2008年6月29日日曜日

パブロフの犬の逆説

 パブロフの犬と来れば、心理学の中で最も有名な話でしょう。内容はというと、パブロフという心理学者が飼っている犬にエサをやる際に毎回ベルを鳴らしてからあげていたら、いつしか犬はベルの音を聞くだけでエサが出ると思い込み、唾液量が増加したという話です。学術用語だと、「パブロフ型条件づけ」と言われ、俗に言う「条件反射」ってやつです。

 しかしこの話について、以前にネットで見た内容で、
「パブロフが犬にエサをやるたびにベルを鳴らしていたところ、パブロフはいつしかベルの音を聞くたびにエサを出してしまうようになった」
 というのがありました。これは最初の例と違って、犬の主観からの事実です。実際に、パブロフはベルを鳴らしながらエサをやっていたので、事実関係に間違いはありません。
 このように、主観が違えば事実は同じでも内容が異なってくることを私なりに「パブロフの犬の逆説」と呼んで、場面場面で使っています。なかなか含蓄の深い話なので、周りにもよく聞かせています。

 最近、この逆説が効きそうな内容の記事があったので、ちょっとそれも紹介しておきます。その記事は確か少し前の新聞記事だったのですが、最近の若者について、

「最近の若者は酒、タバコ、車などにあまりお金を使わず、堅実な生活を送る者が増えている」

 という内容でしたが、占い師に精神年齢はもう30代と言われながらも肉体年齢ではまだ20代で、一応若者側の私からすると、ちょっと上から目線で言われているようでこの記事にカチンと来ました。そんな私の主観からこの記事と同じ内容を書かせると、

「以前の若者は酒、タバコ、車などに多くのお金を使って、刹那的な生活を送る者が多かった」

 と、書きます。実際、こういう書き方をしても事実関係に何の違いもなく、言ってしまえばこういう記事も普通ならあってもおかしくないのですが、今までこのかたこんな記事なんて見たことないです。年齢的な発言力の違いもあるのでしょうが、なんとなく寂しいものです。

2 件のコメント:

  1. いつも批判されるのは若者の側ですね。
    最近の若い者は~ってやつですね。
    客観的な事実も主観や解釈によっては全く姿を変えてしまう、面白い記事でした^^

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  2.  自分で書いてても、この記事は読み返すと笑いがこみ上げてきます。

     ただ裏を返すと、若者像というのは実態に即したものというより、発言力の強い上の年代の人間によるレッテル像だと私は思ってます。一番実態に近い意見は、だいぶ年いった、六十代くらいの、中年も青年もきちんと比較できる人の意見じゃないかと思い、機会があれば、
    「今の若者って、どうですかね?」
     って、聞くようにしてます。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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