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2011年6月19日日曜日

問題があると感じられる県警

 私事ですがこのところ、デイリーポータルの「ゲルマニウムローラーで猫を骨抜きにする」という記事にはまって何度も読み返しております。確かにゲルマニウムローラーみたいな道具は猫がいかにも喜びそうだ。

 話は本題に移りますが、ちょっと今日は先週あたりからちょこちょこ準備していた県警ごとの私的な評価を紹介しようと思います。
 何でも宝島社より「全国警察力ランキング―本当に優秀なケーサツはどこだ?」という本が数年ごとに出されてあるようで、私は内容を読んではいませんがいろいろな警察関連のデータを比較し評価している力作のようです。ただ私は以前の記事でもすこし触れましたが各県警を比較する上で検挙率や県警名不祥事の発生件数はやや鵜呑みに出来ないデータと考えており、今回の記事を書くに当たって何を以って比較すればいいのか当初はひどく頭を悩ませました。

 先に何故検挙率や不祥事件数が信用できないのかというと、どちらも地域ごとに基準が大きく異なる可能性が高いからです。それこそ一部の地域ではちょっとした落書きとかもきちんと犯罪発生件数に数えられれば別のところでは数えられないこともあり、また東京や大阪など人口も多い都市部では犯罪は起こりやすくなる傾向があり、犯罪件数や検挙率は確かに一つの指標ながらも平等に警察の能力を図る材料とはあまり感じられません。
 同様に警察内不祥事についても、既に明らかになっている不祥事でも当初は外部より指摘されるまでは内部でもみ消そうとしたことが明らかになっており、また組織行動心理からも警察に限らずどこも多かれ少なかれこういう傾向があると思います。問題なのはなにをどれだけもみ消すかという基準で、これは今回の私のザルな調査だけでも処分基準を含めて明らかに県警ごとに隔たりがあるためにこちらも指標にはあまり使えません。

 最終的に至った結論としては、こんだけ毎日浅く広く薄い社会関係の記事を書いておきながら心はいつでも「個人」というものをとことんまで追求する文士という誇りを持っているので、統計データなんてこの際無視して一つ一つのエピソードから評価しようと落ち着きました。ただ一つ一つのエピソードと言ってもさすがに全国事細かに調べてなんからんないので、この際肯定的評価は捨てて否定的評価、つまり問題点にのみ着目し、安易なWikipediaの記事を参考に以下の基準で調べることにしました。

・組織的な不祥事を起こしているか
・不祥事に対する処分がきちんと行われているか

 特に注意したのはWikipediaの記事に載っている不祥事が個人による不祥事なのか警察による不祥事かです。警察官も聖人が決まってなるわけじゃないのだし中には変なのも混ざってくるだろうということを考慮し、個人資質による不祥事は評価対象にはしませんでした。といっても、元にする内容はすべてWikipediaに不祥事が書いているかどうかなので、書かれてなければ評価のしようもありませんが。
 前もって断っておきますが、今回のこの記事の内容は非常にザルな調査で書かれてあり、あくまで私個人が問題があると感じる県警を紹介しているだけで、裏づけのしっかり取れた絶対的な内容ではありません。あくまで参考程度に軽くお読みください。

北海道警察
 どっかから恨みを買ってるんじゃないかと思うくらいに、リンク先の道警ページに書かれた不祥事例は他と比べて異様に多かったです。何気に警察による裏金問題はこの道警での事例を北海道新聞が暴いたことから全国に波及しましたが、その後道警は意趣返しとばかりに北海道新聞を大人気なく記者会見から締め出すようになったそうですが、今でもこれは続いてるんだろうか。まぁ北海道新聞も地方紙の雄だとこれまで聞いてたけど、今日改めて調べてみたら確信犯的な誤報をこれまでに何度も出してて「えぇ(;´Д`)」って感じがしたんだけど。
 それでこの道警についてですが、読んでて気になったのは土地柄か警察官の交通違反、事故が多いような気がします。ただ飲酒事故とか起こしてるくせに最初の方は処分がやや甘いように感じたのですが、なんか2010年以降からやけに処分が厳しくなっており、基準が変わっているような印象を受けました。

・茨城県警
 土浦連続殺傷事件における杜撰な対応がやはり問題に感じました。通り魔事件という特殊性を考慮しても如何なものかと思える対応で、このほかにも、

「2009年4月24日、4月16日に窃盗未遂容疑で逮捕し水戸警察署署内で事情聴取していた24歳の無職の男が、隠し持っていた睡眠薬を警察官のお茶に仕込み、警察官に対し「お茶を一気飲みしたら事件の全貌を話す」とお茶を飲むよう誘導し警察官がお茶を飲み寝てしまったところ、男が署内から逃亡するという事件が発生。男は5月1日早朝に水戸市内の民家に潜伏していたところを住人に発見、逃走容疑で逮捕された。」

