に所属して今でもたまにテレビとかに出てきます。数年前に見た時は大分角が取れたというかこの番組に出てた頃よりかは丸くなっており、物腰が柔らかそうに見えましたが、もしかするとこの番組の中だけああいう強烈なキャラクターを演じていたのかもしれません。

 そのゾマホン大使の様に、恐らく多かれ少なかれの出演者はこの番組向けの顔として敢えて激しい主張を伴うキャラクターを演じていた可能性はあります。しかしそれを差し置いても番組内の議論は凄まじいものがあり、実際テレビ局にもあまりにも暴力的な議論だとして当時抗議が寄せられていたそうです。ですので多少やらせが入っていたとしても議論自体は恐らく当人たちも真面目にやっていたように思え、そう考えると外国人に日本のいいところいちいち答えさせる最近のどうでもいい番組よりかは見応えがあった気がします。

 私はこの番組を毎回見ていたわけではありませんが、たまたま見ていて覚えている内容としては先に上げた日韓問題に関する議論で、やはりこの議論では韓国出身の出演者が日本の態度への不満を当初述べていたのですが、その出演者に対し噛みついたのはやはりゾマホン大使でした。
 曰く、「日本はもう韓国や中国に対し、過去に行った行為を認めた上で公式に謝罪しているじゃないか。欧米の連中は自分たちがアフリカにしたことを何も謝っていない!」という、いつも通りの絶叫ぶりを見せていましたが、この発言は非常に印象深く私の中に残っていました。欧米より日本はマシな態度をしているなどと主張するつもりはさらさらありませんが、別の国、それも東アジアの外側から日韓問題を見るとこう言う風な見方もあるんだなと、外からの視点というものに強いインスピレーションを覚えるとともに、ちょっとだけゾマホン大使を見直しました。
 なお当時学校で大声で何か主張していると、「お前はゾマホンかよ」というツッコミをするのが短期間ではあったもののありました。

 今回なんでこの番組を取り上げたのかというと、単純にこういうタブーというかギリギリの話題に挑戦するような番組が今もうないなと思ったのと同時に、今の時代だからこそこういう本音で且つ本気で議論するような番組を見ていたいなと思ったためでした。比較的近いと言えるのが「たかじんのそこまで言って委員会」ですが、生前のやしきたかじんも番組視聴率が好調な理由について、「(台本などで)作っておらず、本音で怒鳴り合ってるからではないか」と話しており、如何に近年の番組が演出過剰なのかを暗に批判していました。
 なおこの話が出た際、番組名こそ明確に明かさなかったものの「さんまのスーパーからくりテレビ」に出てくる素人はすべて事務所所属の芸能人だということを出演者がばらしていました。

 少しテレビ論の話になってしまいますが、やはり今の番組は作り過ぎというか演出過剰で、視聴率がいい番組というのは演出が極めて薄いものが多いように感じられ、視聴者もやはりガチなリアルを求めているのだと私は分析しています。それに対しテレビ業界関係者はいまいち気づいているように見えず、むしろ演出が足りないとばかりに演出を増やそうとして余計に視聴率離れを起こしているのが今のフジテレビのように見え、視聴者との乖離が激しいなという風に見ているわけです。
 私自身、もともと政治討論が好きということもあってきわどいテーマでの本音議論があればチャンネルを合わせてよくじっと眺めていたものです。しかし近年はこうした番組はなく、政治家や評論家の一方的な都合のいい主張だけを垂れ流す番組が多く、だからこそ「ここがヘンだよ日本人」を急に懐かしく憶えたのでしょう。真面目な話、中国本土でまさにこのテーマで中国人同士に討論させてみたらどうなるのか気になるので、どっかのテレビ局とかでやってくれないかな。そしたら私なんか司会やってもいいし。

0 件のコメント:

コメントを投稿

コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

注:ブラウザが「Safari」ですとコメントを投稿してもエラーが起こり反映されない例が報告されています。コメントを残される際はなるべく別のブラウザを使うなどご注意ください。