友人からリクエストが来たのと、ちょうど準備万端で情報をためていたこともあり、今日は昨今お騒がせの原油高のニュースについて解説します。それにしても、「原」という字の多いタイトルだ。
さて原油高といわれてすでに久しく、2005年の冬頃から、「今年の灯油は一等高い」と言われており、来月には通常ガソリン価格が卸値の上昇に伴い、平均180円を越すのではないかと今出ているYAHOOニュースでも伝えられています。過去のオイルショック時のガソリン価格から現在の価格を比べても大差なく、アメリカ市場で原油価格が過去最高を記録していることから、事実上現在は第三次オイルショックというべき状況下にあると言っていいでしょう。
しかしかつてのオイルショックの時と比べ、今のところトイレットペーパーがスーパーからなくなるなどのパニック現象は何も報告されていません。これについて確か二週間くらい前のどっかの新聞(確かまた朝日)に、日本の発電手段の割合のうち、石油燃焼による割合はオイルショック時は約62%であったが、現在は天然ガスや石炭の活用割合が増え、8%にまで下がっていることから、石油不足による耐久力が増えていると書かれていました。そのため、上記のような現象となるパニックも起こらないというわけです。よくわかる話ですし、発電割合のダブルソースも確認できています。
もっとも、石油の値段が上がった分、主だった製品はどれも値上げを余儀なくされています。特に食料品の影響はすさまじく、カップラーメンなどは88円から120円かな、値上げをやったら急激に売り上げが落ちたと言いますし、どのメーカーも値段交渉の際、営業の人間がお互いに黙りこくる風景が増えたとも聞いています。
しかしちょっと皮肉な見方をしますが、ある意味今回の原油高による値上げが隅々まで行われることによって、今も続くデフレから日本は最終的な脱却が図れるのかと期待しています。倒産する企業こそ増えども、ようやくこの問題のひとつの解決になるのではないかと素人目ながら考えています。
さてこっから本番の、私独自の情報分析になります。なぜ原油高が起こったのか、その原因を時系列的に考えてみると、一つの契機と思える事件があります。その事件と言うのも、2006年にアメリカを襲った「ハリケーンカトリーナ」の上陸です。
それ以前から中国やインドといった新興国の急激な発展による石油消費量の急増により原油価格は上昇していましたが、このカトリーナが上陸したメキシコ湾沿岸地域が石油発掘、精製プラントの集中している地帯であったため、実際には世界的に大きな影響がなかったと言われていますが、市場に出回る石油が減るのではないかとの憶測が飛び、アメリカで原油一バレル当たりの価格が一挙に60ドル台から70ドル台へと上昇し、その後も現在に至るまで原油価格は上昇し続けいます。
もちろん、このカトリーナ以前に新興国の急発展が主要因であることは間違いありませんが、このカトリーナによる影響は思わぬ形で次のステップに結びついたのではないかと見ています。その次のステップと言うのも、2007年に表面化したアメリカの「サブプライムローン問題」です。
この問題が表面化することにより、世界中の株式市場での投資が一気に冷え込みました。そうして金はあるものの投資先がない当状況下、折からの原油高で価格が上昇していた原油市場に一気に資金が流れた結果、過去最高を記録する現在の原油価格上昇につながったのではないかと見ています。よくニュースで言う、「石油バブルによる価格高騰」、「マネーゲームによって上昇する石油価格」というのはこういうところにあります。
ちなみに、何故投資が集まると価格が上がるかについてですが、これはちょっとやばいくらい説明が長くなるので省かせてください。幸いと言うか、そういうのを解説しているサイトはいっぱいあるし。それでももし知りたいという方は、ゲームの「いただきストリート」をしてみてください。あれやれば空売りの原理から株式投資の妙がすべてわかります。
長くなったので、続きは次回に。
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