2008年8月3日日曜日

内閣支持率調査の読売のやりすぎ

 今日は昨日長々と書いた「竹中平蔵の功罪」の後編を書こうとしていたのですが、緊急に書かなきゃいけない内容が出てきたのと、ちょっと友達と遊びすぎてへとへとな状態なので、短いながらも楽しい統計のトリックと各新聞の性格について書こうと思います。

 いきなり夢のないことを言いますが、日本人というのは統計調査については非常にずさんな民族です。概して、欧州諸国と比べてアジア諸国は歴史的背景などもあると思いますがどこも統計情報を軽視する傾向にあり、日本はまだマシ(中国なんて平気でごまかすし)な方ですが、それでも非常にずさんだと言わざるを得ません。民間団体はもとより国の調査でも信頼度の低いものばかりで、といっても内閣府の調査結果はまだマシなので私もよく使ってるんですが、それでも「あんまり信用できないけど」という前提の下で使用しています。特にひどいのは地方自治体の調査結果で、これなんてほぼ全部信用できません。

 私は調査技術を専門に勉強していたわけではありませんが、そんな素人でもはっきり分かるくらいに日本はいい加減な調査ばかりで、民間団体にいたってはびっくりするような手抜きな調査方法、結果もたくさんあります。それはもちろん、本来はしっかり調査活動をやらねばならないマスコミにも言えることで、特に憲法九条に関する調査に至っては、朝日と読売で毎回10%以上の結果の開きが出てきています。

 そこで今日のお題ですが、先日に福田内閣は内閣改造を行い、今朝の新聞の朝刊にはどこも新たに内閣支持率の調査を行い、その結果を載せていました。しかし、この結果というのも愕然とする……というよりかは爆笑に近い内容のものが、一社だけ混ざっていました。何を隠そう、題にも乗せている読売新聞社です。
 比較対象のデータは読売、朝日、産経、毎日が発表している調査結果で、記事はどこもネットでの記事を根拠にしています。各リンク先は以下の通りです。

・読売新聞:YOMIURI ONLINE
・朝日新聞:asahi.com
・産経新聞:MSN産経ニュース
・毎日新聞:毎日jp

 産経だけは共同通信の調査結果を使っていますが、残りはどうやら自前の調査のようです。調査方法は支持率調査時によく使う、ランダムに電話して聞き取りする調査方法のようです。
 それで早速その調査結果なのですが、以下の通りです。

    支持  不支持 前回調査時の支持率との差
読売:41.0% 47.0% +25ポイント
朝日:24.0% 55.0% ±0ポイント
産経:31.5% 48.1% +4.7ポイント
毎日:25.0% 56.0% + 3ポイント

 見てわかるとおり、読売の調査結果だけあからさまに突出しています。第一、内閣改造をしただけで支持率が25%も急増するわけなんて、普通に考えて有り得ないでしょう。
 それにしても、読売新聞はよくこんな調査結果を載せてきましたね。こんな結果がもし偶然に出たとしても、私なら公表を見送るか、再調査を必ずやらせます。ただ、私の読みとしては敢えて読売はこの結果を、ってか多分支持率を敢えて高くなるような調査を自らして公表したのだと思います。その理由というのも、読売新聞のトップである例のナベツネは、これまでの小泉、安倍政権に対しては苦々しく思い、自民党守旧派の福田政権に対しては逆にえらく親近感を持っているからです。なお小泉、安倍政権の頃は産経がやけに肩を持っていましたけど。

 つまり、福田政権に対してわざと応援や援護射撃をするような目的で、さも支持率が急増したかのような調査をやったのだと思います。ですがさすがにこれだけいびつな結果だと、私みたいに気づく人間も出てくるでしょう。福田政権に対して批判的なスタンスを取っている朝日新聞と、一応右派新聞の系統に入っている産経との差ですらたったの7.5ポイントです。朝日と同じ左派系統の毎日はやっぱり朝日に近い結果だけどそれでも読売みたいに無茶はやっていません。

 そして私自身の今回の内閣改造の感想としましても、ただ派閥のトップを並び立てただけで、これからの若い政治家を育てようという気概は何も感じないし、本当に各省庁の事情に精通しているか怪しい人間ばかりであまり評価していません。まだ能力が伴っているなら年寄りだろうが若手だろうが私も何も言いませんが、財務大臣に伊吹文明って、元財務官僚だからといってこの人が経済政策に対する具体的な提言をしたことってあるんでしょうか。私の聞く限りでは今まで何もありませんでしたよ。同様に、国土交通大臣に谷垣貞一も、恐らく重要ポストに派閥の幹部、って組み合わせだけでついただけでしょう。ついでに言うと、この谷垣は財務大臣時に何かやったことはあったのでしょうか?

 最期にこの支持率の適正な結果はなんなのかという分析をすると、一応どの新聞でも支持率は前回調査時より上がっているので、少なくとも国民は見損なったということはないといえるでしょう。そう考えると、実態に近いのは産経新聞(共同通信の調査)の結果、もしくは産経と朝日の数値の間くらいだと私は考えます。
 ただ私の気になる結果として、産経の調査では挙げていないのですが、麻生太郎氏を幹事長に据えたことに対する調査結果で、読売、朝日、毎日の順番で、「評価する」と答えた率がそれぞれ66%、51%、57%と、どれも50%こそ上回っているものの、思っていた以上に低かったのが気になりました。というのも、福田首相としても今回の改造の目玉として持ってきたにもかかわらず、意外なほどに低かったのではないかと推察します。それこそ、改造全体の評価は低くとも麻生氏の起用については支持が80%ほど行くと踏んでいたのではないでしょうか、改造前の口ぶりとか見ていて感じた私の勝手な予想ですがね。また国民の側としても、無回答を含め約半数が麻生氏の起用を評価していないというこの結果は、人気は人気だけどマスコミで騒がれているほど麻生氏はそこまで強いわけじゃないのではと、これも勝手ながら感じた次第であります。

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