先日上海で後輩と会った際、タブレットPCを持ってきて折角だから私が今はまっている「ヒナまつり」という漫画を見せてこの漫画どれだけやばいほど面白いかを熱心に説いてきました。
「ヒナまつり」がどんな漫画か簡単にあらすじを紹介すると、異世界から転送されてきて念力が使える非常識な少女のヒナ(13歳くらい)と、なし崩し的にヒナと暮らす羽目になった家庭的なインテリヤクザの新田が行く先々でトラブルを引き起こすというドタバタ系のギャグコメディ漫画です。ちなみに新田がどれだけ家庭的かというと、ハンバーグにチーズをINしたり、洗剤をオリジナルブレンドしたりするくらい家庭的です。
それでこの漫画、新田がヤクザということもあって周囲に同じ組の人間がたくさん出てくるのですが、彼らヤクザ同士の会話を見ていてなんか変な違和感というかデジャブが常にあり、一体なんでだろうと思って見ていましたが最近になって、以前働いていた新聞社で似たような会話をよくやっていたからだということに気が付きました。具体的に漫画中のどんなセリフにデジャブを感じるのかというと、主に以下のようなセリフです。。
・「オイこらサブ、このクソボケェ!」
日常的な挨拶みたいなフレーズで、よく言われていました。
・(借金の取り立てから帰ってきて)「せめて利息分くらい取り立ててこいや!」
取材で意図されていた内容が聞き出せなかった時、似たようなことをよく言われました。
・(空き缶投げながら)「バッカヤロー!!」
空き缶はなかったけどボールペンとかはよく投げられていました。
・「サブちゃんよ~、お前さんはほんとバカだねぇ~」
咄嗟にきちんと切り返せなかった時は皮肉っぽく確実に言われていました。
・(オレオレ詐欺に向かって逆に恐喝して)「俺は傷ついたぞ!慰謝料よこせや!」
ミスった時なんかこんな感じで追い込みかけられてました。
あとこれは漫画の中に似たようなセリフはないのですが、日系企業の広報へ電話取材する時なんかよく、「お前は聞き方が優しすぎるんだよ!」と言われ、もっと激しく罵りながら追い込みをかけろと、しょっちゅう私の方が追い込みをかけられていました。ちなみに電話取材の時に私は苦労してそうな感じの広報さんには「はいはい、ですよね~」みたいな感じでとにかくこちらも下手に出て、逆に高慢な態度を取ってくる広報には、「ええですから同じことそっちが何度も言わなくてもこっちはとっくにわかってるんですからとっとと早くデータなりなんなり出したらどうですか?」とめちゃくちゃな早口でまくし立ててました。なお当時の経験では電通とサマンサタバサの広報がめちゃくちゃ態度悪かったです。
改めて当時の会話を思い出してみるとなんかヤクザさながらの会話、特に追い立て絡みだと本職とそう変わらないようなやり取りをよくやっていたなという気がします。逆にここから別の会社に移ってからはこうした激しい言葉を使うことが無くなりなんとなく張り合いがないというかなんでもっとみんな本音で言い合わないんだろうと逆に不思議に感じるようになり、もっと日本社会はバイオレンスな空気を出すべきじゃないかと本気で考えています。
もちろん言われている時はしんどいと感じることもありましたが総じてその新聞社には自分をしっかり育ててくれ、その厳しさにもちゃんとした理由があったことから感謝の念が未だに強く残っています。ただ新聞記者というよりか、なんかヤクザの徒弟修業みたいなところのが多かったようなと、「ヒナまつり」読んでてつくづく感じます。
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