2010年3月5日金曜日

いじめや虐待をどう捉えるか

 先日私の母校の歳行っていた独身の先生が結婚したという仰天するニュースを友人に話した所、乱世なんだからそういうことが起こっても仕方がないと切り返されてしまいました。確かに現在は百年に一度とも言われる大不況とも言われる時代、佐野眞一氏も不況不況と嘆いているだけじゃなくてかえってこのような時代の節目に立ち会えることができたと前向きに考えるべきだとも言っていましたし、そんな時代にあっては何が起きてもおかしくないのかもしれません。
 そういうわけでこれからは何が起きても驚かないように心して生きていこうと思った矢先、こんなことが本当に起こるものなのかとまた驚かされるニュースが今日報道されました。

愛子さまが「乱暴」で学校お休みに(産経新聞)

 記事の内容はリンク先に書かれている通り、現皇太子の息女である愛子様が通っている学習院初等科にて同学年の男子生徒の行為が原因でここ最近学校を休みがちだそうです。情報自体は宮内庁の発表のため事実である事に間違いなく、一体その問題の男子生徒の「乱暴」という行動が何かという詳細までは報じられていませんが、ついには皇族にまでイジメ問題が広がったのかと一部で騒がれ、私自身も第一印象はそのように感じました。
 戦前に比べれば大いに開かれるようになった皇室こと菊のカーテンですが、それでも現代日本において明確な禁忌性とともに畏怖され続けている存在に変わりなく、子供とはいえそんな皇族の愛子様にこのような報道がなされる時代が来るなぞいくら乱世ったってなんでもあり過ぎなんじゃないかと、改めてすごい時代になったもんだと感じさせられたニュースでした。

 ただ今日はこの愛子様のニュースに隠れてもう一つ、子供に関するある痛ましい事件も報じられていました。

<4歳児衰弱死>市が対応協議中に死亡 埼玉・蕨(毎日新聞)

 こちらも詳細はリンク先にある通りで、2008年にわずか四歳の男児が実の両親から食事を与えてもらえず餓死した事件で、男児の両親が保護責任者遺棄の容疑で本日逮捕された事が報道されています。私はわずか一ヶ月強前に「児童虐待は何故防げないのか」という記事で当時に起こった児童虐待死事件を取り上げましたが、それからそれほど日も経たぬうちにまたもこの様な事件が報じられるなど、深い悲しみを感じるとともにどうして日本社会はこんなことを繰り返しているのかとやるせない気持ちになってしまいます。

 特に今回の事件で何よりも許せないのは、先に取り上げた虐待事件同様に周辺住民や警察が虐待ではと所轄の児童相談所に情報を寄せていたにもかかわらず、相談所職員は男児宅に訪問するだけで有効な対策手段を打たないまま最悪の結末を招いてしまっている事です。報じられている記事では相談所は男児の対応を協議している最中に事件が起こったと説明していますが、正直に言って私はこの弁解は聞いてて疑わしく感じ、実際にはサボタージュをかましていた言い訳ではないのかと、言葉は悪いですが見えてしまいます。

 今日取り上げたこの二つのニュース、いじめと虐待ですがこれらは言葉こそ違えど、「強者が弱者を必要以上、過剰にいたぶる」という意味では同じ行為を指しております。
 この頃私はよく思うのですが、

・いじめは学校内の問題
・虐待は親子間の問題
・しごきは部活内の問題
・パワハラは社内の問題
・アカハラは学内の問題・
・下請けいじめは業界の問題

 などと個別別々に語られますが、全部ひっくるめるとこの様な「イジメ」の問題というのは日本社会全体に当てはまる問題じゃないかという気がしてきました。だからこそとでも言うべきか、部分々々を取り上げて学校内のいじめや虐待はやめようとか防ごうといくら叫ばれようとも、それらを覆っている日本社会全体にゆるぎなくイジメの構造が行き渡っているためにいつまで経ってもいじめや虐待が減らならないのかもしれません。

 言うなればいじめや虐待はごく限られた範囲で起きている問題ではなく、日本社会全体で起きている社会問題なのではないかというのが私の意見です。私の目から見ても学校内のいじめをやめようといっている大人たちがそもそもイジメを是認している節があり、少なくとも日本では多少の理不尽な事であれば言われても我慢しろといい、年上には許されるどうでも良さそうな発言や行動も年下が年上に対して行う事は許されません。
 いじめや虐待をどの範囲の問題と捉えるのか、社会学をやるからにはこの様なややピントのずれた問題視点が重要になるのですがいい好例なので力を入れて書いてみました。

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