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2009年2月5日木曜日

日本にいる外国人について

 前回の記事の続きになりますが、やはり私が明確な親中派ということもあるでしょうが今の日本の外国人に対する見方にはいつも不愉快な気分にさせられます。中国人や韓国人と来るとすぐに犯罪者だとネットでは言われ、移民の議論についても感情的に否定される意見ばかりが目立ち、偏見とまでは言いませんがもうすこしちゃんとした見方はないのかといつも残念に思います。

 特に移民についてですが、既に日本は外国人の労働力なしではたくさんの産業が立ち行かないところまで追い詰められています。自動車産業ではブラジル系、看護や介護ではフィリピン系、そして面白いのは深夜の居酒屋産業では中国、韓国系などと、それこそところ狭しに外国人労働者が日本中で働いています。
 最後の居酒屋産業についてもうすこし詳しく話しますが、先月に派遣切りにあった人たちを救おうと去年から今年にかけていくつかの居酒屋を経営する企業が大量募集をかけたところ、ほとんど人が集まりませんでした。原因は雇用条件が短期であったり給与条件がよくなかったりと言われていますが、私としてはなによりも仕事がきついと思われたことが敬遠された理由だと思います。

 私は居酒屋などでバイトはしたことはないのですが、やっぱり経験者に聞くと毎日わけのわからない酔っ払いを相手にして、少しでも配膳が遅れると怒鳴られるなど相当にきつい職場らしいです。そのため今回の派遣切りが行われる以前からもこの業界では慢性的に従業員が不足しており、アルバイトも時給を少し上げただけではほとんど集まらないという状況だったようです。
 そういった背景からなのでしょうか、どうもここ二、三年間、夜に居酒屋に行ってみると働いているのは中国や韓国の留学生ばかりになっているように前から思っていました。すると実際にそうらしくて、居酒屋経営者のインタビューによるとどんなにきつくとも外国人でもバイトをやらせてくれるということで留学生が集まり、近年はそんな留学生たちが主力として働いているそうです。しかもそれら留学生はただ働けるからといった理由だけでなく、昼間に受ける学校の授業に影響がないからという理由ででも深夜バイトを選ぶというのですから頭が下がります。

 事実私も何故だか知らないけど変に外国人にモテるところがあり、一時期はチリ人、中国人、韓国人に囲まれていろいろ面白い生活を過ごしましたが、彼らに共通しているのは皆勉強に熱心で、日本での生活も費用面で少しでも学費を出している両親の負担を軽くしようと皆バイトにも励んでいました。チリ人の女の子に至っては、卒業する際にすぐ帰国するのかと聞いたらこれから帰国費用を稼ぐんだとまで行っていたし。

 正直なところをいえば、私の出会った外国人留学生たちは皆遊んでばかりの日本人の大学生よりも、ずっとずっと立派な人たちばかりでした。確かに外国人犯罪の発生件数は年々増えて犯罪率も高いというデータもしっかりとでていますが、だからといって外国人皆を犯罪者のように見たりするのだけは日本人の方にはやめてもらいたいと強くここでいいたいです。彼ら外国人は日本で正社員になるのにも壁があるだけでなく、その他いろんな面で日本で生活する上でハンデが科されます。

 これは私自身の経験ですが、やっぱり海外にいってその国の人にいろいろよくしてもらった国には今でも強く恩を感じる一方、変な人とかに絡まれたりした国にはあまりいい感情を持ちづらいです。私としては日本に来ている外国人にはやっぱり日本のことをよく思ってもらいたいと思うので、今週末にもまた友人の上海人とランチをする予定です。

  追伸
 よく中国産野菜は危ないと言われていますが、実は日本の国産野菜ですら現在は中国人が作っているものばかりだそうです。農繁期には大量の人手が要るのですが、昔は学生バイトなどが農家に来たもののここ数年はほとんどこず、代わりに中国からの出稼ぎ農民に来てもらってレタスやキャベツが作られているそうです。いわば、日本の国産農業も中国人なしではやってけない状況だそうです。

5 件のコメント:

Madeleine Sophie さんのコメント...

居酒屋のバイトはつらいですよ〜。調理場をやったのですが、ピーク時は注文や洗い物が途切れることなく押し寄せてきます。さらに遅れると請求が来るということで、いつでもせき立てられるような感じでしたね〜。

移民で言うと、外国に飛び出す人はモチベーションが高かったりするポジティブな偏りがかかる、イミグレーション・バイアスという現象があるそうです。これは、フランスでモチベーションにあふれている日本人を見るにつけ、日本にいる住んでいる日本人の無気力な学生を見るにつけ、よく感じますね。

匿名 さんのコメント...

「外国人が自国の人の仕事を奪っている!だから自国の人が失業率が上がるんだ!」という論調があまりないところがアメリカと違うところかもしれません。(ただし、そのうちそのような論調が生まれるかもしれませんが。)

渡来人が稲作を伝えたと中学生で習うと思うのですが、それに、いつも外から偉大な文明やテクノロジーは来るものです。その動きを無理に否定したり鈍感であってはいけないと思います。

花園祐 さんのコメント...

>Sophieさん
 海外志向の強い人は確かにやる気のある人が多いですね。イミグレーションバイアスは今まで知らなかったので、非常に新鮮な概念です。
 ラーメン屋のバイトは短期間やったことはあるのですが、傍目でみる限り居酒屋の方が辛そうに見えます。一回位経験しとけばよかった。

 あと始めましてInoさん。実はこの記事で一番いいたかったのはInoさんの言うように、「今の日本では外国人が仕事を奪っている」という批判がないものの、今後は出てくるのではないのかという一つの不安でした。私も外国人と交流してこそ日本も得るものがあると思うので、このような動きにだけは絶対にならないでほしいと願っています。

匿名 さんのコメント...

友人が理系の大学生で、国の研究機関に教授に命令されて手伝っているそうです。その研究機関でも中国人が契約社員として働いているそうです。

花園さんのように国籍や人種を超えた「真の」実力社会が到来し、実現したほうが、社会的には効率的で有益だとは思いますが、
やる気のない、怠け者の私としては、本当に脅威です笑

花園祐 さんのコメント...

 アメリカなんかは学者とか会社員でも実力があればあまり国籍で差別されないといいますし、日本もそういうところは見習って社会に活力を与えるべきでしょう。
 怠け者でも、そこそこやってける社会が一番理想ですけどね。