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2009年3月2日月曜日

中川元財務相の泥酔会見の裏側

 今更ですが、ようやくあの中川元財務相の泥酔会見にて私がずっと疑問に思っていた点に対して一つの解答を出すことが出来ました。その疑問点というのも、中川元財務省とあの泥酔会見の直前にあった昼食にて同席していた新聞記者についてです。

 あの泥酔会見から約一ヶ月近く経ち、問題となった会見はやはり中川元財務相が泥酔した状態で出席したことによるものだとほぼ確実視されるようになりました。その根拠としては問題発覚後に徐々に明らかになってきた当日のスケジュールによるもので、あの問題の会見の後にも美術館見学にて立ち入り禁止の場所に入って警報ブザーを鳴らすなどと奇行を続けたことから泥酔の件はほぼ間違いなくクロでしょう。
 ではその酒が入ったのはどのタイミングかが次の問題になるのですが、この問題も結局中川元財務相の口からは曖昧なままで突き通されてしまいましたが、当日のスケジュールを精査するとG7会合が終わったあとの各国財務大臣同士の昼食会と、その後に日本の外務省からの同行者らとの間で行われた私的な昼食会とアルコールを取る機会が二回あり、特に後者の私的な昼食会の直後に行われたロシア関係者との会談においてロシア側が中川元財務省がすでに奇妙な態度を取っていたことを言及しているので、私としてもうしろの昼食にてアルコールが入ったと見ております。

 さてこの昼食が実はこれまで私を悩ませてきた一つの原因なのですが、各所の報道によるとこの私的な昼食会において読売新聞をはじめとした何人かのぶら下がり記者も同席していたようで、この事実については読売新聞側も認めております。
 しかし問題発覚後、時間にして約三日間もの間、見方によれば現在に至るまでその時の昼食会にて中川元財務相がアルコールを含んだという事実関係の報道はありませんでした。普通に考えれば同席した記者がいるのならその時に中川元財務相が酒を飲んだか飲んでないか、もしくはその昼食の時点で行動がおかしかったかなんてその場にいた記者ならはっきりわかるはずですし、また当初酒を泥酔するほど飲んではいなかったと中川元財務相はゴックンだかゴックンじゃないとか曖昧な言葉で濁していましたし、その内幕を暴露することでスクープになるような内容を何故隠していたのかと、恥ずかしながら実はこれまでずっと悩んでいました。

 それでこれはあくまで私の推論ですが、やはりあの時に同席した記者らは敢えて中川氏の飲酒の事実を報道しようとしなかったのだという解答に私は落ち着きました。というのも政治家のぶら下がり記者というのは自分たちの出世もぶら下がり先の政治家にかかっているようなもので、担当となった政治家がそれこそ大臣や首相になればそのまんま大臣付きや首相付きの記者となって社内での発言力も増していくそうです。逆を言うのなら担当の政治化が楽そうすればするほど、その記者も立場がなくなっていくことになります。

 そうした打算的な意味合いに加えて、やはり政治家となるような人というのはみんな人間的魅力に溢れている人物ばかりらしく、一緒に接していることでいつの間にやらその人間の個人的なファンになってしまうことが政治家のぶら下がり記者には多く、業界用語で言うと「政治家に淫する」といって、次第に担当の政治家に対して批判的な目や記事を書くことが出来なくなるそうです。

 要は中川財務相のぶら下がり記者らもそうしたところがあり、泥酔会見が発覚してもなかなか「いや、あんたあの時散々飲んでたじゃないか」というような事実を公表することを敢えて行わなかったのだと私は考えています。そしてもしそうだとするなら、書かなかった記者らは早いところ仕事を変えるべきだとも思います。記者がいくら担当の、しかも懇意にしている政治家だからといって、批判的かつ中立的な立場を持てないとするのならその仕事には向いていないとしか言わざるを得ません。

  追記
解散時期「わたしが決める」と麻生首相=農水相発言、官房長官は苦言(YAHOOニュース)

 リンクに貼った記事は先日に石破農水大臣が予算成立後に早く解散総選挙をするべきといった発言に対し、麻生首相が解散時期についてとやかくいうなとばかりに反論したことを報じたニュースです。
 実は昨日に古賀誠選対委員長が石破大臣に近い意見として、補正予算成立後あたりが時期かもしれないと匂わせていたので私は自民党内で合意が出来ていると思ったのですが、今回の麻生首相の発言はそれを真っ向から否定する発言なので、どうやらそうでもないようです。

 それにしてもここまで来ると別にやることもないし本人が信条としている政策目標もないというのだから、麻生首相は本当に一日でも長く自分が総理をやっていたいという理由だけで解散を延ばしているのではないかと、あまり信じたくないのですがそう疑ってしまいます。だとしたら本当に麻生降しが自民党内で起きない限り、選挙は今年九月まで目一杯引き伸ばされてしまうかもしれません。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

 政治家のぶら下がり記者の存在をはじめて知りました。いつもレアな情報ありがとうございます。勉強になります。僕はもっと常識的なことも勉強しなければいけませんが。。。

 政治家になる人というのはそれ相応の人格の持ち主なんでしょうね。世襲議員は微妙ですが。。。

花園祐 さんのコメント...

 まぁ普通に生活してたらぶら下がり記者の存在なんて知らないままでいるでしょうね、知っても得することもないし(・ω・)
 以前に学校の先生が、前から憎たらしいと思っていた小沢一郎をいざ生で見てみると、なんともいえない笑みを浮かべていてこっちもつられて微笑んでしまったそうです。やっぱり政治家というのは皆カリスマ性に炊けた人たちのようです。