 ギャグ漫画じゃないんだからと、言いたくなるような不祥事です。

栃木県警
 現在私が最も信頼していない県警ナンバー1です。杜撰過ぎる捜査で冤罪を生んだ足利事件は言うまでもなく、この事件を含む一連の北関東連続幼女誘拐殺人事件にて明々白々なサボタージュを行って捜査をしないばかりか、遺族の気持ちを逆撫でする様な行為の連続には激しい怒りを覚えます。
 また過去に遡れば99年に起きた栃木リンチ殺人事件において捜査を見送って被害者を死に至らしめたばかりか、関係責任者への内部処分をたった停職14日間で済ませたことなど理解できない行為を平気行っており、一生関わりあいたくない存在です。あとどうでもいいですが、栃木県警が持ってるNSXの塗装は個人的にありえない塗装だと思います。もっとデザインセンスはないのでしょうか。



埼玉県警
 埼玉県警の不祥事ときたらその後の全国の警察不信に繋がった99年の桶川ストーカー殺人事件が有名ですが、こちらは栃木県警と違って署員3人を懲戒免職にするなど明確に処分していることからその後はどんなものかと注視してましたが、どうもまだ反省してないのか、前にも取り上げましたが埼玉県深谷市市議選で証拠が乏しいにもかかわらず供応事件があったとして、虚偽の証言を強要する事件を引き起こしています。この事件なんか警察の組織的な問題行動の代表格で呆れ返るとともに、この深谷署はこれ以外にも三月には遺体を間違えて遺族に引き渡す事件を起こしており、この際解体したほうがいいんじゃないかとすら思います。

神奈川県警
 「不祥事ときたら神奈川県警」と言われるまで、一時期不祥事を連発しまくって警察の顔に泥を塗った神奈川県警ですが、さすがにその名に恥じず99年には内部で「不祥事隠蔽マニュアル」を作成して配布するなど常識外の行動を平然と行っています。最近は全国区で取り上げられる不祥事はあまり見ないものの、やっぱり私の中でもここへの信頼は回復しません。特に個人的に今でもよく覚えているのは、90年代にテレビで取り上げられた際、警察署前を暴走族が走っているにもかかわらず無視し続けてたあの姿はなかなか忘れられません。

大阪府警
 大都市ゆえいろいろ大変だろうとは思いますが、それにしたって常識外の不祥事が大阪府警には多い気がします。Wikipedia中にもいろいろ載ってますが細かく探せばまだまだこんなもんじゃないだろうし、昨年の自白強要事件など強引な捜査振りが目に付きます。一昨日にも自動車でバイクに衝突しておきながら逃げて、現金20万円を渡すというどこから突っ込んでいいかわからない事件を引き起こしていますが、それに対する弁解もまた理解不能なものばかりで、

「---容疑が事故の不申告なのはなぜか?
相手には怪我がなかったので、ひき逃げではない。当て逃げというのは法律にはないので、事故を起こしたのに届出をしない不申告で事情を聴いている。結果的に、怪我はなかったので、救護義務違反は成立しない。」


 事故を起こした本人も20万円を渡したことについてギターの修理代だったと言っていますが、そんな屁理屈をよくもまぁ堂々と言えるものだと、いっぺん首吊って来いといいたくなる不祥事です。

兵庫県警
 ここもまた不祥事の多いところですが、02年の神戸大学院生リンチ殺人事件の不手際はとても見過ごせるものがなくかなり問題のあるところだと考えています。ただ私の周りで兵庫県出身の人に聞くと皆口を揃えて、「兵庫県警は最強だ」というほど信頼してます。理由を聞くと常にヤクザとやり合っているからだそうですが、不祥事は多いもののこれほど信頼されてることを考えると評価の仕方としては悩まされます。

愛媛県警
 多分余り全国区で報じられることは多くないでしょうが、何気に愛媛県警も不祥事の多いことで有名です。こちらも他の問題あるところと同じく「宇和島事件」という冤罪事件を引き起こしていることはもとより、裏金を作っていたことに関しても「個人的な利得には使われておらず不正ではないなどとして」、返還を拒んだとも言われます。おまけに告発した元会計課長には露骨な左遷人事を仕組むし。
 あと個人的には04年に松山市内で高校生のスクーターに白バイが衝突した事故で、めちゃくちゃ強引に事故は高校生側の一方的な過失によるものにして送検した事件は日本でのニュース特集で見ましたが、これで愛媛県警への不信が一気に強まりました。ちょうどよく今職場に愛媛出身の人がいるので聞いてみたところ、やはり地元人でも愛媛県警を信用してないと言ってました。

鹿児島県警
 自分の生まれ故郷ながら、批判せずにはいられません。ここの不祥事は志布志事件に尽きますが、明らかに見当違いの違法な捜査で裁判所にも問題性を指摘されているにもかかわらず、鹿児島県警は「捜査の方向性はなんら間違ってなかった」と言い切っており、組織の体質を非常に疑わせる事件でした。
 なお今回改めて調べてみたところ、今年3月の震災発生日、当のの志布志署で津波による避難勧告が出ていたにもかかわらず宴会を開いていたそうで、ここもこの際だから潰したほうが早いんじゃないかと思います。

 思ったより長くなってつらかった。

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