2015年12月8日火曜日

最近の中国の景況感

 今日知り合いから最近ブログで中国の事を書いていないという苦言があり、反省も込めて自分の肌感覚での中国の景況感について書いてみます。

 結論から述べると、自分が中国に来て移行で言えば現状が最悪なくらいに悪い状態です。しかも現状で底打ちしているのかというとまだわからないだけに、まだまだ楽観はできないといったところです。マクロデータでみると貿易額もこのところ前年比で割っており、また製造業の生産額も大幅な落ち込みを続けていて改善する見込みも余りありません。
 唯一まだ元気なのは自動車産業ですが、これも外資系だけが伸びてて中国民族系メーカーはズルズルと落ちてるだけで見ていてやや痛々しい状態です。何気に日系はトヨタを中心に伸ばしており、VWのこの前の不正を受けてこのままジャンプアップと行きたいところですがこの前知り合いに確認したらそこまでVWは急激には落ち込んでないそうです。

 少し話が脱線しますが、このところ街中でレクサスを見かける機会が非常に増えてきました。昔は乗っているのは日系企業関係者くらいだったもののこのところは明らかに中国人一般ユーザーも乗っているようにみられ、知り合いのホイールメーカー幹部にその理由を聞いてみました。その幹部曰く、レクサスが中国市場で売り上げを伸ばしているのは確かに事実だそうで、何故売れるようになったのかというと中国のユーザーがレクサスの質の良さを理解してきたからだと説明してくれました。
 なんだかんだ言って他のメーカーの高級車と比べても値段に対する品質がレクサスだと高く、「さすが日本車」という具合で購入する人が増えてきているそうです。なお一番見かけるレクサスの車種はステーションワゴンなので恐らくCTシリーズかな。

 話は戻りますが街角景気に関してもほんと悪く、私の近くでも「あそこの工場潰れたんだって」、「あそこも給料の遅配が始まったって」などといった噂が流れたりするなど、やはりどこも不況だねっていう感じでみんな感じてるようです。しかし、こう言いながらなんですがあまり悲壮感めいたものはなく、「どこの会社も大変だね」って割と明るい感じでみんな話し合ってて日本国内ほど切迫じみた印象はありません。

 一体これは何故なのか。原因はいくつかあるでしょうが私がこれはと思うものを述べるならば労働者自身の収入は増え続けているからではないかと思います。最低賃金は現在進行形で毎年引き上げられており、2005年なんか月収500元くらいだった最低賃金が現在は1000元以上となり、上海や深圳では2000元も突破するに至りました。
 そのため全体の景気が落ち込み企業の売上げも下がる中にも関わらず、経営者は前ほど大儲けできなく一方で労働者自体は収入が増えていってるようにみえ、だから中国全体で景気に対する悲壮感は少ないのではと分析しています。また中国の場合は勤め先が潰れたとしても終身雇用制でないこともあってか日本ほど再就職が難しくはないため、「さて、新しい仕事を捜さなきゃ」と切りかえれるのも大きいかもしれません。

 最後にちょっとこの記事準備している最中に気になったこととして、中国の失業率って今どのくらいなのだろうかという点がありました。先程調べてみたらどうやら中国政府はほとんどこの失業率データを公表しておらず、断片的にデータを出したのも2013年が最初だったそうです。よくよく思い返してみると私も記者時代にこの失業率データで記事を書いた覚えがなく、なんていうか久々に中国らしさを感じたってところなのですがニュース記事を検索してみると、以下の記事にヒットしました。

2015年上半年中国31个大城市城镇失业率为5.1%左右(中国青年網)

 上の記事は中国の労働省に当たる部署が記者会見で発言した内容をまとめており、その発言によると全国主要31都市における2015年上半期の失業率は5.1%前後だったそうです。全国規模だと第2四半期(Q2)が4.04%と話していますが、ならなんで31都市のデータもQ2単体で出さないんだと思ってくる当たりがやっぱり中国です。
 一応参考にはなるデータではあるものの、中国なだけに不利なデータはそのまま出さないであろうことから鵜呑みにはできない数字です。もっともそれを言ったら日本の失業率データもちょっと信用に置けないところもあるので他人の事言えませんが、主要都市で5%台の失業率ならばまだまだ低い水準と言えるでしょう。景気こそ落ち込んでいるもののまだ中国ではいくらか労働力不足な状態が続いているようにみられるだけに、先ほどの収入の向上と相まって悲壮感が漂っていないというのが私の見方です。

 逆を言えば、労働力不足してるのに賃金下がり続けているから日本は悲壮感漂いまくりなんだろうな。

3 件のコメント:

  1. 中国民族系はやはり駄目なんですね。ボルボ・カーズを傘下に置いてる吉利、電気自動車のBYDも落ちてるのでしょうか。

    中国は自動車メーカー多すぎる気がします。

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    1.  中国政府も自動車メーカーを減らしたがっており、統廃合案を出したりしますがどこの経営者も抵抗してなかなか結び付く例がないですね。

       高級車市場はやはり外資系の戦場で、民族系はまだ入り込む余地はないでしょう。ただ昔の日本もそうだったので、「中国人には絶対無理だ」なんて思わず長い目で見て技術を上げていくのを期待したいところです。自分の生きてる間にそんな時代来るのか凄い疑問ではありますが……。

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  2. 中国政府がマイナス金利を打出すことはまず無いでしょう?

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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