2020年1月29日水曜日

コロナウイルスの細菌兵器研究所流出説について

 わざわざリンクを張るまでもないですが、一部メディアで今回中国で流行しているコロナウイルスは、武漢市の細菌兵器研究所で実験されていたウイルスが流出したものだとする報道が出ています。この件に関する私の意見としては、もっと調べてから言えといったところです。

 この説の根拠としては、多くの感染者が罹患したとされる感染中心源である市場から近いということと、細菌やウイルスを扱っている施設という、この二点しか見当たりません。しかも市場から近いったってその距離は報道によると30キロもあるそうで、なんで研究所から漏れたウイルスが30キロ離れた市場で大量に感染者が出るのか、自分としては腑に落ちません。
 それこそ、研究所の職員が最初の感染源と思しいという情報があればまだ別ですが、今見ている限りだとそうした報道や報告は見当たりません。もっとも陰謀論者からすれば、「中国政府がその事実を隠している」と主張するだけでしょうが。

 正直に言ってこの手の報道は見るだに不快感を覚えます。理由としてはいくつかあり、まずこうした物騒な状況で確たる根拠もなく、単純な連想から感染ルートを推測し、それをそのまま報じるというのは情報の錯綜面からいってよくないと思うからです。こうした報道はひとたび間違えれば妙なパニックや悪意を招きかねず、報道に関しては慎重さが求められます。

 次に、私と同じように考えた人はいるのかやや疑問ですが、河野義之氏の例を思い出すからです。やはり病気や体調不良の感染源というのは人の注目を呼ぶものというべきか、「どこに責任があるのか」という点について世論は追及しがちです。であるからこそ根も葉もない、根拠の薄い説であっても、適当に報じられたら大衆はそれを信じ、糾弾してしまうのだと考えます。
 であるからこそ、こうした感染源に関する情報というのは特段の注意と慎重さが必要であるべきです。なんとなく、他国だから適当なこと言っていいという雰囲気をこの手の報道には感じますが、仮に国内で「30キロ圏内にあるから」という理由だけで、自衛隊の施設を感染源と報じていいのかといったらそれは違うでしょう。

 仮にこの件について報道するというのなら、ちゃんとした根拠や因果関係をもっと詰めるか、安全な所からじゃなく現地取材してから報じるべきでしょう。大体思うけど、事件や事故を無駄に煽る報道をする人というのは現場ではなく、決まって安全なところにいる人間ばかりな気がします。

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