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2016年3月21日月曜日

続「熱血硬派くにおくん」の思い出

 ある朝目覚めると、「喪黒福造VS闇金ウシジマくん」というタイトルが唐突に浮かんできました。キャッチコピーはやっぱ、「どっちが勝っても、夢がない」かな。
 本題に移りますが大分昔にも似たような記事を書いているものの、なんかまた書きたくなってきたのでレトロゲーの「熱血硬派くにおくん」について書きます。

熱血硬派くにおくんシリーズリンク(ゲームカタログ)

 「熱血硬派くにおくん」というのは1990年前後のファミコン時代に発売された一連のゲームソフトの事です。当初こそタイトルにそぐわず不良がバトルする硬派なアクションゲームだったのですが、主人公のくにおくんが「スポーツ万能」という設定であったことからどんどんと展開が広がる、というより脱線していき、ドッチボールやサッカー、ホッケーなどのスポーツをするゲームが作られていきました。ただそれらのゲームでは普通にスポーツするというわけではなく、今考えるとスポーツの皮を被った半端なく無茶苦茶で暴力的なゲームであったようにしか思えません。それがいいのだけれど。

 シリーズ化初期に出されたのはドッチボールのゲームでしたが、普通のドッチボールならボールを当てられたらその時点で内野選手はアウトとなって外野へ行きますが、何故かくにおくんの世界のドッチボールは相手が倒れるまでボールをぶつける、というか相手を倒すためにボールをぶつけ続けるというルールで行われ、双方のチームで必殺ボールが飛び交ってコート外まで選手が吹っ飛び続けるという、一体誰が考えたんだこんなゲームという恐ろしい有様になっています。さらにアイスホッケーのゲームに至ると、試合の勝敗こそ得点によって決まりますが試合中には直接スティックで相手選手を殴ることができればそのままパンチやキックもかませられ、反則はあるにはありますがスティックで殴ることは問題なしという、もはやスポーツじゃないだろこれというゲームデザインになっています。

 その後、スーパーファミコンの時代でもシリーズは続いて第一作目と同様に不良の喧嘩バトルものとなる「初代熱血硬派くにおくん」というタイトルが発売されておりますが、舞台はやけにリアルな情景の大阪で、街中を歩いていると不良やヤクザが襲ってくるのはもちろんの事、主婦やOL、阪神ファンも問答無用で殴りかかってくるなど世紀末な大阪が繰り広げられています。生憎このタイトルは遊んだことがないのですが、梅田周辺などキタ地域よりも難波辺りのミナミの方が物騒でケンカも売られやすいという設定にされてるそうでなかなかリアルなゲームだなと思います。

 他にも運動会をテーマにしたゲームもあってこれは子供の頃に友達ともよく遊びましたが、普通に競技をこなすより水泳中に相手を溺れさせたり、走ってる最中に鉄アレイ投げつけたり、梯子から蹴落としたりする方がずっと効率が良いという、狂ったゲーム内容だった気がします。昔大学の後輩が長期休みの間に自由度の高いゲームがしたいといったことがあったので、「くにおくんやればいいだろ。あれは鉄アレイとか木刀、タイヤを使って路上にいる人、果てには味方すらも見境なく殴れるあたり自由度高いじゃん」といったことがありますが、「そんな自由度は要らない」と拒否されました。

 改めて考えるとこのくにおくんシリーズはよく暴力ゲームの代名詞として挙げられる「グランドセフトオート」よりもずっと暴力的なのではと、ふと思いました。グランドセフトなら鉄砲撃ったり戦車出せたりしますが、くにおくんは飛び道具は使わず一切ステゴロで殴る蹴るのみで、かえってこっちの方が妙なリアルさというかエグさを感じます。だからいいんだけど。
 このゲームを作っていた会社はとうの昔に廃業しており現在は版権を買い取った会社が一部をリメイクで発売しているこそすれども、どうもリメイクが悪くて過去のユーザーからは悪評しか出ておりません。しかし今だからこそハイスペックなリメイク、それこそコーエーテクモ辺りに「くにおくん無双」みたいなタイトルで「1000人の不良とタイマン」みたいな3Dアクションにして出してもらえないかなという密かな願望があります。仮に3Dにするとして、「にんげんぎょらい」とかどう再現するんだろう……。

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