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2008年1月30日水曜日

学術用語の変遷

 最近、経済学術誌などでは「ネオリベラリズム」という言葉がよく踊っています。言葉の内容自体はサッチャー政権移行に各国で行われた、アメリカのミルトン・フリードマンの学説に拠った政策のことです。ただ自分がこの言葉ことネオリベラリズム、日本語では新自由主義ですがこれを見るたびに、新古典派とは言わないのかなとよく思います。
 なのでちょっと専門の方にあれこれ聞いてみたのですが、この「新自由主義」というのはどちらかと言うと、社会学上の言葉で、経済学用語ではやっぱり「新古典派」というそうです。さらに政治学用語で言うと、ネオコンこと「新保守主義」という言葉になって、どうも各所で混在して使われているのが私の混乱の原因とのことです。

 この今挙げた新自由主義、新古典派、新保守主義は言ってしまえば同じ存在、現在のアメリカの政権であり、日本の小泉、安倍政権のことを指しています。それにしてもこのところは学術用語もめまぐるしく変わって、それまで新資本主義といわれていたのは「ケインズ経済」と呼ばれた政策ですが、これは今なんていうんだろう。敢えて言葉にするなら「統制主義」とも言うべきですが、案外こっちもまた復興してきたら、「新ケインズ派」とかいう名前になるのかな。共産主義も同様に、「ネオコミュ」と呼ばれるのだろうか。あまり中身に大差ないんだから、いちいち「新」とかつけないで欲しいんだけど。

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