昨日今日と涼しい日が続いたのでまたずっと寝ていたのですが、今日に至っては朝八時に起きて少しパズドラした後で二度寝したら三時間も寝ていて、起きた後で自分でびっくりしてました。そこまで体力消耗したつもりはないのに。
あと昨日は「グラビティデイズ」というゲームをクリアしましたが、3D酔いならぬ重力眩暈をしっかり体感できるゲームで、演出や世界観で確かに抜きんでたゲームのように感じました。2も今度出るけど、PS4でしかできないんだろうな。
話は本題に入りますが、このところネットやニュースなどで大学進学で借りた奨学金が卒業した後で返済できず、延滞する若者が増えているという話をよく見ます。返済できない理由としては不況から卒業後も定職に就けず返済に回すほどの賃金がないという生活難からだとされており、そもそも欧米の奨学金は返済不要の譲与型であるのに対して日本で主流の奨学金(育英会改め日本学生支援機構の)は有利子返済の貸与型であること自体が問題であるという声も多くなっています。中には、「やってることが闇金と変わらない」、「無知な学生をだましてひどい奴らだ」などと、制度自体への批判も目にします。
こうした声を反映してか安倍首相も今度の参院選向けの目玉政策として返済不要の奨学金制度の設立を前に掲げており、そこそこ社会問題といえるレベルにまでは発展してきたのかなという気はします。しかし私に言わせれば、この奨学金に関する議論が社会問題になること自体がおかしいように思え、このところ騒いでいるマスコミを含め一体こいつらは何を不必要に騒いでいるのか誇張ではなく強い疑問を覚えます。
まず奨学金という制度について私の立場を述べると、非常に有意義な制度であり現在の貸与型主流であっても何も問題ないと考えています。譲与型もあるに越したことはないですが、譲与型の予算枠を増やすくらいであればもっと回すところがあるはずだというのが私の意見です。
解説に移ると、まず利率が高いかどうかという議論についてはナンセンスもいい所で有利子型の奨学金といえどもその利子率は非常に低く、なおかつ在学中は利息が免除されるなどと優遇されています。
・平成19年4月以降に奨学生に採用された方の利率(日本学生支援機構)
上記サイトに具体的な利率が公開されていますが、ぶっちゃけ以前と比べて凄い見辛くなっているなという印象を覚えますがそれは置いといて、上限が年利率3.0%であるのに対して基本的には2.0%を切っています。うろ覚えですが私の頃は確か200万円くらい借りて20年くらいかけて返済したとしても元本を除いた利息分は20万円くらいだったような気がします。
これほどまでに優遇された低い利率に対してまで文句が出ること自体頭を疑うのですが、そもそも借りる前にどういう契約なのかきちんと説明されて署名しているはずで、借りた後でやれ取り立てがひどいとかどうとか言うこと自体、内容をきちんと把握していなかった本人の責任でしょう。これに限るわけじゃないですが、なんで借金返さない奴が偉そうな口利くのかが理解できません。
次に卒業後の収入についてですが、確かに十数年前と比べると正社員の初任給こそほぼ横ばいであるもののその後の昇給が抑えられていることから20~30代の収入は大きく落ち込んでいるという現実があります。しかし、だからどうしたというのが私の意見です。
低い給与とはいえきちんと節約して生活すれば月々の返済額を捻出することは全く難しくありません。私も金額が少ないとはいえ奨学金を借りてましたが、決して給与の高くない会社ながら(確か月手取り16万円)就職した一年目で100万円を繰り上げ返済しています。当時は自らに対して奨学金を完済するまでは中国に行くまいと制限を課しており、ちゃんとこれは有言実行しました。
私、それと私よりずっと厳しい(ケチな)友人に言わせれば卒業後に月々奨学金を返済できないという言葉は甘えでしかありません。例え正社員になれなかったとしても日本の場合はパートタイムの仕事がたくさんあるだけに毎月分の返済額位は普通に働ければ得られるはずです。病気や介護など特別な事情がない限り健康な状態でありながら、「不況で」という理由で返せない人間ははっきり言えば論外で、あまつさえ制度に問題があるなどと文句を言うなんて人格すら疑います。だったら初めから借りるなよな。
そしてある意味ここからが本題ですが、有利子貸与型ではない譲与型の奨学金の予算を増やすべきだという意見が増えていること、そしてそれを主張する人間を見ていて常々、「何故彼らは大学の学費自体の引き下げを求めないのか」という疑問を感じます。
・国公私立大学の授業料等の推移(文部科学省)
・70年近くに渡る大学授業料の推移をグラフ化してみる(2016年)(最新)(ガベージニュース)
