2009年6月4日木曜日

足利事件、菅家受刑者釈放について

足利事件:菅家受刑者釈放へ「無罪可能性高い」東京高検(毎日jp)

 本日、1990年に起きた幼女殺害事件、通称足利事件の犯人とされて無期懲役刑を言い渡されていた菅家受刑者が、逮捕の決め手となったDNA鑑定の結果が近年の技術で再鑑定された結果覆り、冤罪である可能性が高いと認められたことによって釈放を認められました。

 この足利事件については私も四月に「死刑制度について」で簡単に言及していますが、まさかこれほどまで早く菅家氏の釈放が認められるとは思っていませんでした。とはいえ犯人のものとされる体液のDNAと菅家氏のDNAが異なっていたという鑑定結果が複数の鑑定人よりでているので、菅家氏がこの事件の犯人ではないことはもはや明白といっても過言ではなく、無事釈放された事実はひとまず歓迎したいと思います。

 しかし冤罪に巻き込まれた菅家氏は逮捕から実に約十七年という長い期間を獄中につなぎ置かれ、いくら釈放されたとしても警察、検察、裁判所が奪った彼のこの時間はもう戻ってきません。先ほど会見の模様を私もニュースで見ましたが、自分などでは到底理解することも出来ないほどの無念を抱えていたと思うたびに胸がきつくつかえました。菅家氏は会見で警察や検察、裁判官を許すことが出来ないと述べていましたが、彼の受けてきた苦しみを考えるとそれも無理もないことだと思います。

 ではその菅家氏を無実の罪で苦しめた連中はどうかといえば、先ほどの報道ステーションでのインタビューによると、

「当時としては最高の技術であるDNAの鑑定が出た(一致した)のだから、ベストの判断だった」

 と述べていましたが、これについては私からはっきりと詭弁だと言わせてもらいます。

 実は以前にこの足利事件の発生当時の詳しい状況を調べたことがありましたが、やはり当時からも捜査手法に問題がある、冤罪なのではという声が少なからずあったそうです。そうした菅家氏が犯人だとする捜査結果の代表的な疑問として、ちょっと今細かい確認はとっていないのですが、なんでも菅家氏が犯人だと判決されたこの足利事件以外にも、発生当時の現場周辺で幼児の殺人事件がほかに複数あったそうです。
 そんな背景もあり、足利事件で菅家氏が容疑者で捕まったもんだから他の事件も関与しているだろうと世間も思ったそうですし捜査関係者もにらんで捜査をしていたらしいのですが、ある日突然他の事件については捜査が打ち切られ、足利事件だけが菅家氏が犯人だと立件されたそうです。

 何故手口も似ていて同一の犯人が疑われる他の事件が無視され足利事件だけが立件されたか、それはやはり他の事件も菅家氏が犯人だとするといろいろと矛盾が起きてくることが見えてきたからに尽きます。このほか犯行経路を警察犬に探索させたら想定していたのと全然逆方向に行ったり、証拠も状況も滅茶苦茶だったりと、どうしてこんなずさんな内容で今まで冤罪だと気がつかなかったのかと思わざるを得ない事件でした。

 私は子供の頃、警察はみんな市民の味方だと思っていました。もちろん大半の警察官は未だそうであると信じたいのですが、昨今の痴漢冤罪事件や西松建設事件を見るにつけ、彼らの目線が国民からいつの間にか国家という実体のない大きなものへと移り変わっているのではないかと感じてしまいます。シーマ・ガラハウじゃないけど、「お前はどっちの味方だ!?」と声を大にして警察や検察、果てには裁判官に問うてみたいです。

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