今日はちょっと、やや専門的な話をします。といっても、高校の政経レベルの知識があれば事足りるけど。
そんな今日のお題は一段落したのもあるので、サブプライム問題についてです。このサブプライム問題の発端なんかはどこでもやっているので省略し、今回明らかになった日銀と、久しぶりに姿を現した「奴」を中心にやってきます。
現在のところ、アメリカが中央銀行だかFRBだかが利下げなどに踏み切ったおかげか、一時的かもしれないけど、一応は株価は下げ止まりました。なんでも今回の株価の下落率では日本は世界二位だったらしいのですが、それ以上に海外に流れたニュースは、日本は何らこの問題に対策を行わなかったという事実の方かもしれません。
他の国はどうだか知りませんが、日本は今回、アメリカのような金融対策を何も取りませんでした、というより、取れなかったというのが実情かもしれません。それは何故かと言うと、現在の日銀の公定歩合がこれまでのゼロ金利政策の影響で0.75%しかなく、これ以上下げても何の効果もない事が明白だったからです。これは逆に言うならば、今後再び金融界で問題が起こっても、日銀は何の対応も出来ないという事です。
公定歩合は現在、世界中の中央銀行が持つ、景気コントロールの最大最強の舵です。利率を下げる事によってデフレを防ぎ、上げる事によってインフレを防ぐといった、非常に重要な武器なのですが、現在の日本は既に言ったとおり下げるとこまで下げているので、動かす事ができない状況にあるといっていいでしょう。本来、この公定歩合は1~5%ぐらいを動かして効果があるのですが、上げるならまだしも、現在の0.75ではほんの1%も下げる事が出来ません。これでは片側にしか曲がれない車と一緒です。
もちろんこのような問題があることは早くから言われていました。株価が急激に上がり始めた05年くらいには、多少景気を失速させてでも今のうちに上げておくべきだという声もあったのですが、現日銀の福井総裁は政府の再三の要求にとうとう首を縦に振らず、今回自らの首が回らなくなるという事態を招いています。
実はその時、最も強硬に上げるべきだ、というより、ゼロ金利政策を大幅に改めろと言っていたのが「奴」こと、元総務大臣竹中平蔵氏です。彼についての評価はまた今度にあれこれやりますが、少なくとも今回の件に限って言えば、彼の指摘は非常に正しかったと思います。本人も今回の事態を見て、「それ見たことか」と思ったのか、確か先週辺りに海外特派員の前で、日銀の責任は重いと強く非難していました。ちなみにその時しゃべっていたのは英語でしたが、あまりにも流暢だったので非常にビックリしました。そりゃまぁアメリカの大学で教鞭とるくらいなんだからそうだろうけど、あの犬顔であんなに上手いとねぇ……。あと、最近再帰をはかっているのか、急に露出が増えてきたなぁ彼。
私自身、日銀の福井総裁の今回の問題を招いた責任は大きいと思います。元々彼は非常に問題のある人物なので、少し陰口臭くなるけど、この際断罪を込めて彼の黒い経歴を書き記しておきます。一般には「村上ファンド」に出資していたという事は知られていますが、それ以前に旧大蔵省で起こった接待事件、いわゆる「ノーパンしゃぶしゃぶ」に関わっていた事でその昇進に一時ストップがかかっており、さらに、これからは若いうちから投資について教えなければならないとして、小学生相手に株式投資の講座なんて物も開いた事があります。その時に言った言葉が、「皆さん、大切なものはお金に替えてください。お金に替えておけば、いつでもその価値を保存できます」という、非常に呆れた発言までしています。ちなみにこの講座には先の竹中平蔵氏も関わっており、表面上は中が悪そうだけど、案外馬が合う二人なのかもしれない。
さらに補足。私自身は、やはりもっと公定歩合を高める必要が強いと思います。なにせそうしないと民間銀行が全然金利を上げないので、ケツを叩く意味でやるべきでしょう。にしても、ほんと銀行どもも呆れた事をやる。
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