知ってる人には早いですが、テレビもパソコンも牛丼もバブル期から続くデフレで価格が落ち続けた中、何故だか本の値段と学費だけは上がり続けていました。リンク先を見てもらえば早いですがバブル絶頂だった1990年頃と比べると現在の年間大学授業料は国立で+約20万円、私立で+約30万円も上がってて真面目に「テールミーホワイ?」と聞きたくなるくらい上がってます。そもそもこの記事も、自分の出身大学ホームページを久々に見たら私の頃と比べて入学金は-2万円だったものの授業料が10万円弱くらい上がってたのを見てマジビビったのが書こうとしたきっかけです。
奨学金は何故必要なのかといったら言うまでもなくそりゃ大学に学費を払うために決まってるでしょう。言うなれば、学費が下がれば負担も下がり、奨学金を追加で充実させる必要はなくなるということになるわけです。
しかも上記にも述べた通り、日本はバブル以降はずっとデフレであったのに対してやたら大学の学費だけは上がり続けています。そりゃ大学経営がいろいろ大変だというのを全く理解していないわけではありませんが、そもそも日本は細かい数字こそ確認していないものの他の先進国と比べて教育投資額が極端に低いとよく言われており、だからこそ教育拡充に予算を組んで学費を下げる努力をするべきだの一言も出たっていいはずなのに何故だかそういう意見はどこをほっつき歩いても目に耳にすることもなければ口に出す人も私以外いません。挙句に、奨学金の利子が高いだの返済不要の制度を充実させろなど、どう考えたって論点が違うのではと思う意見が何故だか主流になって学生もマスコミもどや顔で口にするのが不思議でならず、景気低迷とか舛添問題以上にこの国は本当にどうなってしまっているんだと不安を覚えさせられます。
もうあれこれ説明するのも馬鹿らしいのでやるべきだと思う調査検討政策を列記します。
・学費増大要因の分析(恐らく受験者数減少が大きい)
・効率的な大学経営のモデルプランの紹介
・ふるさと納税みたいな母校寄付納税制度を作る
・大学統廃合を進める(学校単位ではなく学部単位が望ましい)
・付属中学高校に対する制度を色々拡充させる
・奨学金の延滞者のブラックリストをネットで公開する
上にも書いたように何故マスコミも学費引下げは放っておいて奨学金の拡充を唱えるのかが疑問でならず、リクエストも来たので次回は日本のマスコミ業界の人間について実体験を伴って紹介します。
9 件のコメント:
財務省の方針としては国立大学は毎年運営費交付金が徐々に減らし、その分自己収入、つまり学費を値上げするという方針を打ち出してます。
私学に関しても定員超過に対する補助金の交付基準が厳しくなるといった要因により、今年度より学費を値上げした大学がありますね。
寄附金に関してはどの大学も現時点でがんばってますが、減少した国からの補助を補填する水準は厳しいでしょう。
ちなみに国立大学の所謂文系学部の統廃合は絶賛進行中です。数年内にかなり整理される見込みです。
最後に奨学金延滞者のブラックリストの公開はありえないですね。債務不履行でも個人情報は保護される権利はあると思いますよ。
途中で送信してしまった。誤字脱字が多く申し訳ございません。
早速コメントありがとうございます。
話聞いていると私学が学費を値上げするのも厳しい懐事情が背景にあると聞くのでいくらか理解はできるのですが、その分やっぱり国立が学費を抑えるなりしないとというのが私のスタンスです。もっとも私学も学費が抑えられるなら抑えるに越したことがなく、少子化もあるのだし統廃合を通して予算の集中化でバランスを取るべきでしょうね。
>奨学金延滞者のブラックリストの公開はありえないですね
さすがの私も酷道マニアさんクラスの人間にこう言われるとうろたえます(゚A゚;)
ただここまでやらないにしても記事にも書いている通り、返済しないにもかかわらず制度に文句言う輩も増えているので何らかの形でプレッシャーをかけるべきじゃないかなと思ってガツンと書いてのけてしまいました。あと誤字脱字は私も人のこと言えるほどじゃないので気にしないで、というよりこっちの方がツッコまれたらかなり困る。
無条件の返済不要の奨学金は893の餌になりそう。
それは絶対に有り得ないでしょう。
支給額を上回る学費の請求が付きまといます。生活保護とは違いますし。
私立大学の学費が高いから国立大学の学費を下げるべきという論理はかなり無理があるような....学生や保護者からするとまあそう思いますけどね
私立大学に行けない貧乏人救済のための機関として国立大学が存在してるわけではないので。
うーん、そういう意見もわからんわけやないけど、最近の学生の話聞いてるとみんな学費と生活費を稼ぐためにバイト漬けになってる子が多いように思う。バイトはバイトでいい経験になるとは思うけど、折角大学に来たのに勉強に集中できないというのも変やし、金銭的負担は低いに越したことないんちゃうかな。
国に金がないんですから、どうしようもないですね。ある一定の年齢達した老人は姨捨山に連れて行かなければならない法案が通れば、大学に金が回ってくるでしょうけど。
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