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2009年6月30日火曜日

私の考える政策の優先順位

 前回の記事の「今、国民はどんな政策を求めているのか」の記事では私の目から見た日本国民が求める政策の優先順位を書きましたが、今回はそうした国民のニーズに対して私個人が今政府に求める政策の優先順位案を紹介しようと思います。
 余計な前置きは一切いらないので、早速その順位を示すと以下の様になります。

一位、司法制度改革
二位、農業問題対策
三位、公務員制度改革
四位、税制改革
五位、財政再建


 こうして並び立てると、相変わらず自分は堅い性格をしているのだなと思わせられます。
 まず第一位に司法制度改革を持ってきたのは今だったら私も話しやすいのですが、日本の刑事裁判での有罪率は99.9%と、佐藤優氏に言わせると旧ソ連ですた達成できなかった輝かしい数字を誇るだけあって冤罪率が非常に高い傾向があります。今月に釈放された足利事件の菅家氏に始まり、映画「それでもボクはやっていない」にて取り上げられた痴漢冤罪など、日本は真っ当な一般市民をいとも簡単に犯罪者にしてしまう司法環境にあると言わざるを得ず、特に痴漢事件についてはその場で罰金を払えばそれで済むところを容疑を否認して裁判にすると長い間拘留された挙句に数年の懲役刑が課せられるなど明らかに刑罰のバランスが崩れています。また痴漢に限らず自動車の事故についても、飲酒をした上での危険運転致死傷罪よりもそのまま逃げてしまうひき逃げの方が刑罰が軽い今の状態では、同じ捕まるならひき逃げの方がという逃げ得を食い止めることは出来ません。

 またこれは欧米からの日本の評価としてよく聞く話ですが、日本は以前まで合法とされていた行為が突然予告なしに違法となって取り締まられるため、うかつに法を信用して行動することができないそうです。この例ではホリエモンが捕まったライブドア事件とその後に起きた日興コーディアル証券の事件が顕著で、どちらも同じ子会社との架空取引の計上という容疑でライブドアでは社長以下何人も逮捕されたのに対してライブドアより粉飾額の大きかった日興コーディアル証券では誰も逮捕されなかったという異例の結末を迎えています。

 元々、政治という言葉に使われる「政」という漢字は公正に物事を裁くという意味で、実際に古来では政治とは裁判をすることでした。よくバスケットボールでは「リバウンドを制する者はゲームを制す」といいますが、私は「信賞必罰を制するものは政治を制す」という信条があり、内外にはっきりと基準を示すことが政治において何よりも重要な行為だと考えています。その基準を示す上で最も重要な役どころにある司法が上述の通りに日本はガタガタで、この点をほかの何にも優先して叩き直すことが私は一番重要だと思っています。
 特に無辜の人間を取り締まる冤罪ほど社会の上で残酷な行為はないと私は考えています。

 次に第二位の農業問題ですが、これはタイムリミットが大分限られて来ていることから高い優先順位としました。日本の農業は20年前頃からおじいちゃんとおばあちゃんばかりがやっていると高齢化が懸念されましたが、20年経った今だとそのままおじいちゃんとおばあちゃんがスライドして年を取っただけで若年の農業就労者は一向に増えてきませんでした。
 これが何を表すのかというと、このまま行けばあと十年ほどで現役の農業就労者が一挙にいなくなり、日本の持つ農業技術と農地がそのまま受け継がれないまま自然消滅してしまう可能性があるということです。技術については言うまでも無いですが農地というのは常に手入れを入れなければならず、数年も放ってたりするとまた元の耕地にするまでに莫大な時間と労力がかかります。

 こうした事態を防ぐためにも今のうちに農業継承者を作る必要があり、たとえバラマキと揶揄されてでも私は生活保障などを盛り込んで国家の大事を為す食糧生産を守らねばならないということから、財政再建より高い二番目にこの農業問題を持ってきました。

 三位以下については前の記事でも少し触れているのでちょっと省略します。多分どれも解説を始めたらとんでもなく長くなりそうですし、税制改革についてはまた今度に個人寄付、献金の問題と合わせて書く予定がありますし、基本的にこの三つは同時平行で進めなければならない問題なので一個の問題ととってもよろしいでしょう。

 逆にランク外となった政策について、例えば前回の記事で国民が求めているであろう最たる政策として挙げた「年金問題」をここで私が挙げなかったのは、そもそもの話として私が年金を受け取るつもりがないし友人と同様にもらえないだろうと考えているからです。一応引退世代の何かの助けになればと今も私は年金を払っていますが、自分は元々20歳まで生きられれば御の字だと思っていたので65歳まで生きるなんて今でもとてもじゃないですが考えられません。こうした思想背景の周囲とのズレからランク外となりましたが、私からすると現代の若者が40年くらい先の収入について心配することの方が不思議でしょうがありません。まぁ社会保険庁のサボタージュは問題だとは思いますし、公務員制度の弊害の集大成ともいえるべきところなので改革する価値はあるとは思いますが。

2 件のコメント:

サカタ さんのコメント...

 こういう記事あると、助かります。政策とかよくわかりませんし。確かに順位をつけてやらないと、大切なものをやらないままにしてしまう可能性がありますよね。

 それにしても、なんで20歳までしか生きられないと思っていたのですか?
 僕も高校までは、高校野球で自分の人生は終わりだと思ってすごしてましたけど・・・。

 

花園祐 さんのコメント...

 政治に限らず、何が重要で何がそうでないのかを嗅ぎ分けることは思考する上で非常に大切です。また今回のように優先順位を敢えてつけることで考えも整理がつきやすいし、説明する側も非常にやりやすいです。

 自分は卑下しやすい性格のせいか、今でもそうですがどう贔屓目に見たって自分が生きて世に貢献する価値よりも世に与える悪影響の方が大きいと十歳くらいの頃から考えてました。おまけに房総半島自転車一周の記事を見ればわかるとおりに、結構無鉄砲にとんでもないことを突然やるクセがあるため、案外くだらないところで死ぬだろうと予想し、それが二十歳くらいだろうと踏んだからです。今でもそうですけど、二十歳を超えた分は余計に生きてしまったなぁと毎日後悔してます。