一昨日のテレビ番組の話ですが、またNHKが一般パネリストを集めて若者についての討論番組をやっていました。主な議題は年長の世代から見て今の若者はどうしてこんなに元気がないのか、草食系なのかという内容で、案の定というか若者と年長世代とでお互い議論が平行線となることが多かったです。
私はこの番組を七時半から八時過ぎにうちのお袋が「アンビリバボー」を見るまでほんの少ししか視聴していなかったのですが、見ていてちょっと面白かった議論で、どうして今の若者は定時になるとすぐに家に帰りたがるのか、飲み会などを嫌がるのかという年長世代からの質問に対して若者は、現代は競争が厳しくなって休める時間にしっかり休まなければならない、音楽やテレビといった自分の趣味を優先したいなどと回答があり、これについては年長世代の元銀行員の方も。自分たちの現役時より明らかに現代は忙しくなっているので最初の休みたいという理由には納得していました。
しかしそれにしたって会社に残って残業をしたり、先輩の教えを請うことだってあってもいいじゃないかとある年長世代の方が言うと、若者側からは今は残業しようにも残業制限が掛けられていたりして、また先輩に教えを請おうとすると、そんな事も分からないのかと怒られたり、追い返されたりすると反論してきました。
また番組内ではアンケート調査の結果を用いながら以前と比べて現代の若者は出世意欲が少なくなっていると紹介し、若者側は会社に尽くしたり出世したりするよりも個人の趣味を優先したいからだなどと理由を話していましたが、これについては私のほうから細くしておくと、今の時代は出世しても給料はほとんど上がらず、下手すりゃ残業代が加算されなくなって無制限に働かされるようになったり、果てには権限そのままで責任だけがでかくなるのを若者が見ているせいだと思います。実際に私が知っているある会社だと「担当部長」という職位があり、ある部署なんて部長以下全員が担当部長という笑える部署まであります。
そんなこんだでテーマこそ面白いものの議論にどうも盛り上がりがないなぁと見ていたのですが、この定時で早く帰ろうとする若者の議論の最後の方にて、ある若者がこんなことを逆に年長世代に質問していました。
「逆に、どうして会社に遅くまで残ろうとするのですか?」
この若者からの思わぬ質問に、呆気に取られたか年長側は一瞬の沈黙の後で一気に笑い出しました。
結局この質問に対して年長者側からは具体的な回答はありませんでしたが、物は確かに考えてみるもので、若者の側からすると現代の年長者は何かと会社に遅くまで残ろうとするように映るのかもしれません。主にフェミニストなどから一時期、日本の男性は高度経済成長期に仕事にばかりかまけて家庭を省みず、会社にしか居場所がないなどと言っては育児や家族サービスに参加するべきだなどと主張されてましたが、なんかこのやり取りを見て唐突に思い出しました。
2 件のコメント:
私は現在、工場研修の身ですが、年長者はどうも若者に冷たい感じがしますね。一緒に作業していた60才超えの人がいたのですが、他の作業者の方に「サカタ君に10時の休憩を取らせたのか?」と聞かれて、「若い者は休憩なんかいらん」と一蹴し、結局私は休憩を取れませんでした笑。これまでは普通に休憩できたのに・・・。
ちょうど私も、60過ぎの方々は私たちとは違う時代を生き、違う価値観で働いているのだなと思っていたのでコメントさせてもらいました^^。
私なんかドライな性格だから、価値観の違うもの同士はどうやったって解り和えっこないのだし、この際可能な限りお互いに接触を持たないように住み分けるべきだと考えています。日本の場合は何が何でも同じ集団に属すには同じ価値観にするべき(専門用語で「同化をする」)と働こうとしますが、こんだけ価値観が違うと同化にかかるコストや時間のほうが邪魔じゃないかと思うのですが、若者だからそう思うのかもしれません。
にしても、休憩くらいいいじゃんね。
コメントを投稿